概要
指(やタッチペン)を素早く滑らせたり弾いたりする操作で文字入力を行う。主に日本語入力に用いられる文字入力システムである。
機能
五十音の行ごとに「あ・か・さ・た・な...」とキーが並んでいて、例えば「あ」のキーに触るとその周囲に「い、う、え、お」が表示され、入力したい文字の方向に指を滑らせて離すとその文字を入力できる。「あ」を入力したい場合は指を滑らせないでそのまま離せばよい。
入力パターンが規則的なので覚えやすい上、入力に必要な動作が少ないので慣れれば非常に速く、これによるキーボード離れも指摘されている。日本語入力に特化した機能であるがゆえ、日本語だけを入力するのであれば効率がよく、これで用が足りてしまうのだ。
タッチパネル入力でない携帯電話で見られる、キーを押すたびに「あ→い→う→……」と切り替わる入力方法は、トグル入力、かなめくり等と呼ばれる。スマートフォンの流行まで携帯電話ではこのトグル入力が主流であり、タッチパネルでもトグル入力に対応している場合がある。
歴史
1998年にアップルのPDAニュートン用に開発された日本語入力システム「Hanabi」が草分けだが、これはペン入力を用いるものだった。現在の指を用いる方式のフリック入力は2008年にアップルがiPhoneに採用したのが始まりで、スマートフォンの入力方式として急速に広まった。