ゲーム概要
本作は、GalaxyTrailが最初に制作したインディーゲームであり、ゲームの随所にはセガのソニックシリーズ(特にメガドライブ作品)へのリスペクトが多く見られる。
これは、GalaxyTrailの創設者であるStephen DiDuro氏が元々、本作をソニックシリーズの二次創作作品(いわゆるファンゲーム)として企画したものを練り直し、キャラクターデザイナーの招集、Kickstarterの開発資金調達を経て本作を完成させた経緯によるものが大きいとされている。
現在、続編はPC版及びSteamで配信開始。CS版の制作も進行中。
タイトルはそのまま「フリーダムプラネット2」。
Steamで体験版も配信中である。
ゲームシステム
最終的に、本作は独自の要素がかなり盛り込まれた。
以下でソニックシリーズとざっくり比較してみる。
ソニックシリーズ(MD系)
・リングを1枚でも持っていればミスにならない。
・操作は各キャラクターでほぼ共通、キャラクター固有のアクションが幾つか存在する
・攻撃方法はスピンアタック、スピンダッシュ(2以降)のみ。
・基本的にキャラクターはゲーム中ほぼ喋らず、カットシーンも動きだけで表現される。
・リングを50枚持ったままゴール(初代のみ)などでボーナスゲームに入場できる。カオスエメラルド等のアイテムを7つ集めると、ステージが変化。
・中間地点のゲートを通過すれば、ミスしてもそこから再スタートできる。
フリーダムプラネット
・体力(左上に表示されている赤い羽根のような物)が全てなくなるとミス。
・アクションがキャラクター事にかなり異なる為、キャラクターを変えると操作感が大きく変わる。
・上記の通り、各キャラクターで攻撃方法が異なる。ちなみに敵は踏みつけることができない。
・基本的にキャラクターはゲーム中ほぼ喋らず、カットシーンも動きだけで表現される。 ・フルボイス。ゲーム中はもちろん、ストーリーのセリフもすべてボイスがある。(ただし英語ボイスのみ)
・ステージ中にあるメダルを拾ってゴールするとボーナスステージに入る。コレクション要素としてカードという物も存在するが、ストーリーには影響しない。
・ゲート等の目に見える物は存在しないが、中間地点ポイントは存在する。(ミスしないと中間地点が分からない。
…と、ほぼ別ゲーになっている。(ちなみに、壁を走る判定はソニックシリーズよりかなり緩い。
両作のプレイヤーであればその違いが分かりやすいかもしれない。)
しかし、キャラクターがステージを高速で駆け回ったり、タイムアタックモードが存在している部分は共通しており、何よりゲーム中のグラフィックがメガドライブのソレである。
レトロゲーム好きにはたまらない作品だろう。
ストーリー
宇宙支配の陰謀を阻止し「キングダムストーン」を守れ
謎のエネルギーを秘めたオーブ、その名も"キングダムストーン"を手に入れる為、
全宇宙の支配を目論むロード・ブレヴォン。
(※本記事とゲーム内では「ブレヴォン卿」と表記)
その恐るべき陰謀を止めるため、主人公のライラックと友だちのキャロル、
そして旅の途中で出会ったミラの3人の少女が、
ブレヴォンの軍勢に立ち向かっていく……。
登場キャラクター
サッシュ・ライラック
紫色をしたドラゴンの末裔。本作のメインキャラクター。
正義感が強く、トラブルを見過ごせない性格。
回転してから一気にダッシュする「ドラゴンブースト」や、回転攻撃しながら2段ジャンプする「ドラゴンサイクロン」等、扱いやすく強力なアクションを持つ。
ちなみにライラックはウォータードラゴンという種族で、水中で他キャラクターより息がもつ。
キャロル・ティー
緑色のヤマネコ女子。
ライラックの親友で、冒険好きな部分がありトラブルを引き起こす事も。
「ワイルドキック」の強烈な連続蹴りや、壁張り付き、三角飛びなどの身軽なアクションをこなす。
さらになんとバイクを乗りこなし、場合によってはバイクに乗ったままハシゴを上り下りしたりする。
(画像右)
ミラ・バゼット
白色のハウンド・ドッグ。
臆病だけど優しい性格で、自前の鼻と耳を探索に役立てる。あとあざとい。
緑色の「ファントムブロック」を作って投げたり、ファントムブロックをレーザーのように放つ「スーパーシールドバースト」等、少し変わったアクションを持つ。
また、初期体力が他キャラクターの半分に設定されている為、玄人向けのキャラクター。
その他キャラクター
ストーリーを彩る個性のかたまりたち。
トルク
自らの種族をシェルダックと名乗る、カメのこうらからアヒルの身体が生えている斬新な動物。
ストーリー序盤でサーペンティンに襲われていたところをライラックに助けられ、行動を共にする。
今回の事件の真相を知っているらしいが…
スペード
ライラックとキャロルが所属していた盗賊団"レッド・スカーヴズ"の幹部。トランプを武器にしている。
ライラック、キャロルとは訳あって敬遠の仲。冒険中頻繁に出くわす。
家族関係が色々複雑なようで…
教王
シャントゥという国の指導者。多くの知識を持っているらしい。
ライラック達の事をとあるきっかけから知り、興味を持つようになる。
ちなみに、"教王"とは日本語訳を担当したYuzchastics氏の造語である事が、氏のSteamガイド内で明かされている。
ゴン将軍
教王に仕えるパンダの将軍。
戦闘の腕もリーダーシップもシャントゥではトップクラスの兵士だと思われるが、割と脳筋。
ニーラ・リー
氷を操る女パンダ。
シュイガンの王が死ぬまでは王宮で司祭をしていた。
狂気に堕ちたデイル王子が王位を継承した際に王国を離れ、王子を正気に戻せる望みがあった教王の配下になる。
本作ではサブキャラクター的な立ち位置だが、なんと次回作の2ではプレイアブルキャラクターに抜擢。
女子力も上がっている。
鳥兵士
グワッ。
シュイガン一般兵の青い鳥。何故か2にも登場するらしい。
ちなみに声優はStephen DiDuro氏。
シャンムー市長 ザオ
シャントゥの敵対国であるシャンムーの長。背が低い。
中々貪欲な人物で、あらゆる手段で富を得ようとする反面、おだてられるとチョロい。
ゲーム内でキャラが立ちまくっている上、専用ジングルまである。になっているらしい
ブレヴォン卿
別の惑星からやってきたエイリアン達のボス。本作の諸悪の根源である。
激しい宇宙戦争の末、この星にたどり着き、銀河征服という彼自身の野望の為にこの星の生命を根絶やしにしようと企む。
彼自身が銀河征服を企むのにも訳があるのだが…ミラを
デール王子
シュイガンの新しい国王。
暗殺された先代の王である父親の後を継ぐ。
王を殺した犯人の捜索を国を挙げて行うのだが…
父を暗殺した張本人であるブレヴォン卿に洗脳されており、
以前までの性格とは一変している。物語の最後まで救われない。
サーペンティン
ブレヴォン軍勢の中で、最も強力な傭兵。
拳銃を巧みに操る彼の両腕にはちょっとした秘密があり、
それが今の彼をブレヴォン軍幹部に変えた真相でもある。
何度もしつこく勝負を挑んでくる上、特徴的な笑い方をする為になんだか記憶に残りやすい敵。
ローカライズ
本作は海外発のゲームであり、原作はもちろんボイス・文章は全編英語であるが、タイトルロゴにはローカライズ以前より日本語で「フリ~ダムプラネット」の文字が使われていたり、ゲーム中にも漢字の看板が背景に登場していたりする。
2014年にSteamで発売されたWindows版は当初日本語に対応していなかったが、2018年8月30日にマーベラスがPS4とNintendoSwitchで日本語版のダウンロード販売を開始(現在は体験版も配信中)。
Steamのガイドやニコニコ動画で本作の非公式日本語訳を制作していたYuzchastics氏が日本語訳を正式に担当する事になり、後日(PS4版とNintendo Switch版の発売と同日)Widndows版にも日本語が追加された。
氏の動画は現在でもニコニコ動画で見ることができる。
製品版の翻訳と見比べてみるのも楽しいかもしれない。
ちなみに
本作、"難易度が非常に高い"。
一応アドベンチャーモード開始時に難易度を4種類から選択できるが、
初プレイ時は「イージー」か「カジュアル(最低難易度)」をオススメする。
高難易度の要因として、
「ダメージを受けた後の無敵時間が無い」
「ノーマル以上の難易度では、体力の減少量が大きい」
「ザコ敵にもHPがあり、後半ステージでは数も多くなる」
等が挙げられる。
ゲームオーバーになっても、中間地点からスタート出来るのは唯一の救いかもしれない。
アドベンチャーモードではストーリーパートを見ずに、
ステージだけを順番に進む「クラシックモード」が選択可能。
レトロゲームのように淡々と遊ぶことができる。
日本語翻訳が適用された後のバージョンでは、
アドベンチャーモードのセリフの一部がカットされているが、
PC版のゲームインストールフォルダにその名残のボイスが残っているとか。
本作のタイムアタックモードで特定の条件をクリアすると、
とあるミニゲームが遊べる。
上記を詳しく知りたい方は、外部リンクにあるYuzchastics氏の書かれたSteam内の日本語ガイドへ。
実績の攻略方法やストーリーのネタバレもあるのでクリア後にどうぞ。
ゲーム中に語られていない設定なども見られておトク。
外部リンク
Yuzchastics氏のFreedom Planet日本語ガイド
関連イラスト
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