概要
音を出す装置を意味する英単語『buzzer』のこと。何かを知らせるために使う、短音や連続音を発する装置の一種。
ハチなどの羽音や機械の作動音を指す擬音語の『buzz』から派生した名詞。
変遷と用途
古くは世界の工場と呼ばれたイギリスで時報として使われた生産施設の汽笛などもブザーの一種だったが、19世紀に発見された電磁誘導の原理を応用し、近代以降『電磁ブザー』(磁気ブザー)が作られる。
電磁ブザーは電磁石に通電して金属製の振動板を動かし音を発生させるが、その後に登場した『圧電ブザー』は、電圧を加えることで振動板を変形・振動させて音を発生する。
現在はブザーと言えば、より消費電力が少ない圧電ブザーを指すことが多い。
現代日本では、主に以下の用途で使われている。
- 住宅など建物の玄関先に設置する呼び鈴。
- 劇場などで開演を知らせる合図音。舞台用語では『1ベル』『本ベル』(2ベル)とも呼ばれる。
- 俗称『営団ブザー』のような、鉄道関連における発車サイン音。
- 防犯用の警報器。設置型と携帯用に分かれる。
- 設置型には、ドアや窓に取り付けて侵入者を検知するもの、店舗や美術館及びオフィス等の陳列ケース・金庫などに盗難防止で取り付けるものがある。
- 携帯用には、不審者への対策としての防犯ブザーがあり、子供向けから大人向けまで多種多様。
- 外出時に緊急事態が発生した場合、周囲にそれを知らせる警報音。スマートフォンのアプリの一種。