警報とは、情報伝達の手段の一つである。
【!WARNING!】概説【!WARNING!】
また情報を伝えるための手段そのものも指す。
【!DANGER!】連絡手段【!DANGER!】
前時代
古くは狼煙を用いることが多く、特に軍事面では狼煙の上げ方一つで連絡なのか、警報なのかの差を設け、迅速に対応出来るように図っていた。
『史記』にある傾国の美女・褒姒は、全く微笑まないことを憂いた幽王が間違って警報用の狼煙を上げて集まった兵士の慌てるさまを見て笑った結果、幽王が気を良くして無用な狼煙を上げ続けて狼煙を形骸化させてしまい、反乱軍の侵攻を誰も信じなくなったせいで周を滅ぼしている。
日本では鐘、特に小型の半鐘を用いたものが、江戸時代からの火災警報として常用された。
江戸は木造建築物の密集する都市であったため、一度火災が発生すると延焼の危険が常に付きまとった。そのため、周囲の建造物より高い櫓や鐘楼を建造して半鐘を設置し、有事には迅速に火災の発生を周囲に警戒させることに成功している。
このシステムは昭和時代前期(太平洋戦争期)まで継承され、電話の普及まで広く用いられた。現在でも消防車のサイレンの音源の一つに、半鐘の音が引き続き採用されている。
なお、鐘楼や櫓に上って鐘を衝くことは一部の責任者にのみ与えられた権限で、普段は登れないように梯子を外しておくなど、悪戯に鳴らせないよう工夫されていた。
八百屋お七のように勝手に鳴らすと、特に江戸時代は火災を大いに警戒していたこともあって、悪戯で半鐘を鳴らした者を厳罰に処すことも珍しくなかった。
近代に入ると、西洋で開発された手回し(送風)式のサイレンが採用され、現代でもこれをベースとした音源が使用されている。
現代
通信手段の発達した現代では、主に電波を用いて迅速に警報を発する手段が主流となっている。
最も身近なのが気象警報で、特に台風等の豪雨・暴風を伴う自然災害の発生時には、テレビ画面に随時白文字でテロップが差し込まれる。
また大規模な気象災害や地震の際には、通常のテレビ放送の映像枠を縮小し、画面の角で常に警報の推移を確認できるように工夫される。
各自治体に街頭スピーカーが設置され、緊急時にはここからサイレンを発しつつ警報を流す。
2010年以降は、北朝鮮のミサイル問題が深刻化することを理由として、緊急事態用の特別警報を日本政府が施設し、万一の事態に備えるようになった。
余談
なお小学生にとっては「警報≒休校」という認識のため、特に台風が近づいてくると「警報にならないものか」と呑気なことを考えるのがお約束のパターンといえる。
尤も、そうした非常事態が直撃した場合、学校に行かなくていいどころか、自治体の避難所に学校がして師されていることが多いことを考えて、一晩を学校の体育館で凌ぐという事態もあり得る。
【!CAUTION!】関連イラスト【!CAUTION!】
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