その蒼き瞳に宿る、1000の物語。
概要
huke氏の生み出したキャラクター・ブラック★ロックシューターを原作とするシリーズのひとつとして、グッドスマイルカンパニーが配信しているソーシャルゲーム。2022年11月24日配信開始。
リアルタイムで進行するオペレーションゲームの形を取っている。
デザイン監修をhuke氏自ら、音楽はTeddyLoidが、そして各キャラクターボイスは豪華声優陣がそれぞれ担当している。
同年に放送していた別のBRS、ブラック★★ロックシューター DAWN FALLとのコラボが行われており、エンプレス、デッドマスター、ストレングスの3人がコラボキャラとして登場している。
他、ハーフアニバーサリー記念でねんどろいどのエリシュカも発売。
その他、様々な作品とのコラボも実施された(後述)。
しかし、2024年3月1日にサービスを終了、物語に幕を閉じた。
なお、pixiv上では★を抜いた「ブラックロックシューターFRAGMENT」もタグに用いられている。
ストーリー
22世紀半ば――
ネットワーク上に突如出現した「情報生命体」〈イノセント・クラウド〉は、圧倒的な兵力を以て人類に攻撃を開始した。
正義は無く。理念も無く。
ただ殺し合い、つぶし合う戦争が始まって、早 半世紀。
人類と〈イノセント・クラウド〉との争いは苛烈を極めていた。
圧倒的物量に押されていた人類が、その絶望的な戦況を覆す為、〈イノセント・クラウド〉の拠点の一つに対して仕掛ける大攻勢。
だが、人類が奪取を図っていたものにして〈イノセント・クラウド〉が最終兵器としていた“時空干渉兵器”の暴走により、作戦実行部隊は、複雑に枝分かれした時間の流れの中に、投げ出されてしまう。
そして、その先で彼等は燃える瞳を持つ少女と出会う。
それは「世界」の運命を握る鍵。「人類」を救うための道標。
この出会いは、いくつもの「世界」をまたぐ、戦いの旅の始まりだった。
――真実は、蒼く燃える瞳の奥に。
システム
リアルタイムに進めるシミュレーション・オペレーションゲーム。
6人までの部隊を編成しマップに展開、移動や攻撃を行いながら、刻一刻と変化する戦況に対応していくことになる。
ユニットごとに攻撃タイプが存在し、編成した武器に応じた戦術で戦わせる。敵が出現したらその方向へキャラを移動させ、武器ごとの射程圏内に入り次第攻撃する。
前衛と後衛の攻撃範囲が重なる場所は「キルゾーン」となり、強力な「キルゾーンスキル」により素早く敵を倒すことが可能。他にも時間経過で個別のスキルを発動できるようになり、強力な一撃から味方の強化まで種類は様々。
いかにメンバーを編成し、敵に対処するかが鍵になる。
キャラクター
- 指揮官
プレイヤーである〈あなた〉自身。
様々な部隊と少女達を率いて最前線で指揮を執る指揮官である。
征機連合軍〈AFARM〉所属、〈ブレイブハート〉参加部隊〈グレムリン3〉指揮官のTH002391〈グレムリン31〉。
階級は大尉→特務少佐。
両親は戦争で、妹のエリシュカは病気でそれぞれ他界しているが、なぜかそのエリシュカにそっくりな少女に出会う。
当初は時空崩壊に伴い記憶が曖昧だったが、少しずつ記憶を取り戻し、指揮官として仲間を率いつつエリシュカの指し示す場所へ向かうことになる。
フクロウのようなヘルメットを被っている。素顔は不明。
妹のこともあり、作戦時に他のことよりも優先すべきこととして部下のシンセティックたちには「生き残れ。死ぬな」という命令を下す、見知らぬ存在とはいえエリシュカを連れて行動を共にするなど、根は心優しい性格をした頼れる指揮官である。
その服装は、エリシュカの誕生経緯に関わったからか彼女のコートによく似ている。
- スミナ・アマノ
CV：名塚佳織
〈BRS〉ユニットの世話係として、四足歩行の非常脱出施設に捕らえられていた女性。〈BRS〉ユニットを管理していたらしく、〈BRS〉関連の記憶以外を消されている様子。
顔以外が〈BRS〉に酷似しているエリシュカが時空干渉装置の暴走で〈BRS〉から分裂した存在である、と推測している。
拠点としてその施設、『バーバヤガー』を指揮官に与え、サポーターとしてついてくる。
ゲーム中の操作方法なども教えてくれる。
バニー1
新米で構成されている部隊。
元から指揮官の直轄部隊であり、当初はこの部隊として〈ブレイブハート〉作戦に参加していた。
現在はそこにエリシュカを加えた4人チーム＋指揮官で構成される。
- エリシュカ
CV：鬼頭明里
任務中に出会った謎の少女。本作における、ブラック★ロックシューターの固有名。
「エリシュカ」という名前は指揮官の妹のもので、病気によって他界している。そんな彼女とそっくりだったことから口走ったことがきっかけで自分の名前にしており、本名は不明。とりあえず名簿には仲間達の提案で指揮官の妹としてのデータが入れられるだけ入れられ、とりあえず指揮官の直轄部隊〈バニー1〉のひとりになっている。
記憶喪失で、朧げに覚えている「あるもの」を探しているらしい。
欲求が薄く感情表現にも乏しく口数も少ない非常に寡黙な性格。とことん大人しく、とても素直。
燃える左目を持ち、瞳の奥には白い★が浮かぶ。
その手に握る大砲からは黒い砲弾を放ち、時空さえも歪め穿つが、〈BRS〉ユニットとの類似点など未知の部分が多い。
他作品のBRSと比べると、服装にアクセサリーが増えており、ツインテール左には青色の王冠のようなものを付けていること、いつもの大砲がメカニカルなものになり、レールガン状になっていることなどが差異としてあげられる。
- ユズキ
CV：市ノ瀬加那
隊長格でありムードメーカーの少女。
直感の鋭さと異様なまでの幸運の持ち主で、新米とはいえ被弾経験はなんとゼロ。
突撃隊長として先陣を切り、持ち前の幸運で敵を切り抜ける。
- フーリン
CV：伊藤美来
〈バニー1〉の副官。泰然自若としたスナイパー。
しかし性格は気まぐれでズボラなところがあり、付かず離れずユズキを見守る。
エリシュカが強すぎて出番がなくなるなんてことも。
- ナラ
CV：本渡楓
頑張り屋の観測手。
気も押しも弱くしょっちゅう慌てふためいているが、観測手としての腕は確か。ユズキやフーリンを姉のような存在として頼っている。
見かけによらず、脚力がえげつない…のだがなにかとネタにされがち(『駄々っ子キック』『マスターキー』などと呼ばれている。pixiv連載中の漫画では足の震えだけでバーバヤガーを揺らしている)。
フォージ5(ファイブ)
数多の作戦で功績を上げてきたエリート部隊。
個々の能力からして高く、単独で作戦行動をすることも多い実利主義なところがある。
- イヴェット
CV：佐倉綾音
フォージ5の隊長。
エリート揃いのフォージ5らしい、生真面目で厳格な性格。能力の低い者に対しての当たりが強い。
- ニコラ
CV：金元寿子
フォージ5の副官。
自身とは違うタイプのイヴェットに憧れているが、近付こうとしてかえって空回りが目立っている。
- ヘロイーズ
CV：下地紫野
フォージ5のひとり。悪魔にも山羊にも見える外見と三叉の槍が特徴的。
感覚が薄いためか、苦しむ相手をいたぶる危うい面がある。
- アドレイド
CV：井澤詩織
フォージ5のひとり。
特に高い能力を持っているが、極度のめんどくさがり屋でメンタル面にも難があるため、未だに試験運用段階らしい。ここにいるだけあって実力は高いのだろうが……
クロック404(フォーゼロフォー)
経験豊かなベテラン部隊。
指揮官や仲間たちから頼られる一方で、なにかとぶつかることの多い部隊間の仲裁に入ることもしばしば。
- アルネッセ
CV：日笠陽子
クロック404の隊長格。
いつも飄々としており、ベテランの割には重ねてきた苦労をあまり感じさせない。新米であるバニー1のメンバーからはお手本にされている。
- コルヴァ
CV：伊藤かな恵
クロック404の副官。
冷静沈着なスナイパーだが、イノセント・クラウドへの深い憎悪を抱いており、時々アルネッセに咎められることも。
- ウィルマ
CV：古賀葵
クロック404のひとり。身の丈ほどもある巨大な盾で皆を守る。
あまり多くを語らないため、冷たいと思われがち(無自覚)だが、実は人情家なところがある。
ブラウニー9(ナイン)
『不良品』の烙印を押されたシンセティック3人の部隊。
各々が偏った能力を持つが、それを適材適所に振り分けて戦うことで戦果を勝ち取る、規律を重んじるチームワークが特徴。
- エイブリル
CV：日高里菜
ブラウニー9の隊長格。
不良品呼ばわりされながらもそれを跳ね除ける実績を残している凄腕。言葉が少々カタコト。
規律はしっかり守るが、行き当たりばったりなことは苦手。
- コンスタンス
CV：水瀬いのり
ブラウニー9の副官。
エイブリルとは逆に、不測の事態に対する即応性と、普段の大雑把さを併せ持つ。彼女とは互いを補い合う相棒。
- グレイス
CV：黒沢ともよ
ブラウニー9のひとり。
基本能力が低く廃棄処分されかけたという過去を持ち、非常に臆病な性格。
反面、音響を利用する卓越した空間把握能力で部隊を支えている。
スーサイド7
曲者揃いの傭兵集団。
自分たちのやりたいことに忠実だが、やりたいことがやれるとわかっていれば忠実で、意外と情にも厚い裏表の無い部隊である。
- ナオミ
CV：茜屋日海夏
スーサイド7の隊長格……だが、傭兵部隊らしく「君臨すれども統治せず」である。
敵の殲滅にやたら執着する戦闘狂。相応に強いのだからしかたない。口調は古臭いが頼れる姉御肌。
- ローラ
CV：内田彩
スーサイド7の副官。ダントツで背が高い。
言動が少々乱暴なオレっ子だが、ナオミのことは姉上と呼び慕っている。
- リサ
CV：秦佐和子
スーサイド7のひとり。
超個性派揃いの部隊の世話を焼くおかあさんポジション。しかしやはり傭兵、お金にがめつい。
- エネース
CV：上坂すみれ
スーサイド7のひとり。
けたたましく叫び、笑い、狂騒的に敵を駆逐するやべーやつ。
それでいて根が優しい好意的な性格らしいが、言動のせいで伝わっているかどうかは怪しいところ。
？？？
- ミア
CV：ファイルーズあい
廃棄資料 No.■■ 内――れし神―力―
非常に強い力を持つ存在らしいが、資料不足で情報は限りなく少ない。
この世界には似合わぬほどのデフォルメ体型&外見をしている。
用語
- シンセティック
合成遺伝子と分子プリンターによって生み出される合成人間。場所によって様々な呼び方があるが、指揮官の意向でこの呼び名が共通となる。
指揮官としてプレイヤーが率いるのは、エリシュカを除き全員シンセティックである。
なにかしら、人間とは異なる容姿を持つのが特徴。いずれ勝ち取った未来での種の繁栄のためか全員女性。
訳あってコールドスリープしていた指揮官にとっては「兵器」よりも「守るべき命」であるため、〈ブレイブハート〉作戦では全員が生き残るように告げて信頼を得ている。
これとは別に様々な方法で能力の底上げをされた「強化兵士」も存在している。
- バーバヤガー
〈BRS〉ユニット保管用の、四足歩行型全時空対応の非常脱出施設。名前はスラブ民話の同名の魔女から指揮官がとった。
〈イノセント・クラウド〉の施設らしいが、全権限をスミナに与えられているので、現在は指揮官やエリシュカ、部隊のメンバーが自由に使える時空間移動拠点として運用している。
内部に備わる汎用型分子プリンターにより生活資源もしばらく確保できるというスグレモノ。
- イノセント・クラウド
突如人類に反旗を翻した分散処理型人工知能。「情報生命体」を自称する。
EXMATAを操り、圧倒的な攻勢で世界を蹂躙。あらゆるインフラを破壊し、無人兵器を掌握し、人類が〈征機戦争〉を繰り広げて抵抗しているが、圧倒的優位に立っている。
時空の崩壊と分岐時空線を生み出すきっかけを生んだ存在であり戦争が起きるきっかけでもある全ての元凶だが、なぜ人類を滅ぼそうとしているのかは不明である。
- 〈AFARM〉
征機連合軍のこと。指揮官がかつて所属していた。
〈イノセント・クラウド〉から世界を取り戻すべく〈征機戦争〉を戦っている。
- 〈ブレイブハート〉作戦
多大な犠牲を払ってその存在が発覚した、イノセント・クラウドの開発中の〈最終兵器〉を奪取あるいは破壊するための、征機連合軍の大攻勢作戦。
作戦の最中大半が迎撃されてしまうも指揮官の指示で団結、内部を探索するが……
- レベルス
「倒すべきは人類である」とする脱走シンセティックの反乱軍。本来シンセティックは征機戦争への参加を本能レベルで擦り込まれているが、不具合でこういった集団ができるらしい。
- 分岐時空線
時空干渉装置の暴走による過去干渉により発生した、時空の分岐及び並行世界。
宇宙の始まりから広がっており、一部の世界は物理法則すらも歪めている。
エリシュカの「勘」で各地を巡ることになる。
- 「特異点」の少女
〈イノセント・クラウド〉が最終兵器として作っていたと思われていた時空干渉装置の正体。
スミナの言う〈BRS〉ユニットと同一の存在で、兵器とは名ばかりの普通の人間の少女である。
……が、その腕には時空にさえ穴を開ける黒い砲弾を放つ、三叉のレールガンを持っていた。
目覚めると同時に不可解な現象を引き起こし、時空を崩壊させてしまう。その際に分岐した世界に引き裂かれてしまい、カケラとして各世界線に散らばることとなる。
エリシュカは顔以外の容姿が酷似し同型のレールガンを持つことから、分岐に伴って生まれた存在と考えられている。
- 〈BRS〉フラグメント
〈BRS〉の暴走によって砕け散ったカケラ、あるいは〈BRS〉因子とも呼べるモノ。
各分岐時空線の先に存在しており、人知を超えた未知の力を発揮する。
- EXMATA
イノセント・クラウドの送り込む自律攻性兵器群。
今作においてエリシュカ達が戦うことになる相手。様々な個体が存在しており、人間に限りなく近い外見を模倣する個体も存在している。
主題歌
Reactivation feat.Tallis
作詞・作曲・編曲：TeddyLoid
コラボ先一覧
余談
- アニメ版BRSの復活(DAWN FALLのこと)が先に話題を集めてしまったこと、似たような&これよりも著名なゲームが出回っていること、その他ゲーム内に微妙な要素が多数あることなどから、正直なところあまり話題になれていないのが現状。
- 最近はアプデなどで少しずつ評価を上げており、ハーフアニバーサリーも無事に迎えている。pixivでもエリシュカを始めとしたイラストが多数見受けられている。
- pixiv上ではなぜか、正式名称のはずの「ブラック★ロックシューターFRAGMENT」のタグがそもそもあまり使われていない傾向にある。長過ぎるからだろうか？
- ちなみに長さで言えば上記の『DAWN FALL』の方がタイトル内に★が2つもあることもあってもっと長い。
- 公式のpixivアカウントがあるのだが(下記リンク参照)、なぜか初期タグに付いていない。どうして……
- 未来世界が舞台、B★RS以外ほぼオリジナルキャラクター、ゲーム作品である、などの共通点から『BLACK★ROCKSHOOTER THE GAME』の話題も度々上がっていた。
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CV：和氣あず未
オリジナルの〈BRS〉ユニットに最も近いとされる、エリシュカによく似た姿をしている白い少女。
BRS＝暗号名『ブラック★ロックシューター』としての使命を自覚しているが、それであろうとしているようにも見える。また、ブラック★ロックシューターを名乗る割には真っ白で、右眼に燃える魔眼を持つがその色も紅い。ありとあらゆる面でエリシュカとは真逆な性質・性格。
最終局面の鍵を握るのだが……
