概要
プリンシペ・デ・アストゥリアスとは、スペイン海軍がかつて運用していた軽空母である。1982年進水、1988年に就役し、2013年退役した。
もともとはアメリカ海軍が計画していた軽空母「制海艦(SCS)」構想をベースとしたもので、アメリカの設計案をもとにスペイン国内で建造された。
艦載機はAV-8ハリアー攻撃機やヘリコプターなど20機前後であり、ハリアーは艦首に設けられたスキージャンプ勾配を用いて発艦を行う。武装は個艦防衛用のメロカ20mmCIWS4基だけで、最小限のものとなっている。
基準排水量は約1万5000トン、全長も約195メートルと比較的小さい。
退役後は、より大型で航空機運用能力にも優れた強襲揚陸艦「ファン・カルロス一世」がスペイン海軍空母の役目を担っている。
また、タイ王国軍の軽空母「チャクリ・ナルエベト」は、本艦をベースに小型化したうえでスペインにて建造したものである。