「ヘルビンディだ!俺の名をよく覚えとけ!」
CV:中井和哉
概要
炎の王国ムスペルの将。最下層の貧民街出身。ニフル侵略の戦で功を上げ、自らの武勇で成り上がった粗暴で残虐な将。溶岩を思わせるような斧頭を持つ専用武器「ビューレイスト」を使用する。自分には地獄がふさわしいと述べるなど自らの所業を自覚しながらも、ストーリーではメニヤという妹を大事にしていることを窺わせており、根っからの悪人というわけでもない。
ストーリーでの動向(正史)
初登場は第2部9章で、氷の儀を終えムスペルへ逆襲をかけた特務機関を迎え撃つが敗北。
なんとか名誉挽回をしなければ先述の妹が殺されるため、第一王女レーギャルンと取引をし、彼女の指示のもとで特務機関と度々交戦する。
捕えていたユルグの見張りをしていく内に、最初は鬱陶しがっていたユルグの無邪気さに徐々にほだされていき、最終的にはとてつもなくいい人になってしまう。死んでしまうが、従来のシリーズ風に言えば彼は寝返りユニットである。
12章にて、最初の敗北の直後に妹が故郷の貧民街もろともスルトに焼き殺されていたことが発覚。レーギャルンによって秘密裏に任を解かれる。
そして直後の13章。国王スルトに不死の力をもたらす炎の儀が行われている神殿に忍び込み、生贄となっていたヴェロニカとユルグを救出する。
しかし、幼い二人の足では追っ手を振り切ることはできなかった。
スルトの接近を悟ったヘルビンディは二人を先に行かせ、時間稼ぎの為に自身は身を挺してその場に残るのだった。
「最期にこの王に何か言いたいか?良いぞ、申してみよ!」
「俺が…あんたに言いたいこと…?ああ、一つだけあるぜ… ざまあみろ、だ。」
この言葉を最後にスルトに焼き殺されてしまう。
第4部で誰かの悪夢としてスルトと一緒に敵になって再登場。しかしスルトと違い彼は台詞がなく、ただマップに居ただけだった。
性能
地獄の底の ヘルビンディ
「ムスペルの将ヘルビンディだ。
おい…こいつは何の間違いだ?
俺の行先は地獄に決まってんだろーが。」
属性 | 緑 |
---|---|
兵種 | 斧/歩行 |
武器 | ビューレイスト(専用) |
奥義 | 復讐 |
A | 緑の死闘・歩行3 |
B | キャンセル3 |
C | 歩行の鼓動3 |
2018年9月から登場。
ステータスは速さ以外全て平均値で補正付きでHPがかなり高い。
専用武器「ビューレイスト」は奇数ターン開始時、自分と周囲1マスの味方の全ステータスを+4上昇させる。他の波系スキル同様、周囲に味方がいなくても自分は強化されるので、ターン数を意識して行動しよう。
Aスキルの「緑の死闘・歩行3」はHP+5に加え、自分が星5のレベル40の時に能力値が170以下なら闘技場の査定で170として扱われる物。ヘルビンディの総ステは168(速さ苦手の場合のみ167)である為、スキルの効果が無いことは無いがほぼ誤差レベルの変化しかないので、継承用にするか付け替える人が多い。
遠距離反撃の適性が高い他、闘技場や大制圧戦で幅を利かせているマムクートに役割を持てる。味方の強化も出来るためサポートとしての役割も出来る。
とはいえ、完全に速さを捨てているので、「切り返し」か「○○殺し」系などがないと追撃するのはほぼ不可能な点には注意。スキル継承や聖印でカバーする必要がある。
また、HP不得意個体の場合はCスキルの「歩行の鼓動3」が生かしにくくなる点にも注意。
2021年11月のアップデートで錬成武器対象に。周囲4マス以内に敵がいる時でも効果が発動するようになって味方の強化範囲も周囲2マスに拡大され、全ステータスが+5へ跳ね上がった。もう一つは奇数ターンか敵のHPが75%以上の時は戦闘中、自分の攻撃+5で敵は攻撃-5が追加。
特殊錬成効果は自分から攻撃するか周囲二マス以内に味方がいると戦闘中、さらに自分の攻撃+5で敵は攻撃-5かつ敵は追撃不可。これで条件が発動しやすくなり、攻撃強化に弱体化、自ら攻撃参加できる新たな個性を得た。
召喚のセリフなどからスルトに殺された直後となっている。
また、生い立ちが生い立ちなのでレベルアップ時の良成長時と悪成長時の台詞がシリアスすぎる。
ホーム画面ではユルグのことを気にかけている様子も見られうわなにをするやめr…
地獄の夏の ヘルビンディ
「俺はヘルビンディ。
夏なんざ、俺のクソ故郷に比べりゃ
楽園みてーなもんだぜ。」
属性 | 赤 |
---|---|
兵種 | 剣/歩行 |
武器 | 砂浜のスコップ+ |
補助 | 攻撃守備の応援+ |
A | 赤の死闘・歩行3 |
C | 恐慌の奇策3 |
2019年6月から念願の超英雄で登場。レーギャルンも言及しているが、アスクの夏の暑さは故郷ムスペルの暑さよりマシらしい。
通常版とステータスを比べると速さは相変わらず低いが守備魔防はやや上回っている。
砂浜のスコップは自身がバフを受けている時、戦闘中攻撃・守備+4になる。それだけでなく、通常の武器錬成が出来る分HPを底上げできるので、死闘スキルと合わせればより恐慌の奇策を発動させやすい。
通常版同様速さが低いのでBスキル「切り返し」か「〇〇殺し」は必須となる。またビューレイストは所持してない(波系スキルが無い)ので自身と味方の同時強化が出来ない点に注意。
外伝ではユルグと再会し、彼女から「優しくて良い人」と称され、スリーズも「素敵な人」と評し、ニフルとムスペルの架け橋となることを期待された。姉スリーズ公認のカップル誕生である。また、2人の所持武器と関係性からか最初に登場するマップではユルグと彼の間に隣接する形で砂山が配置されている。ヘルビンディ本人は相変わらずぶっきらぼうな態度であるが、やっぱり何だかんだでユルグを気にかけている。また、レベルアップの台詞がかなり夏と海をエンジョイしているものになっている。故郷ムスペルにまともな海は無いものの沼で泳ぐことはあったらしく、他の水着の英雄たちよりは泳げるようである。
水着ユルグが配布ユニットとなっているので、ガチャで水着美女たちを押しのけて彼を狙いたくなった人も多いだろう。実際、ユルグがスキル「守備の波・偶数」を持っているために武器の条件を満たしやすく、今回のユルグはヘルビンディと同じ効果の武器を持っているため並んで出撃することが可能で、相性が良い。もし、できるなら「○○の波・奇数」をヘルビンディに継承させるか、聖印が出てくればより運用しやすくなるだろう。
余談であるが、水着超英雄のシルエット公開時は逞しい腕や突き出した口のようなものが見えたために「ドンキーコングではないか?」と推測される珍事が発生した。また、今回イラストは「めか」氏が担当しているが、無印版を担当している前嶋重機氏に限りなく似せたタッチで描かれており、「前嶋氏が描いてるのかと思った」と多くのユーザーが感心した。
貧民と炎王
彼の実装から約2ヶ月後、ストーリーで最期に対面し、そして敗れた因縁の相手、スルトが星5限定キャラとして実装されたが、スルトのステータスは(基準値換算で)速さが「1」だけ低い事以外、ヘルビンディを上回っている。(スルトは兵種が重装、かつラスボス補正でステータスが高く設定されているので仕方ないとは言えるが…)
また、実際の戦闘でも、ヘルビンディから攻めたら「金剛の構え4」の効果で殆どダメージが通らない上に奥義も溜まらず、受けに回ったら「シンモラ」「炎王の威嚇」の効果でステータスをズタボロにされ、速さが1しか差がないので「斧殺し」を装備したとしても「守備隊系」と相殺してしまい、追撃も出来ない。
詰まる所、タイマンでは絶対に勝ち目はない。原作再現と言える程にスルトとの相性は悪い。
しかし、最下層の貧民として産まれ、家族を想い、見上げていた相手に臆する事無く立ち向かい、誰かを守って散ったヘルビンディと、ムスペルの王として君臨し、家族を駒として扱い、見下していた相手に敗れ去り、誰からも救われる事無く滅んだスルト。こじつけレベルではあるが、対照的な2人であると取れなくもない。
余談
担当声優の中井和哉はファイアーエムブレムシリーズ初担当。
名前の元ネタは、得物のビューレイストともども北欧神話のロキの兄弟とされている巨人。そのロキとはメインストーリーでの会話はないが、戦渦の連戦「楽園があるのなら」で会話している。既に顔見知りであり、ロキの悪評もレーギャルンから聞いている様子。
また妹の名前「メニヤ」も神話での女巨人が元ネタであり、名前の意味は女奴隷である。ここが貧民の設定に繋がっていると思われる。
彼の妹もどこかで登場するのではないかと少し期待する召喚士もいたが、残念ながら未登場のまま2部が終わった。水着版でも言及しているのでいずれどこかで出てくると信じよう…。
戦禍の連戦「楽園があるのなら」のロキの話によると、妹のメニヤは死後「喜びの園」にいるらしいことが語られている。
また、元ネタではメニヤの他に「フェニヤ」という女巨人が存在するが、ゲームでは今のところ存在は語られていない。
第三部以降音沙汰無しだったが、2020年以降の想いを集めてでは度々英雄達と出演している。
なお、プレイヤーからの愛称は「ビンビン」。もっとまともな愛称は無かったのだろうか。
と、思ったら今度は「耐えビンディ」という新しいあだ名が定着した。
関連タグ
アストリア…同シリーズの中の人繋がり。