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ヘンリー・ダーガー

へんりーだーがー

アメリカ生まれ、アウトサイダーアートとして知られる『非現実の王国で』の作者。(Henry Darger)(1892年4月12日 ~ 1973年4月13日)
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経歴

幼くして生母と死別し、貧困の中、足の不自由な父に育てられる。8歳で父が体調を崩し、思春期までの時期を施設で過ごす。

十代半ば、父と死別したショックで施設を脱走し、社会に出て以降は病院の掃除夫の職を得る。

19歳の頃より『非現実の王国で』(正式名称:現実の王国として知られる地における、ヴィヴィアン・ガールズの物語、子供奴隷の反乱に起因するグランデコ・アンジェリニアン戦争の嵐の物語)の執筆を始める。それはダーガーが掃除夫の職を失う73歳を超えてもなお続けられ、死の半年前まで誰にも知られず続いたという。

80歳の時、病気のためにアパートから救貧院に住まいを移す際、家主でアーチストでもあったネイサン・ラーナーがダーガーの持ち物を整理すべく部屋を訪れた時、一万ページ以上の膨大なテキストと数百を超える挿絵から成る『非現実の王国で』を発見する。ラーナーが訪問前に所持品の整理のことを尋ねた際、実はダーガーは自分の持ち物は全て捨てて構わないとしていたことから、人に見せるべき作品という意識はなかったようであるが、その作品は、ラーナーを介し、世に広く知られることとなった。

救貧院に身を移してからの約4ヶ月後の4月13日、誕生日の翌日に息を引き取る。81歳没。

人物

周囲の人間と上手くコミュニケーションがとれず、生涯孤独だったという。
それゆえか、その名の正しい読み方が「ダーガー」なのか「ダージャー」なのか、実は定かではない。

人付き合いが苦手で、職場の病院と教会に通う以外はアパートに引きこもっていた。ラーナー夫妻以外の友人は一人もいなかったが、若い頃は養子をとることを熱望していたという。

『非現実の王国で』の挿絵の少女に陰茎があるのは生涯童貞だったからという憶測があるが、彼が収集した写真の中には女性のヌード写真も含まれており、彼が女性の身体の構造を知らなかったとは考え難い。戦争に赴く攻撃性の表現とも、単に性癖とも様々な解釈がなされている。

非現実の王国で

全15冊、1万5,145ページに及ぶ物語。世界一長い長編小説と言われることもある(マルセル・プルーストの『失われた時を求めて』もだいたい同じくらいの長さで、こちらの方が世界最大の小説とされることが多い)。

子供奴隷制を敷く軍事国家「グランデリア」に、カトリック国家「アビエニア」の7人の「ヴィヴィアンガールズ」が立ち向かうと言うのがその内容。架空戦記とも冒険物ともただのポルノとも言い難い。

作中の挿絵は全てダーガー自身の手によるもの。絵心に欠けていたダーガーは雑誌などの切り抜きを組み合わせたコラージュに彩色したり、トレースする手法を編み出し、中には数メートルの大きさに及ぶ挿絵のサイズではないような挿絵まである。誰に見せるでもなく熱意を注ぎこんだ作品はアウトサイダーアートの典型的例として知られている。

作中自分自身登場人物として登場させ、ある時は少女達の味方で万能超人として出たかと思うと、時には少女達に対する最強の敵として立ちはだかったり、現実で全くいい思い出の無いクリスマスには毎回少女達を敗北させる等、内容は良くも悪くも心の赴くままに書かれている。

後半部分は清書されておらず、物語の最後には2通りの結末が用意されていた。余りの長編故に、全編を読んだ人間は研究者を含め一人も居ないのではないかと囁かれている。

関連タグ

非現実の王国で ヴィヴィアン・ガールズ 黒歴史ノート ふたなり

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