概要
スタートレック史上最悪と呼ばれる種族ボーグが運用する超大型宇宙艦。凄まじい規模を誇るため、単なる宇宙艦を超えた「移動要塞」「浮遊機械都市」などと表現される事もある。
その名の通り四角形の形状をしており、一片の長さが約2kmと非常に巨大である。一見して宇宙艦には見えない外観だがトランスワープ技術によって惑星連邦の宇宙艦とは比べ物にならない速度で航行可能。内部には数千体のボーグ・ドローンが搭載されているが、ボーグは人間と違って「生活」という物を必要としないので、居住スペース等は存在しない。
しかも明確な機関室やエンジンといったものを持たず、エネルギー源を船全体に分散して持っているため船体を75%破壊しても正常に機能すると目されている。
また、内部にはボーグ・スフィアという球状の小型艦も格納されており、非常時に脱出艇として使われる(ただし脱出艇のくせに超強い)。
兵装としてはディスラプター砲や中性子魚雷といった、一撃でエクセルシオ級やアキラ級宇宙艦を撃沈可能な武器を多数搭載する。加えてフェイザーの波長を瞬時に解析して無効化する防御フィールド、光子魚雷を雨あられと喰らっても即座に修復される自己再生能力(作中では攻撃を受けてボロボロになった船体が見る間に修復していく様子も描かれた)を兼ね備えており、一隻で惑星連邦の大艦隊を殲滅できる程の圧倒的戦闘力を有している。
実際、ウルフ359の戦いでは単独かつ無傷で惑星連邦艦隊39隻とクリンゴン艦隊を殲滅しており、第二次ボーグ侵攻の際にも連邦艦隊を全滅寸前まで追い込んでいる。
主役艦エンタープライズ号ですら正面から挑んで勝つ事は不可能な相手だが、決して無敵の存在ではない。第二次侵攻の際は連邦艦隊の攻撃を一日中受け続けて相当の損傷を受け、最終的に構造上の弱点に対する一点集中攻撃で破壊されている。他にも内部侵入した敵による破壊工作で被害を受けた描写も多い。特にキャスリン・ジェインウェイ率いるU.S.S.ヴォイジャーは幾度もボーグ・キューブと交戦しており、数隻を撃沈に追いやったり、ボーグ・キューブ内部に侵入してトランスワープコイルを強奪するなど大被害を与えている。
ただし、ボーグ・キューブはこれだけの性能を持ちながらもワンオフの決戦兵器などではなく、同型艦が無数に存在する量産型宇宙艦に過ぎない。特にボーグの支配圏であるデルタ宇宙域では大量のボーグ・キューブが活動しており、U.S.S.ヴォイジャーは15隻からなるボーグ・キューブ艦隊や、「母星が数百隻のボーグ・キューブに包囲され、同化された」過去を持つ種族に遭遇したことがある。
質・量ともに圧倒的なボーグを代表する戦力であり、この脅威に対して如何に立ち向かうかという展開がストーリー上の山場として描かれる事が多い。