概要
ポメガバースは、オメガバースから派生した特殊設定である。まれにポメラバースとも呼ばれる。2020年頃からSNSなどで話題になり始めたようで、pixivでもその頃から作品が投稿されている。
名前の通りポメラニアンが絡んでいるのが最大の特徴であり、ビジュアルの可愛らしさから人気を博している。また、派生元のオメガバースに比べて基本設定のシリアスさは控えめで、平和な世界観の作品が多い。
なお、既存のキャラクターをポメラニアン化して描いているイラストでも、作者は擬犬化や犬TFとして描いており、ポメガバースのつもりではない……ということもあるだろう。よって他作者の作品にタグ付けする際は注意が必要である。
基本設定
ここにまとめるのはあくまで基本的な設定である。他のバース同様、創作者によって設定の詳細が異なることを留意されたし。
まず、ポメガバースには「ポメガ」という人種が存在する。ポメガは疲れやストレスが極度に溜まる、寂しさがピークに達するなどするとポメラニアンになってしまう。これを「ポメ化」と呼ぶことがある(本記事でもこの呼称を用いる)。
ポメガがポメ化したときは、他の人が撫でたり甘やかしたりすることで人間に戻る。しかし戻るまでの時間には個人差があり、場合によっては戻らないこともある。
「マスター(まれにパートナーとも呼ばれる)」はポメガにとって特別な存在である。そのため、マスターと触れ合ったポメガはすぐに人間に戻ることができる。マスターとなる人間に特別な条件は存在しないことが多く、ポメガとの相性が重視される。
ポメガとマスターは互いに惹かれ合うため、良好な関係を築けることが多い。オメガバースにならった「番(つがい)」のような設定も存在するが、一度番になると解除できないというような重い設定はあまり見られない。
以上のように比較的ライトな設定が多い一方で、犬になるという事態を深刻なものとして描くことも可能。例えば、自分のマスターを見付けられず、なかなか人間に戻れないポメガ……というシリアスなストーリーも描ける。
オメガバースと異なり、受け/攻めの縛りはほとんど無い。そもそも性的な要素を絡めない作品も多い。
その他の設定
オメガバース同様「巣作り」の設定も存在する。ポメガはマスターの持ち物(衣服など)を集めて自分の巣を作る。
ポメ化を抑える「抑制剤」の設定も存在する。マスターがいない、マスターがしばらく忙しいなどの事情があるときに服用する。副作用があることも。ポメガに発情期があるという設定であれば、それを抑える薬と解釈することもある。
その他、人口に対するポメガの割合、ポメガの社会的な認知度、ポメガ関連の法整備の具合……など、細かい設定は創作者次第である。
また、同様の設定をポメラニアン以外の犬種、あるいは猫など他の動物に適用することもできる。ポメガバースのさらなる派生バースと言えるだろう。