概要
ロッゾ一族の希望と呼ばれた少女。
生まれた時から大罪系ユニークスキル「強欲者(グリード)」を所持しており、グランベルを除く他のロッゾ一族の誰よりも強者だった。
グランベルからも自分の後継者として見込まれており、成長して力を十分に発揮できるようになれば、東西人類の統一も可能と考えられていた。
プロフィール
所属 | シルトロッゾ王国 |
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年齢 | 10歳程度 |
スキル | 大罪系ユニークスキル「強欲者(グリード)」 |
称号 | 強欲のマリアベル、ロッゾ一族の希望、転生者 |
担当声優 | 水瀬いのり |
人物
外見はあどけなさ残る少女だが、正体は異世界からの転生者であり、尚且つリムルと同じように誕生時から前世の記憶を持っている。
また、転生以前からの癖なのかは不明だが「◯◯ね ◯◯なのよ。」や「◯◯よ ◯◯だわ。」というように、自分の言った事を繰り返す独特の喋り方をする。
前世では欧米の支配者として君臨し、金融を意のままに操って経済によって世界を裏から牛耳っており、異世界の小国シルトロッゾの姫として生まれた際も、前世と同様に経済支配による世界征服を狙っている。
経済を牛耳っていたというのは伊達ではなく、先見ができる非常に優れた頭脳を持ち、基本的に他者の事は配下であろうと「利用できるかできないか」の駒としか見ておらず、利用価値がなくなったと見るや即座に切り捨てたり始末したりする等、目的を達成する為ならばどんな犠牲が出ようとまるで意に介さない冷酷な性格。実際、ある作戦のリスクとして人類そのものや世界そのものが滅びかねないと指摘された際も、逆に不満そうな様子で「だから?」と何でもない事のように言い放ちその場にいたユウキと五大老の一人をドン引きさせていた(ユウキは演技だった可能性もあるが、少なくともコミカライズ版において彼が明確に焦りの表情を見せたのはこれが初であった)。
…が、自身の力を過信して他者の力を見くびる点と、プライドが高すぎるあまり、私的な感情を優先して行動してしまう致命的な欠点がある。
リムルと直接対決となった際にはリムルの危険性は事前に十分認識していた筈だったにもかかわらず、彼の強さを見誤るという大ポカをやらかし、敗走する羽目になったばかりか、ユニークスキルで支配下にあると思っていたユウキは芝居をしていたに過ぎず、種明かしの直後に彼の手にかかり、良くも悪くも自分以上に欲深い者達によって滅ぼされるという、あまりに皮肉で屈辱的な最期を遂げた。
前世と現世の両方で“支配者”の階級であった為か、元いた世界では“持たざる者”だったリムルとユウキの“欲望”を甘く見た事が全ての敗因だったと言える。
能力
ユニークスキル「強欲者(グリード)」
「強欲者」は人の根源的な罪悪に由来する大罪系のスキルで、ユニークスキルの中でも特殊なもの。
だが、持ち主を上回る欲望を持った者達には力が通じない。
権能
・他人の欲望が見える。
・他人の欲望を自分の欲望で塗りつぶす。
・一気に欲望を注入することによる強制支配。
「死を渇望せよ」
「強欲者」の権能を駆使したの必殺奥義であり、人間が持つ生への渇望を反転させ、死に向かわせる技。
余談
アニメ第3期ではマリアベル当人が魔国連邦の開国祭に直接足を運んでいる様子が明確に描かれており、元いた世界に近い様々な食事を食べ歩いていた。貴族の食事会に紛れていたため恐らくはシルトロッゾ王国からの来賓としての参加だと思われる。
ちなみに寿司はサビ抜きを頼んでいたが、「魔王と竜の建国譚」のイベントシナリオでも魔国連邦制作のサビ入りの寿司の味の携帯食料に不快感を示しており、「強欲だとしてもいらない物はある」と語っていた。
「転スラX」の作者からのインタビューで、もしマリアベルが10年早く生まれていたらリムルは敗北していたということが明かされている。
これは経済を世界中が利権でガッチガチに縛られた完全支配状態でリムルが何をやろうとしても通せない、戦闘面では究極能力(恐らく「強欲之王:マモン」)に覚醒している上に素の頭の良さで上回っているといった理由から。
ただし、それでもギィ辺りに潰されていた可能性も示唆されている。
ここで注目すべきは前世で経済を牛耳り世界を裏から掌握した程の経験を持つマリアベルの頭脳をもってしても10年ものハンデ期間を儲けなければリムル(もしくは智慧之王:ラファエル)に勝てる条件は満たせなかったという事であり、作中でマリアベル本人が語っていたようにリムルという存在の異常性が窺い知れる。
尚、敵対キャラである彼女は出番が書籍7巻~10巻までとそんなに長い方では無かったのだが、最後の登場巻となる10巻ではリムルや味方キャラがほとんどの表紙を飾るなど優遇されており、後に18巻でカガリ達中庸道化連の面々も表紙を飾るのだが、その頃には既に彼女達は純粋な敵対キャラでは無くなっており、徹頭徹尾敵対者の立場でありながら表紙を飾ったのは現時点ではマリアベルのみである。