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概要

web版には登場していない書籍オリジナルキャラクターであり、書籍7巻~11巻までの事件の黒幕

経済力によって西側諸国を裏から支配していたロッゾ一族の首領。外見はくすんだ金髪と猛禽類の如し鋭さを湛える双眸を持った初老の男性。

どんどんと力を増していくリムルに危険を抱き、同時に魔国連邦に西側諸国の支配権を奪われるのを恐れて敵対することになるが、ルミナス達他の魔王から見ても異質且つ規格外なリムルと魔国連邦の戦力を前に目論見は尽く失敗し…。

プロフィール

スキルユニークスキル「不屈者(アキラメヌモノ)」➡究極能力「希望之王(サリエル)」
武器「真意の長剣(トゥルース)」
称号光の勇者、七曜の老師の長
担当声優小野大輔

人物・動向

表向きは、亡き妻との間に生した子らの血族であるロッゾ一族が興した国・シルトロッゾ王国の太祖として鎮座している。また神聖法皇国ルベリオスの最高指導者たる七曜の老師とは、元々臣従の形式で協力関係になったルミナスがグランベルのために与えた役職を前身とする。

後述の通り、勇者の卵(光の精霊)を宿しその真価を引き出した存在で、人類種の枠を飛び越した『聖人』に達しており実年齢は2000歳以上。ただし劇中時点では長きに渡る労苦等で魂の力が限界にあり、全力を発揮すると摩耗し切って死んでしまうハンデを抱えていた様子。

その出身はナスカ・ナムリウム・ウルメリア東方連合統一帝国であり、師である最初の勇者にして皇帝より東西人類を一つに纏め“人類統一圏の構築”の悲願を託されて送り出された人物。西側の支配が完了した暁にはそれを皇帝に献上し、帝国に戻る予定だった。臣従関係以前に皇帝や宰相と友であるため、元々はなんらかの大臣であった可能性が高い。

西側諸国へ移った後、蟲魔族のラズルと千年来の旧友ともなっており、更に彼が死んだ時はその魂の力を譲渡する契約も交わしていた模様。

師と同じく覚醒勇者でもあり、『光の勇者』と呼ばれ魔王や天使からの人類守護を目的としていた。人類生存圏をかけて魔王ルミナスとも戦ったことがあり、彼女と争った末利害関係も込みで「七曜の老師」の長である日曜師グランの地位と役職を拝領。ルベリオスの歴史へ建国期から関わった。

ルベリオスの人類圏での立ち位置、引いてはルミナスの行っている自作自演の統治機構も、人類守護に役立つ一面があると評価し許容している。そしてロッゾ一族の太祖として、各国の連携を強め魔物に対抗する基盤を築くために「西方諸国評議会(カウンシル・オブ・ウェスト)」を立ち上げ、それを裏から支配し人類に約千年の平穏をもたらしていた。

グランベルには聖女としても支えてくれていた妻・マリア・ロッゾがいたが、魔物ではなく人間の手によって彼女の命が奪われると発狂。精神的に狂ってしまい、目的が「人類守護」から「人類支配」へと変わってしまう。マリアの遺体も保存しており、禁断の死霊魔法「死霊蘇生(レイズデッド)」を用いて、異世界より召喚した多くの異世界人から抜き取った力(命)を注ぎ込み、最強の使い魔として復活させる。しかし魂は基軸世界より消えてしまっており完全な蘇生は不可能、もはや生前の妻を貶めるも同然な扱いに、在りし日のロッゾ夫婦のことも知っていたルミナスは嘆き怒っている。

だが、この妻の遺体を用いた人形には日曜師グランの立場を通して得た「愛の接吻(ラブエナジー)」=ルミナスの持つ生命活性化エネルギーも貯蔵されており、それを異世界人の力と共に解放してグランベルが吸収することで肉体を全盛期まで一気に若返らせる切り札も仕込んでいた。

ある時、ロッゾ一族にマリアベル・ロッゾが誕生する。しばらく後に、当時3歳だったマリアベルと顔を合わせ、その強大な力と野心を見抜き共闘関係を構築。老い先が見えた自分の後継者として認め「人類支配」の中核として育つ期待をかけつつ、寵愛を注ぎ指導を施す。

しかし力はあれど未熟だったマリアベルは、敵対したリムルの力量や手駒としていたはずだったユウキの実力を見誤り、策謀を悉く破られた末でアムリタ遺跡で命を落とす末路を辿ってしまう。この結果にかつてのトラウマが再発し、もう一度発狂。一周回って正気に戻り、目的も「人類支配」から「人類守護」に戻る。

そして人類の生存圏確立を果たすため、最終手段として伏せていた自分に変わる覚醒勇者の誕生を実行へ移し、配下を率いかつての古巣であるルベリオスを強襲。ルミナスが秘匿していた休眠状態の勇者をユウキの手で解放させた上で、クロエを庇わせる形でヒナタの命を奪い、ルミナスを嚇怒させて彼女が究極能力に目覚めるよう誘導。

そして狙い通り、かつての主君が「色欲之王」を獲得したとみるやマリアから回収した力と、同じくルベリオス強襲の戦力として投入し先んじてシオンランガに討たれたラズルより受け取った力を、大きく摩耗していた自らの魂に合一。強引に究極能力を獲得した上で現役時代の愛剣を手にルミナスと剣での一騎打ちに持ち込み……、かつての主君の刃の前に倒れた。

人類の陰りに惑った哀しき勇者、孤独な生涯の果てで見た新たな光(希望)

結論から言えば、グランベルの長い生涯で一番の脅威だったのは、彼が守ろうとした人間が抱える愚かさであった。

それに妻を始めとした、深い信頼を築いた仲間を奪われる理不尽を、常人を遥かに超えた寿命の中で幾度と味わい、それでも人類を愛し守る勇者であろうとする二律背反を続けた末、『人類が己の愚かさに振り回されないよう自分が支配して保護する』との思想に至り“狂って”しまったのである。

しかしその人類支配も、新たな同士に成りうると期待した者が死亡する等の結果となり、同時に当て馬として引き入れたはずの愚者が生き残って増長してしまうジレンマにも見舞われると、まるでままならぬ現実に超越者として高まった魂は長い時間を経て徐々に擦り切れていった。

そんな状態が続いた上に、自分の故郷である東も西側を侵略で滅ぼさんとの方針に変わっていった(これも七曜としてグランベルが下した選択が遠因となっている)ことで、信じられる者がほぼいなくなってしまった勇者は光(希望)を見失い、いつしか自分が築き上げた組織の深奥に潜んで“人類の陰り=人間の愚かさ”相手に怯えながら暗闘を続ける「怪人」と化していた。

だが、興ってから僅か4年ほどで大発展を遂げ、その過程でファルムス王国の侵略という人類の陰りに見舞われながらも抗い勝ってみせた、新たなる魔王のリムルが率いる魔国連邦は、魔物の国である故の人類圏の脅威であると同時に新たな希望と成り得る存在でもあった。

更にルベリオス内でも、自分の傘下で増長してしまった者=他の七曜らから始まった腐敗がヒナタの登場で改善される吉兆が起こっており、加えてこの両名は七曜の謀略に踊らされるも逆に打ち破って手を取り合う結果へと至り、グランベルの悲願である“人類統一圏”の上位互換である“人魔統一圏”の目標も得ていた。

対して過去の苦い経験により、他者不信が拗れていたグランベルは人類支配に固執してリムルと対立するも、前述の通り己が希望と見ていたマリアベルは半ば自滅する形で敗北・死亡。

しかしこれを契機に、人類の陰りと戦っていたはずがいつの間にか人類の陰りに操られる側へ成り下がっていた自分の現状にグランベルは気付いたとも思われ、そこからおよそ2000年間かけて作った手札を全て切り、勇者覚醒計画を実行に移した。

そして上述の通り、ルミナスの一閃の前に敗れたグランベルだったが、今際の彼が漏らした言葉に恨みや後悔の念は無かった。“敵”としてルベリオスを強襲した際、本気を出した自分との戦いに虚を突かれながらも負けじと付いて来たヒナタ、異世界人を用いた卑劣な戦術やラズルという実力者に打ち克てる力を持つリムルら魔国連邦という、無慈悲なる世界の理不尽にも対峙し希望を勝ち取る資格を持った者らがルミナスとの縁を紡いでその場にいたのを確認したからだった。

更に敵としての立場を貫徹し、かつての主君を究極能力に至らせ自分も残った力で究極能力を獲得した時点で、彼が本当に成し得たかったこと=勇者である自分の願いと希望を信じられる者へ継がせ未来に繋げる目的が果たされたのだった。

その上でグランベルの望み通り、勇者クロノアの永き時を繰り返す旅路をリムルが終わらせたのを確認した後、ルミナスに自分が手にした「希望之王」をクロノア、いやクロエに託す事を願い、そしてそれが受け入れられたのに安堵。同時に力の全てを使い果たし、光の泡と化して消える最後を迎えた。

こうして希望を追い求め、不器用で孤独な生涯を辿った勇者の散り様にリムルも感服したらしく、グランベルに追従する形で西側諸国を裏切る行動を起こしたシルトロッゾ王国とその関係国を保護。加えて残ったロッゾ一族を母体兼参考とし、人類社会が愚かさで腐敗するのを予防する仮想敵役を暗躍させる裏システム=三賢酔を構築するに至った。

強さ

覚醒勇者であると同時に、ルベリオスに聖騎士の役職が産まれるよりも以前の時代から生きている人物であるため、技量と戦闘経験の蓄積度は段違い。「簒奪者」を駆使し格上に強いヒナタも、能力の穴を突いて必勝パターンを完封する、少しずつ無理な動きを蓄積させることで無駄に体力を消耗させる技術で攻めあぐねさせる老獪な立ち回りを取れる。

七曜の老師としては、神術と神聖魔法に素手での近接格闘を専門としていたが、これは自分の意識体を他者に憑依させた上で実力を隠した状態。本来の実力ではあらゆる武器を自在に使いこなし、「霊子崩壊(デスインテグレーション)」を武器に纏わせた技術(霊子を詠唱無く操る超高等アーツ)を自然な流れよりいとも簡単に繰り出す。

ユニークスキル「不屈者(アキラメヌモノ)」

詳細は不明。

究極能力「希望之王(サリエル)」

ユニークスキル「不屈者(アキラメヌモノ)」が進化した天使系究極能力であり、その中でも最強とされる美徳系。

ルミナスの所持する究極能力「色欲之王(アスモデウス)」と対を成し、同じく生と死を司る。

最終的には人類繁栄の希望と共にクロエに託された(移植はルミナスが行った)。

「真意の長剣(トゥルース)」

勇者時代から愛用している神話級武器。

普段は使用していなかったが、ルベリオスの大聖堂での戦いの際は本気を出すために使用した。

これを用いた必殺のアーツ「堅忍不抜(フォーティチュード)」も保有する。

関連タグ

転生したらスライムだった件

勇者(転スラ) ロッゾ一族 七曜の老師 神聖法皇国ルベリオス

マリアベル・ロッゾ 坂口日向 ルミナス・バレンタイン

以下、本編のネタバレ注意。

暗く辛い生涯ながら、最後に希望を見出して散ったグランベルの魂は転生の輪より外れ、『遥か遠けき約束の場所』へと到達。そこで思わぬ形で夫の元に帰って来てすれ違ってしまった妻・マリアと再会し、生前に未練がないことを話し合い、ラズルら友たちの後を追って現世を後にした。

そして天魔大戦の最中、マサユキの「英魂道導」で一時的に復活したかつての師に召喚されイングラシア王国へ再臨した際に、最高の弟子であるヒナタが覚醒勇者に至っていないことを嘆き、光の聖霊(孵化した勇者の卵)と共に「真意の長剣」を譲渡した。

なおこれにより、ヒナタはルドラの孫弟子ともなった。

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