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アダルマン

あだるまん

アダルマンとは、ライトノベル『転生したらスライムだった件』に登場するキャラクター。
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プロフィール編集

EP87万7333
名前アダルマン
種族人間→仙人→死霊(ワイト)→死霊の王(ワイトキング)
所属神聖法皇国ルベリオス→傀儡国ジスターヴ→魔国連邦
称号王子→枢機卿→示指のアダルマン、狂える聖者→迷宮十傑『不死王(イモータルキング)』→聖魔十二守護王『冥霊王(ゲヘナロード)』
CV杉田智和



概説編集

不死系魔物(アンデッド)の上級種である死霊の王(ワイトキング)

ルミナス教で司祭以上だけが纏う事を許されるという、白亜の法衣に身を包んでいる。


Web版と書籍版で登場の仕方に差異があり、Web版では『魔王達の宴(ワルプルギス)』終了後、書籍版では『魔王達の宴』として平行した、魔国連邦(テンペスト)VS傀儡国ジスターヴ戦にて初登場となった。

Web版では、覚醒魔王となったリムル=テンペストの噂を聞き及んで馳せ参じた、ジュラの大森林に住み着くアンデッドだった。しかし書籍版では、十大魔王の一人クレイマンの配下として、ジスターヴに進攻した妖鬼の3人(シュナソウエイハクロウ)の前に立ちはだかる。



経歴編集

元は神聖法皇国ルベリオスに属する小国家の王子であり、敬虔な信徒として数々の功績を積み上げて、西方聖教会の枢機卿にまで上り詰める。

こと神聖魔法についてはかなりの上位魔法までを扱い、それ以外にも多くの魔法を修め、厳しい修行の果てに仙人の領域至る程の力を身につけ、聖人に届くまであと一歩と迫る。


しかし、法皇庁の最高幹部『七曜の老師』達は、強い精神力と信仰心を有するアダルマンを「神(=魔王ルミナス)の正体とそのご意向(=マッチポンプ)に気付き兼ねない上に、自分達から神への寵愛を奪われる可能性がある危険因子」として、アダルマンの抹殺を画策。

死霊災害の浄化を大義名分に、ジスターヴに面した無数のアンデッド蠢くジュラの大森林西部へと派遣し、彼と腹心であったアルベルトを含む部下の聖騎士達と共に戦死させる事に成功する。


だが、アダルマンの友人だった大魔法使いガドラがアダルマンの抹殺を懸念して、彼に転生・復活を可能とする神秘奥義『輪廻転生(リンカーネーション)』を密かに施して一命を取り留めさせた。

ところが復活の地が呪怨と瘴気で汚染されていたため、ガドラの目論見が裏目に出てしまい、アダルマンはアンデッドとして蘇ってしまった


その後、自領土の防衛機構とするべくやって来た魔王カザリームの呪いによってジスターヴの地に縛られ、1000年に亘り守護者としてジスターヴを外敵から護り続けてきた。

その後カザリームが魔王レオン・クロムウェルに返り討ちに遭い、その席をクレイマンが継承した事で、クレイマンの配下に加えられる。

その実力から彼の従える最高幹部・五本指の一人である示指のアダルマン』を拝命し、引き続きジスターヴの守護を請け負った。


そして、クレイマンが『魔王達の宴』でのリムル処断を画策する裏で、クレイマンとその配下が獣王国ユーラザニアの民を虐殺してその魂を得る計画を実行。

対する魔国連邦も迎撃作戦の裏から、シュナ主導の下でジスターヴへの進攻を決行。

アダルマンはそれを阻むため、攻め込んで来たシュナ達を霧の結界に惑わせ、自らが率いるアンデッド軍団の包囲網に誘い込み、彼女たちを追い詰める。

しかし、シュナの実力を計って格下と判断した事が仇となったことに加えて、シュナとの魔法戦の最中彼女の言葉によって目が覚め自身の配下達をこの地から解き放つ為に相手諸共道連れにすることを決意したことにより、自爆狙いで放った最強の神聖魔法『霊子崩壊(ディスインテグレーション)』を、シュナの個有能力(ユニークスキル)『解析者(サトルモノ)』『創作者(ウミダスモノ)』で編み出した神聖魔法『霊子暴走(オーバードライブ)』で術式を上書きされ、軍団ごと浄化され呪縛から完全に解放される形で敗北・消滅した。



……かに思えたが、

なんと浄化を受けたにもかかわらず、カザリームの呪縛から解放された状態で、軍団共々浄化から生還

シュナ達に魔国連邦へ軍門に下ると言い出し、さらにリムルを新たな自分達の神として崇めたいと言い出した。

オマケに、シュナがジスターヴの城に進撃する旨を聞くと、率先して案内役を買って出てそのままジスターヴ陥落を手助けした


『魔王達の宴』の後、予定通りにリムルと謁見したのち、シュナの推薦で迷宮の守護者へと抜擢され、地下60階の階層主(フロアボス)に君臨する。

Web版ではリムルの噂を聞きつけ、特に敵対もせずそのまま迷宮の一員として配下となっている。


浄化の影響で退化したものの、ヴェルドラの魔素とリムルへの信仰心から自力で以前の強さを取り戻し迷宮十傑の一人『不死王(イモータルキング)』となった。その強さを見込まれ地下70階の階層主であった魔王の守護巨像(デモン・コロッサス)と交代する形で地下70階の階層主に昇格となった。


そして、天魔大戦を睨んでリムルが臣下の強化を図った際には、智慧之王による魔改造を経て更なる力を獲得し、聖魔十二守護王『冥霊王(ゲヘナロード)』へと任命された。





人物編集

かつては敬虔なルミナス教の信奉者であり、現在も信心深い性根は変わっていない。

当初は見た目通りに威厳ある話し方をしていたが、シュナに呪縛から解放してもらってからはひょうきんでお喋り好きという強烈なギャップで、シュナを大いに困惑させた。


しかし、アンデッドと化してしまったかつての同胞達の末路を案じるあまり、自分一人だけで逝くことをよしとせずアンデッドの軍団として従える形で彼らの下に居続けたことを見るに、根は慈悲深く人の上に立つに値する人格者である事が窺える。


また、神聖魔法を筆頭に多数の上位魔法を習得し、仙人に到達するばかりか聖人にまで達しようとした事から判るように、目標のためなら努力を惜しまない勤勉さと、誠実さも持ち合わせている。

シュナが「奇跡を信じる純粋な心」だけで神聖魔法を体得したことを知り、そこから「アンデッドと化して二度と神聖魔法が使えない」と思い込んだ己を恥じて、玉砕覚悟の神聖系最強魔法『霊子崩壊(ディスインテグレーション)』を放つところからも、彼の実直な性格がにじみ出ている。


かつては神に見捨てられたと感じ、追い討ちにカザリームの呪縛に囚われた為、ルミナス教の信仰は既に消え去り、カザリームやクレイマンへの忠誠心は全くない。

自決も考えていたが、カザリームの呪縛のせいでそれすら封じられている。


魔国連邦へ帰順後は、リムルを神、シュナをリムルを祀る巫女姫として敬っており、その仰々しい態度ゆえにシュナからは苦手意識を持たれている。要するにディアブロの同類


後の数々の戦いの中で他のメンバー達と共に彼も凄まじい速度でパワーアップを続け、国の内外に対して如何に優秀であるかを証明する事になり、古巣であるルベリオスの上層部…特に神であるルミナスと法皇ルイは内輪揉めで彼という貴重な人材を失い余所へと流出させてしまった失策を心底悔やんでおり、逆に元凶の七曜の評価は死してなお下がり続けて底値を割り、あらゆる意味でアダルマンの努力は報われる事になった。





能力編集

生前に習得した多数の魔法を行使する、典型な魔法使いタイプ。

しかし、実力はシュナたちと対峙した時点で彼らよりも格上であり、最初から全力で戦えば死んでいたのは自分だったと、シュナが心中で肝を冷やしていたほど。

上述の通り、現代最強の聖騎士であるヒナタ・サカグチが切り札とする最強の神聖魔法『霊子崩壊』さえも、アンデッドとなり神聖魔法の使い手として全盛期の力を失った状態で行使してみせた。


ただし、カザリームの呪縛から解放されリムルの配下になってからは、シュナとの戦いにより浄化されかかったことに加えて、エネルギー源でもあったジスターヴの呪縛からも切り離されたため、しばらくは死霊(ワイト)にまで退化し弱体化を余儀なくされていた。

それでも当人の努力と、地下迷宮に充満したヴェルドラの高密度の魔素によって徐々に力を取り戻し、遂には生前のレベルまで到達した。それに加えて精霊魔法の亜種である死霊魔法を行使し、アンデッドの軍団を指揮している。



自身がかつて従えていた聖騎士達に加えてジスターヴで怨霊と化した無数のアンデッド達、そして死霊魔法によって召喚したアンデッドの軍勢で構成された死霊軍団は【死霊騎士団2,000騎/死霊兵士団150,000人】と一国の軍に匹敵する程の規模を誇り、軍団指揮にも秀でるだけでなく、的確な戦術を駆使して相手を罠に嵌める周到さも見せる。


特に、生前からの腹心である元・骸骨剣士(スケルトン)死霊騎士(デスナイト)アルベルトと、ジスターヴで猛威を振るった元・腐肉竜(ドラゴンゾンビ)にして死せる魔物の頂点である死霊竜(デスドラゴン)が脇を固めており、アダルマンの鉄壁の盾として近づく敵を尽く退散させる。


アルベルトは、かつて西方聖教会最強の聖堂騎士(パラディン)であった強者でその実力はハクロウと互角以上に切り結ぶほどであり、シュナ達との戦い後に骸骨剣士(スケルトン)へと退化したものの、魔国連邦へ帰順後は自力で死霊騎士(デスナイト)だった頃の力を取り戻した上、『死霊聖騎士(デスパラディン)』にまで進化し、アダルマンと共に迷宮十傑の一人『死霊聖騎士(デスパラディン)』に名を連ねた。東の帝国との地下迷宮攻防戦後は帝国から押収した、神話級武具をリムルから与えられ、それと同時にアダルマン覚醒後は祝福(ギフト)によって中位聖魔霊『炎霊人』である『冥霊聖騎士(ゲヘナパラディン)』へと進化し、リムルから究極贈与『不老不死(イモータル)』を贈られた。


ペットである死霊竜は、アンデッドの驚異的な不死性とドラゴンの圧倒的な身体能力を有し、その巨躯から繰り出される素早い攻撃によって敵を蹂躙する上、自らの魂を主人であるアダルマンへと預けることで完全なる不死を実現し、ソウエイと戦った際には糸で賽の目切りにされた直後に完全復活を遂げている。後に、リムルから冥獄竜王の二つ名と共にウェンティと名付けられ『冥霊竜王(ゲヘナドラゴン)』へと進化して少女姿の人型となり、更に究極贈与『不朽不滅(エターナル)』を与えられた。



そしてアダルマンの能力の中で最も厄介なのが、ルミナスから七曜の件に対しての詫びとして贈られた特別能力(エクストラスキル)『昼夜反転』を、ラミリスの配下であり正反対の性質を自動で獲得できる個有能力『天邪鬼(ウラガエルモノ)』を持つ聖魔人形(カオスドール)ベレッタの協力によって生み出した

特別能力『聖魔反転』

この能力は、聖属性を魔属性に、魔属性を聖属性へと変換させるというものであり、これによって魔属性のアンデッドを聖属性へと変え、信仰と恩寵の秘奥を得たリムルを信仰対象とすることで神聖魔法を完全に取り戻したばかりか、アンデッド最大の弱点である聖属性の神聖魔法を完全に無効化するというとんでもない反則技が可能となった。

更に恐ろしい事に、この効果はアダルマンの配下である軍団全てに及ぶため、敵がいくら神聖魔法を撃ったところで、アダルマンと彼の軍団には殆ど効かない



その後覚醒して聖魔十二守護王の一角『冥霊王(ゲヘナロード)』へと任命された際には、中位聖魔霊『光霊骨』へと進化し、智慧之王から死霊系を中心に自身の魔法を完全制御することができる究極贈与『魔道之書(ネクロノミコン)』を授かって、更なるパワーアップを果たした。



更に、究極の死霊魔法である広範囲魔法『不死者軍団創造(イモータルレギオン)』も行使でき、効果範囲内の死者を自らの軍団へ取り込んで増強し自軍のアンデッドが敵を殺せばその死者を取り込んで更に増強してそのアンデッドが更に敵を……、と言う風に死霊の王に相応しい陰残さで侵入者たちを殲滅する。


また、1,000個以上の隕石を降らせて敵軍を一瞬で殲滅させる広範囲魔法『爆覇流星嵐(テンペストミーティア)』も行使可能。




これだけでもとてつもない強さなのだが、その上更に物語後半で魔法が通じない敵を相手に、かつては神聖魔法と拳による格闘戦を得意とした聖拳導師だったと突然明かして、自身の部下である冥獄竜王ウェンティといきなり同化した挙げ句、強靭な肉体を持っていた若き日の生前の姿へと変身するという暴挙に出た。

しかしそれによって圧倒的格上との戦いで時間稼ぎに成功した。







関連人物編集

信仰する神(魔王)。尚、当人は困惑を止められずにいる。


自身と戦い、かつての自分を取り戻すきっかけをくてくれた恩人。

現在は「リムルの巫女」として崇拝しているが、当人からはその熱烈さゆえに苦手意識を持たれている。


同じ元『五本指』かつ、迷宮十傑に抜擢された同僚。


クマラ同様、元『五本指』の同僚。呪縛で忠誠を強要され、長くそれに苦しめられた者同士でもある。


似た者同士


  • ガドラ

生前からの親友である大魔法使い。後に魔国連邦入りしてアダルマンと再会を果たす。


  • サーシャ

『クレイマンrevenge』に登場。ガドラの弟子である女性仙人。彼女が幼い頃から知っており「大きくなったらアダルマンのお嫁さんになる」と言われた事があるほど懐かれていたらしい。



クレイマンrevenge編集

クレイマンがタイムリープしていたという設定のスピンオフ漫画『クレイマンrevenge』にもクレイマンの部下として登場。

防衛担当という立場のため最初は留守番や裏方の事が多く、サーシャが登場してから本格的に物語へ絡み始める。


性格や口調は転スラ本編でのクレイマンの部下の時のような威厳あるもの…ではなく、最初から本来の性格である「ひょうきん者の紳士」となっている。

24話でのサーシャとの会話を見ると、本編での敵対時の口調は呪いで性格が変わったなどではなく、敵を威圧するために威厳ある振る舞いをしただけだったようである。

カザリームからの呪いの支配で現在もこの立場にある事をサーシャに愚痴してはいたが、本編とは異なりクレイマンが部下を気遣う人物となっているため、彼への不満は無い模様。


クレイマンから修行の指示が出てからは「アンデッドの弱点である日光を克服するための日光浴(しかもアロハシャツ姿でかなりノリノリである)」に精を出すようになり、クレイマンを唖然とさせた。

しかしこの日光浴、実際に成果を上げてアダルマンは日光の下でも何事もなく活動できるようになった

後に23話では、いつの間にかアダルマンだけでなく部下のアンデッドたちも日光浴を始めていたことが判明し、アンデッドなのに真昼間に何事もなく野外でのバレーボールや野球に興じるほど日光への耐性を得ており、色んな意味でクレイマンたちを仰天させた(そしてクレイマンから怒られた)。


なお、アダルマン自身の弁によると、結界を必要とするほどの敵はそうは現れず、遊びに来るようになった魔王ミリムは力が強過ぎて結界が無力(なので彼女が来た際は快く迎え入れるという穏便な対応を取っている)であり、防衛任務はかなり暇を持て余しているようで、上述の日光浴や部下たちの自由行動はそれが一因の模様。


23話にて、ガドラの弟子であり仙人となった事で現在も存命していた魔法道具研究者のサーシャと再会。

彼女と親しいことが判明したため、サーシャの上司となる(なお、クレイマンはアダルマンたちがサボり具合から最初サーシャに「アダルマンを部下として使っていい」と提案したがこれはアダルマンが必至で阻止した)。



余談編集

アダルマンの種族や能力は、一般的に言えばリッチに相当する。

しかしリッチは不老不死を求めて自発的にアンデッド化した魔術師を指すが、アダルマンの場合は親友の気遣いが裏目に出て、更にそれをカザリームに利用された形式であるため、「惨たらしい死を迎えた末に怨念によってアンデッド化した」という『ワイト』の条件に近く、ワイトに区分できると考えられる。

なお『ワイトキング』そのものは、『ドラゴンクエストⅤ』で初登場したアンデッド系の、DQモンスターが最初である。


担当声優は杉田氏なのだが、登場直後は杉田氏とは判別困難な老獪さに溢れた声色から、初見でアダルマンが杉田氏であると看破するのは容易ではなかった。

しかし、中盤から威圧感を強めると近年よく見る悪役を演じる際の杉田氏に変わり、復活後のひょうきんな態度になると、完全にただの杉田氏でしかなかった。




関連タグ編集

転生したらスライムだった件

聖魔十二守護王 迷宮十傑

アンデッド ワイト ワイトキング ネクロマンサー  魔法使い 神官 信者


フリーダム杉田


他作品の類似キャラ編集

黒を基調とした装いに身を包む骸骨の姿をしたアンデッドの魔法使いであり、どちらも死霊系の魔法を行使できる。また、敵を前で支配者然とした演技を行う事も共通している。ただし、こちらは仕方なくやっているだけであり、その上常にその演技をしなければならず苦悩しているが……。


なろう出身作品のアンデッドで、こちらもアンデッドでありながら、強力な聖属性の魔法を行使できる

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