「ボクが優しく笑ってる内に、素直に喋れば良かったんだ。君達には、絶望を与えよう」
プロフィール
EP | 266万8826 |
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種族 | 魔神(マジン)=原初の七柱-悪魔王(デヴィルロード) |
加護 | リムルの加護 |
称号 | 残虐王(ペインロード) |
魔法 | 暗黒魔法、元素魔法 |
究極能力 | 死毒之王(サマエル)……思考加速、万能感知、魔王覇気、時空間操作、多次元結界、弱点看破、死毒精製、生命根絶 |
耐性 | 物理攻撃無効、状態異常無効、精神攻撃無効、自然影響無効、聖魔攻撃耐性 |
CV | 富田美憂(紅蓮の絆編以降) |
概要
最古の悪魔『原初の悪魔』の一角で、“原初の紫(ヴィオレ)”の異名を持つ悪魔。
肩にもつかない短めの髪を、サイドテール(Web版だとポニーテール)にしているのが特徴。一人称は「ボク」。
尚、名前の元ネタは、車のアルティマ(ウルティマ)社の「ウルティマ」
人物
悪魔らしく残虐で冷酷。他の悪魔よりもヤバく残虐非道の代名詞とも言われる程。
普段は猫を被っており、明るい少女を演じているが、とても気まぐれで移ろいやすい性格をしている。その猫かぶりと本性の落差は、二重人格かと思われるレベル。
残忍冷酷で敵対する者の苦痛に満ちた表情が何より大好きだが、リムルや先輩達には敬意を払っているため、本性に気付いている者は少ない。
カレラとは何かにつけて張り合い派手に喧嘩をしてはディアブロに仲裁されている。
但し元より排除対象であったとはいえ、死に逝くダムラダからルドラの介錯を頼まれた際に屈託のない笑顔で請け負う等、ただ残虐なだけの存在と言う訳では無い。
実際『敵対者』には残虐ファイトを繰り広げるも、味方を理由もなく攻撃するなどと言った信用のおける味方陣営の危険人物という枠組みの範疇を超えた行為は一切取っていない。
元々調子に乗った輩を拷問するのが趣味であり、悪逆非道の行いをする人間たちを見ると「濁った魂」と顔をしかめ、逆に「高潔な魂」や他者の為に怒る感情を好ましく思うなど、残虐非道ながらも彼女なりの矜持を持ち合わせている。
経歴
ディアブロに勧誘されリムルの配下となる。その際名前を付けてもらい、上位魔将(アークデーモン)から悪魔公(デーモンロード)に進化。魔国連邦の検事総長となる。
帝国侵攻編では、情報武官として帝国の『空戦飛行兵団』と交戦。帝国兵の脳波に干渉し情報を奪い取った(その時のやり口は、頭をもぎ取って脳味噌を直接弄っては捨てるという猟奇的なもの)後、《核撃魔法:破滅の炎(ニュークリアフレイム)》で飛行船を焼き尽くした。
その後、祝勝会にてリムルに『残虐王(ペインロード)』の称号を貰い、聖魔十二守護王となる。
竜魔激突編では魂を貰い悪魔王に進化後、『帝国近衛騎士団(インペリアルガーディアン)』序列二位ダムラダと交戦。
《究極能力:死毒之王》に目覚め、ダムラダを撃破。その後ダムラダとマサユキを守るという契約を交わし、引き換えにダムラダの技をすべて継承し拳魔となる。
スキル
- 死毒之王(サマエル)
リムルから魂を与えられた事で発現した、究極能力(アルティメットスキル)。あらゆる生命体の弱点を見抜き、それに適した状態変化を生じさせる「毒」を生成する能力。この能力を帯びた攻撃を食らってしまえば、想像を絶する毒に苦しみながら死ぬしかないという、ウルティマの陰湿かつ残虐な本性が反映された極めて危険な能力である。
また、究極能力を所持していない精神生命体以外の者を無条件で殺害出来る凶悪な権能を持つが、基本的に格下にしか通用しない上にウルティマ自身がバトルマニアなため、彼女自ら使用を禁じている。
- 呪怨狂滅罪
死した対象の魂を汚染し、苦しみを与え続ける猛毒。効果時間は魂を纏っている力が消えるまで。
要するに対象の保有しているエネルギー量が多ければ多い程、毒による苦しみが加速度的に増していくという訳である。酷い場合は1000年もの間苦しみ続けるハメになる。
- 翼
ウルティマの背中から生える6対の薄い紫色の翼。刃や針、拳などあらゆる形状に変化させる事ができ、自分の姿に似せて擬似的な分身を生み出す事も可能。作中ではこの分身を囮に用いて、ダムラダを攻略した。
- 死毒崩拳
究極能力とダムラダから得た拳闘技術を合わせて生み出した、ウルティマの必殺技。爪にスキルで生成した猛毒を纏わせて放ち、敵を穿つ。
なお『崩拳』と名乗ってはいるが、実態は貫手である。
それ故、この技を食らったダムラダからは紅蛇死毒手(ブラッディーバイト)と命名されている。
リムル遭遇以前の活躍
映画「紅蓮の絆編」
原作の時系列に先駆け先行登場。本作の騒動の実質的な黒幕として活躍。
名付け前の為、「ヴィオレ」名義での登場。
ラージャ小亜国の女王に受け継がれてきた「女神のティアラ」の女神の正体であり、
ラージャの初代女王に「ティアラに宿る力を使って国を豊かにできるが、子孫共々そのティアラの魔力に魂が負けたらその体を自身が頂く」というゲームを持ち掛けていた。
しかし現女王トワの時代に状況は一変。
ヴィオレの配下ラキュアとチクアンの勝手な行動で人為的にラージャに災害が及ぼされた他、医者に化けたチクアンの暗躍によりトワが衰弱。
この危機の助けを求めるためにヒイロを魔国連邦に派遣したのが本作の始まりである。
本作での出番は中盤から。
騒ぎを調査していたノワールことディアブロがヴィオレの関与した形跡を確認し、それの調査と確認の為に彼女の前に現れる。
難癖を付けられたと思ったヴィオレは一戦交えるも、名付けと受肉を果たしたディアブロには敵わなかった。直後、報告によりゲームがラキュア達の独断で滅茶苦茶にされていた事を知り、ゲームからの撤退を表明する。
この時、ディアブロに名付けしたリムルに興味を抱いており、ディアブロの主人自慢にも関心を見せつつ去っていた。
完全なルール違反を犯したラキュアに用はなく、リムルに追い詰められた彼に救援を求められてもあっさりと断って見捨てた。
そして終盤、ヒイロを救うためにその命を顧みずティアラの魔力を使い消滅しかけたトワの前に現れ、「ゲームで不正してしまった分のサービス」と題し、彼女を復活させた。
ゲーム「魔王と竜の建国譚」
紅蓮の絆編に合わせてプレイアブル実装。その後もたびたび限定衣装で登場。
「インタビュー・ウィズ・ヴィオレ」
紅蓮の絆編の特典小雑誌。同内容を「まおりゅう」でもフルボイスで常設イベントとして実施されている。
後述の理由ですることになったレインへのインタビューという名義で紅蓮の絆編の裏話が語られる。
彼女はジョーヌやブランとの「理想的な受肉競争」で、自分と完璧に合致する最高の肉体を作る為に配下を動かしていた。
ヴィオレは計画を乱立させ、すべての計画を本命であると同時に囮として動かし、多くの手段を試すことで数撃てば当たる作戦を計画していたが、千年以上にわたり成果は出なかった。
ラージャ小亜国での計画もその一つに過ぎず、当時の国は魔物には攻め入られ人間からは労働力として狙われていた上、名産品もなく豊かでもなかった国だった。
そこでお人よしの女王に目をつけ、国のため必死に天に祈る女王の前に現れ、呪いのティアラを授けた。
このティアラを使えば使うほどに呪毒が使用者の体を蝕み、その毒が受け継がれることでいつか王族に相応の依り代ができるという算段だった。
しかし、女王は高潔な魂を宿しており、必要以上にティアラに頼ることはなかった。
それでもティアラを使い国を豊かにはしていたようで、女王の魂は毒に蝕まれつつあり、
次代に継がれて以降もその実態が変わることはなかったが、その高潔な魂は受けづがれていた。
そこでヴィオレは黄金の鉱山を発見し、鉱山に眠る金により国は発展。一方で欲深い人間と発展を牽制したい他国に目をつけられ、ラージャ小亜国は戦乱の時代を迎える。
そんな中でも歴代の女王は全員人格者であり必要以上にティアラを頼らなかったため、ヴィオレはゲームの敗北を認め諦めるつもりもあった。
しかし、ラキュアやチクアンがヴィオレの魔方陣を持ち出しラージャ小亜国に災いをもたらしたことや、周辺国にも手を出していたことにより事態は一変。
出来レースと化したゲームの現状の中でも女王は耐え続け、その勇姿を称えヴィオレも褒美を与える予定だったらしい。
しかしリムルたちがこの事態に介入したことにより、ディアブロが事態に乱入。
さんざんリムルを自慢されたのちラージャのゲームの詳細を伝えられ、後は上述の通り。
OVA「コリウスの夢」
アニメ1期・2期間の本作でも騒動の裏で動く勢力の一人として登場。
コリウス王国の王テドロンによる悪魔信仰を利用し、配下としてグスタフとカールを送り込み内乱を手助けしていた。もっともこれも上述の「乱立させた計画の一つ」だった様子。
3話においてグスタフがコリウス王国王女のゼノビアに受肉させようとしたことにより本人が登場。
その場に居合わせたルミナス・バレンタインと軽く一戦交えた後、「自身の力でゼノビアに憑依しているだけであり受肉できたわけではない」と題しグスタフを粛清。
そのままゼノビアを残し姿を消した。
この際リムル達がルミナスとヴィオレの存在に気付くことはなく、粛清されたグスタフはルミナスの暗示によりたまたまその場に居合わせたパウロが倒したことにされた。
スピンオフ「魔国暮らしのトリニティ」
読者リクエスト企画で登場が決定。単行本7巻から登場している。
「紅蓮の絆編」の一件でディアブロの名付け主であるリムルに興味を持ち、物質世界に遊びにきた。しかしディアブロとの戦闘で力を消耗していたため、猫の姿で受肉している。フォス一行の西側諸国の調査についていき、最終的に魔国連邦に向かうことを目的としていた。
フォス一行の困難に立ち向かう姿を気に入り、自身の執事(後のヴェイロン)や料理人(後のゾンダ)を送り込んだり自身の力を貸したりと手助けをする。
いよいよフォス一行が魔国連邦に戻るというところで魔素切れになってしまい、たまたま近くにいたレインを召喚して保護してもらう。代わりにレインからはインタビューを受けることになり、それが上述の「インタビュー・ウィズ・ヴィオレ」。
その後ルミナス・バレンタインに軽く挨拶をして、精神世界へと帰っていった。
側近
毒姫“ヴィオレ”の執事 ヴェイロン
悪魔公(侯爵級)先史種
ウルティマに執事として仕えている、四千年以上を生きる悪魔侯爵。モスに何度か敗北し、その度に転生を繰り返しているという。カイゼル髭が特徴的な紳士といった見た目で、常に背筋をピンと張った姿勢でウルティマに付き従う。戦場であろうと、もちろん美味しい紅茶を用意し、完全にサーブしてくれる。
料理だけは専門家のゾンダに任せ、それ以外のウルティマの身の回りの世話を全て担当する。
主君の望みに答えるための力を欲したヴェイロンは、ユニークスキル「物真似師(マネルモノ)」を獲得。視た人物に化けることができる権能を利用して、主のいかなるリクエストにも応えられる万能執事となっていった。
- 究極贈与「真贋作家(アーティスト)」
視た人物の全盛期を真似することができる権能。
毒姫“ヴィオレ”の料理人 ゾンダ
悪魔公(子爵級)
三百年の間無敗だが、何度か転生を繰り返している悪魔。
ウルティマの従者であり、宮廷料理専門の料理人でもある。普段から特注のダブル仕様のコックコートを着用し、気品溢れる洗練された仕草で、戦場であろうが極上の料理を提供してくれる。が、ウルティマにはよくダメ出しされている。
回復魔法特化型の悪魔であり、それ以外に支援魔法にも通じており、ゾンダがいるだけで戦闘に勝利する可能性が大幅に上昇する。
- ユニークスキル「調理人」
配下
紫の眷属
映画『劇場版 転生したらスライムだった件 紅蓮の絆編』に登場
- ラキュア(CV:木村昴)
暗躍する敏腕、且つクセの強い行商人。紫縛の宝珠「カース・オーブ」を複数個、所持する。主への貢献意欲は高いが、自覚に難あり。だが、受肉ゲームのルールを知らず知らずの内に破ってしまったことで見放され、ラージャ小亜国を巻き込んで自爆しようとするもリムルの手によって捕食され、被害は抑えられた。
- チクアン(CV:辻親八)
ラージャ小亜国の女王であるトワの治療を担当していた医師。
だが、彼女を依代にする為に治療しないどころか自然治癒すらも妨げていた。
計画がバレるとリムルに追い詰められていたラキュアに加勢するが、ランガの攻撃であっさりやられてしまった。
OVA『転生したらスライムだった件 コリウスの夢』に登場
- グスタフ(CV:加藤将之)
コリウス王国の王女ゼノビアの治療を担当していた医師。
前述のラキュアやチクアンと同様、依代を創る為に暗躍。
しかし、計画がバレてしまいリムル扮する大怪盗サトルご一行やルミナス・バレンタインの介入で窮地に追いやられる。
最終的に、事件の尻拭いをしにやって来た主の手によって消滅させられた。
- カール(CV:興津和幸)
コリウス王国の王太子であるサウザーの友。
ルベリオスから来たという使者からの情報やサウザー王太子が吸血鬼になった等の偽情報を使ってアスラン殿下とアマディ公爵家の陣営、そしてサウザー王太子の陣営をぶつけて争わせようとしていた。
だが、あと少しというところで計画がバレてしまいリムル扮する大怪盗サトルご一行の連続攻撃で絶体絶命のピンチに陥る。
その後、グスタフが行った悪魔同士の合体の生け贄にされ、グスタフに吸収された。