概要
光の大聖霊が始原の七天使に分けられた反動で闇の大聖霊が7つの個体に割れて変化した存在であり、世界でも竜種の次に生まれ天地開闢以前から生きる、通称「原初」「七君主」と呼ばれる悪魔の始祖である七柱。
それぞれに色に関する称号があり髪の色もそれにちなんでいる。
普通の悪魔たちは成長する時にそれぞれの系統に色が決定する(最初は無色らしい)。王の性格によって系統ごとの悪魔達の思考や行動にも違いが出る(黒の眷属→自分勝手で興味本位、黄の眷属→武に長けているなど)。また系統によって外見(髪の色など)も異なる。
悪魔たちの上下関係は絶対であり、部下たちにはほぼ人権はない。自分の系統の王には言わずもがな、他系統の王にも逆らえず敬語で接している(逆らえば殺されるため)。
戦闘力は七柱の中で差はあれど世界最強レベル。彼らが受肉した際には様々な人たちが悲鳴を上げる羽目になった。
かつてミザリーとレインがギィに挑んで敗れて転生した際に、徹底的な敗北を植え付けられて転生した場合は勝者に服従するという性質が明らかになった。そのため残りの四柱は他の柱と本気で勝敗を決める事をしなくなり、ディアブロを除いた三柱は三すくみで争いながらも決定的な決着を付けれなかった要因となっている。
生まれた順番は転スラXに明記された。(後述)
ミザリーとレインは本編前から「悪魔公」に進化していた為、後から進化した悪魔三人娘よりも魔素の制御による実力では勝っているが、ギィのメイドとしてほぼ裏方でいた二人と、三すくみで長年ずっと争ってきた三人娘の戦闘経験の年数の違いは歴然らしい。
中でもギィは竜種に勝てる可能性すらあるという(ヴェルダナーヴァは例外)。そしてディアブロはかつてギィと引き分けた(程の実力の持ち主である。つまりこの二人がツートップかも知れない。
元々黄・紫・白は白の暴走を抑えるために黒によって三竦みで対立しており、青と緑は赤に隷属、黒だけが自由気ままに行動していた。
しかし黒・黄・紫・白がまとめてリムルに従うようになったため今や悪魔間の均衡は見事に崩れ去っている。
始原の七天使のせいで紛らわしいが、現状「原初の七悪魔」と呼ばれたことは一度もない。
原初のメンバー
生まれた順 | 名前 | 称号 | 性質 | 作中に登場した眷属 |
---|---|---|---|---|
一番 | ギィ | 「原初の赤(ルージュ)」 | 交渉不可能 | オルトス |
二番 | テスタロッサ | 「原初の白(ブラン)」 | 交渉可能 | モス、シエン |
三番 | ディアブロ | 「原初の黒(ノワール)」 | 気まぐれ | ベレッタ、ヴェノム |
四番 | ミザリー | 「原初の緑(ヴェール)」 | 交渉可能 | カーン |
五番 | カレラ | 「原初の黄(ジョーヌ)」 | 交渉不可能 | アゲーラ、エスプリ |
六番 | ウルティマ | 「原初の紫(ヴィオレ)」 | 気まぐれ | ヴェイロン、ゾンタ |
七番 | レイン | 「原初の青(ブルー)」 | 交渉可能 | ミソラ、アイビー |
交渉不可能→召喚してしまえば確実に暴走する。
気まぐれ→興味が向くかどうかでランダムに決まる。
交渉可能→大抵は聞いてくれるので召喚するとしたら白か青か緑を呼ぶべきとされる。(そもそも選べるのか不明だが)
特徴
原初は竜種と同様心核を破壊されても復活できる。それどころか人格や記憶を完全に復元できるため竜種より不滅性が高い。
ただし「復活に時間がかかる事」「自分を殺した相手に隷属してしまう」という条件があり事はそう簡単ではないらしい(これらの特徴はミザリーとレインがギィに隷属した際に判明した)。
しかし、ディアブロ(原初の黒)だけは特別で心核諸共破壊されても瞬時に復活が可能である事がギィの口から語られた……というか、召喚主であるリムルから召喚直後の宴にて改めて挨拶に伺った際にリムルからディアブロの存在を忘れられていたときに心核に傷が入り、さらには予め「今後も仕えたい」とお願いしていたにもかかわらず「帰っていいよ」と言われてしまったために心核が砕けるという描写が実際に存在する。
悪魔たちの分類
悪魔たちは敗れると転生しており、生きた年数が長い程強い傾向がある。原初も含め種族として自力での成長は「上位魔将」までが限界であり、名付けなどの外的要素がなければ「悪魔公」以上には至れない。それゆえに同じ「上位魔将」でも生きた年数で実力は大きく差が出ており、「上位魔将」以上からはその実力は人間の王侯貴族に例えられている。
「上位悪魔」ですらAランク相当であり、普通の冒険者や魔物たちでは全く太刀打ちができない。『異聞 魔国暮らしのトリニティ』でも敵が「上位悪魔」を召喚しようとした時にはフォスたちが絶望視した程である(最もフォスたちの側に王のひとりがいた為、「上位悪魔」は召喚に応じなかった)。
テスタロッサ配下のモスは数万年以上も転生せず生きており、全ての悪魔たちの中で原初の次に格が高い。ウルティマ配下のヴェイロンは発生はモスと同じくらい古いが、モスに何度か敗れ転生している。この二人のみがリムルの名付けの時点で主と同じように「悪魔公」に進化しており、配下たちの中でずば抜けて強い事がうかがえる。
エスプリ、ゾンダ、シエンも何度も転生を繰り返しているが、モスやヴェイロンと同じくその発生は古く限りなく原初に近い。アゲーラは比較的若い近世種でありながら、一度も転生せずに他の「上位魔将」を倒してカレラの側近に登り詰めた実力者。
種族
悪魔王(デヴィルロード)=魔神(マジン)
悪魔公(デーモンロード)
上位魔将(アークデーモン)
上位悪魔(グレーターデーモン)
下位悪魔(レッサーデーモン)
年齢
原初→始祖
先史種→3000年以上(モス・ヴェイロン)
古代種→1000年以上
中世種→400年以上
近世種→100年以上(アゲーラ)
近代種→50年以上
現代種→50年未満(ヴェノム)
階級
王級→原初の七悪魔
大公級→モス
公爵級→ヴェイロン
侯爵級→アゲーラ
伯爵級→エスプリ
子爵級→ゾンダ・シエン
男爵級→ヴェノム
色による性格の違い
赤→傲慢。
白→苛烈。
黒→異常(大体が変態or変人)。
緑→真面目。
黄→暴君。
紫→残虐。
青→自由。