概要
魔国連邦における最重要施設にて最終防衛施設である地下迷宮のボスを務める十名の魔物たちの総称であり、その全てが魔王に匹敵するほどの実力を持つ。
通常時は六十階層より下の階層を守護しており、基本的には下の階層のボスほど強いボスになる。
但し、十傑の中で最強の存在であるゼギオンは八十階層を守護しており、この法則が全てのメンバーに当てはまるわけではない。
尚、この項目で紹介されているヴェルドラは、正確には十傑のメンバーではないが、一応ダンジョンのラスボスと言うことで記載する。
十傑メンバー
- 六十階層 ガドラ
元々は、同じく十傑メンバーであるアダルマンの親友であり、生前のアダルマンがルミナス教によって殺害されたことで東の帝国に所属していた大魔法使い。
アダルマンが魔国連邦にて死霊として活躍していたことと、帝国に愛想が尽きていたこともあって魔国連邦に寝返り、十傑入りする。
十傑入り当初は、魔法の腕前と様々な兵器を搭載された魔王の守護巨像(デモンコロッサス)の操縦により身体能力を補う戦術で実力を保持していたが、後にディアブロに気に入られていたために黒の眷属に転生し、魔王の守護巨像の残骸と融合した上位聖魔霊の金属性悪魔族(メタルデーモン)へと進化し、外見も白髪長髭の姿から若造に変化する。後に変化の魔術により老人の姿にも戻れるよう画策している。
- 七十階層 アダルマン
かつて神聖法皇国ルベリオスの枢機卿を勤めていた元人間。七曜の老師に騙される形で死霊竜の討伐に駆り出され命を落とす。
蘇生からしばらくクレイマンに術式で縛られ配下となっていた。後にシュナに浄化されたことで支配から解放、魔国連邦に下る。
種族上日光に弱く、夜間徘徊をしていて怖いと言う苦情が相継いだ事と、リムルを神、シュナを巫女、姫として崇め奉りうっとうしいという理由により地下迷宮のボスに任命される。
最初は六十階層のボスに任命されていたが、生前より弱体化していることもあり当初はそれほど強くなかった。生前は神聖魔法に長け武術にも優れていたが、死霊になってからは部下を召喚し前線で戦わせ、自身は魔法で後方援護するという戦い方を基本としている。更に浄化後は種族的にも弱体化していたため部下頼りを一層余儀なくされた。
後に、ヴェルドラの魔素を取り込み全盛期以上の死霊王(ワイトキング)となった際思ったよりも強くなりすぎたということで急遽七十階層のボスへと昇格した。
- アルベルト
骸骨剣士(スケルトン)。生前は剣聖と呼ばれた凄腕の剣士であり、アダルマンの護衛として死霊竜討伐に赴き以下略。ハクロウを苦しめるほどの剣の腕前ゆえに、能力が下がっても装備を調えるだけでかなりの強さとなった。
アダルマン同様後に大幅なパワーアップを遂げ、死霊聖騎士(デス・パラディン)へ進化した。
- 八十階層 ゼギオン
カブトムシ系統の蟲魔族。
ジュラの森内で他モンスターからの攻撃に傷つきながらも同族である鉢の蟲魔アピトを護っていた所をリムルにより保護。その際のゼキオンの勇猛果敢な行動にリムルは感動し、そのまま名付け配下として招き入れる。
リムル曰く、カブトムシとクワガタを足して二で割ったかっちょいい虫だったらしい。
当人はかっちょいい虫に名前をつけた程度の認識だったが、後述の治療の件もあって蘇生したゼギオンからは強烈な忠誠心を抱かれることになる。治療の際にリムルの体の一部が使われたためか、かなり希少かつ強力な種族に変貌した。
リムルの体の一部を使っている為、リムルのスキルを一部使うことができる。ヴェルドラの弟子扱いであり、格闘戦ならば彼に匹敵する猛者。
後に完全変態を遂げ、蟲型魔獣へと進化。八十階層のボスだが迷宮十傑の中では最強であり、十傑筆頭の地位に据えられる。
- 七十九階層 アピト
軍団蜂→女王麗蜂。ゼギオンと同じ経緯でリムルにより名付けられた。主に花畑で蜜を採取する仕事を言い渡されている。彼女が精製する蜜は万能薬の効果もある。誕生経緯ゆえ非常に希少であり強力な種族。
彼女もまた進化して人型となった。七十九階層のフロアボス。クマラと仲が悪いが嫌悪しているわけではない。
- 九十階層 クマラ
妖狐。三百年以上を生きる超希少種。元々は操られる形でクレイマンの配下にいた。その後、リムルによって解放され、名付けによりリムルの配下に加わる。九本の尻尾からそれぞれ特異な能力を持つ獣魔を産みだし使役する。
九十階層のボス。ただしヒナタがテスターとして挑戦した時は、現在は幼いと言う理由で代理でベレッタが出た。
元々は魔王に届くほどの実力を持った母親とともに帝国近郊で暮らしていたが、帝国の策略で国を滅ぼされクレイマンに売られた過去を持つ。そのため個人的に帝国への恨みを持っている。
- 竜王(ドラゴンロード)
ミリムが捕獲してきた火炎竜、氷雪竜、烈風竜、地砕竜。
現在九十六〜九十九階の各階層ボスを務め、書籍十四巻にて名付けにより進化し人型の姿を手に入れた。立場的にはラミリスの配下となっており、十傑に入っているが十傑の中では弱い部類。
- 九十六階層 〖地滅竜王〗 ボレアス
筋肉質な大男。龍の鱗に覆われ、全身に棘が生えている。
- 九十七階層 〖天雷竜王〗 ノトス
小柄な幼女。遠目には可愛く見えるがよく見ると歯がギザギザしており牙も見える。質量に見合わぬ怪力の持ち主。
- 九十八階層 〖氷獄竜王〗 ゼピュロス
細身の美男子。優雅で優しげな風貌と緑の長髪が合わさり、美女と見間違いそうになる。
- 九十九階層 〖炎獄竜王〗 エウロス
赤髪の美女。赤褐色の肌が龍の鱗のドレス覆われており、尻尾は炎の鞭となる。
書籍二十一巻にて、ヴェルドラの腹心であるカリスのファンだと公言している。
- 百階層 ヴェルドラ
百階層の守護者にして、迷宮の魔素の根源。ただ、十傑が強すぎるためボスとしての出番はまず無いと言える。ボスの間は所謂ゲームのボスの間らしい内装だが、見えない所にくつろぎ空間がある。
報奨金は星金貨(一枚金貨百枚)百枚。破格であるが普通に無理ゲー。