この記事には『TIGER&BUNNY』19話以降のネタバレを含みます。
詳細
『TIGER&BUNNY』19話にて、バーナビー・ブルックスJr.の両親を殺した真犯人こそがアルバート・マーベリックであり、さらに他者の記憶を改ざんして、新たに自分の考えた記憶を植えつける事のできるNEXTである事が明かされた。
マーベリックは『HERO TV』の発案者であるが、ヒーロースーツの為の特殊合金を開発して提供したバーナビーの両親やマーベリックの尽力も虚しく視聴率は低迷していた。当時の世間にはまだNEXTへの偏見が色濃く残っていた為である。
そこでマーベリックは、謎の犯罪組織であるウロボロスと手を組んで、「彼らに派手な犯罪を起こさせて、逮捕劇を繰り広げる」というマッチポンプにより視聴率を上げ始めた他、能力減退を起こしていたMr.レジェンドに八百長を行わせ、伝説のヒーローを作り上げる事で、ヒーローやNEXTに対する世間への認識を変えようと試みた。
しかし、それに気づいたバーナビーの両親がマーベリックに全てを公表する事を要求して、それを拒んだマーベリックが2人を口封じの為にとっさに銃で殺害した。
これが、バーナビーの両親が殺害された事件の真相である。
その本性は、権力欲に凝り固まっており、自分の地位を守る為なら躊躇なく他人を弄んで利用し、自分に不都合な人間を社会的、物理的に抹殺しようとするクズである。
表向きは温厚だが、内心では他人を見下している非常に傲慢な人物でもあり、その権力や自身の功績を笠に着て、自身の行ってきた犯罪についても完全に開き直っている。
バーナビーを育てたのも、元々「ハンドレットパワー」というヒーロー向けのNEXT能力(Mr.レジェンドと同じ能力である)を持つバーナビーに目を付けていたからで、両親の殺害後にこれ幸いとバーナビーを自分の下に置いて、彼の復讐心を利用してヒーローになるように唆して操ってきた。
また、両親の死の真相を追い求めるバーナビーを、監視する目的もあったと思われる。
ちなみに彼とウロボロスの繋がりやマッチポンプは本編の時点でも続いており、物語前半でのウロボロスの構成員によるタワーの爆破未遂事件や、ジェイク・マルチネスとクリームの起こした事件も、彼がウロボロスに起こさせたマッチポンプの一環だったようである(本人達は、そんな事は知らなかったようだが)。
また、虎徹とバーナビーが彼の勧めで、斎藤さんが開発した酸素カプセルで休眠を取る回があり、その直後にバーナビーが「両親を殺した犯人がジェイクである」という記憶を「思い出した」事からも、この時に自身の罪の隠蔽とその後のジェイクの事件を盛り上げる為に、バーナビーにジェイクが犯人だという偽の記憶を植え付けたのだと思われる。
そして、その後の彼が作中で行った所業は以下のものである。
- 19話Bパートで、事件当日バーナビーと一緒にいたのがマーベリックではなくバーナビーの実家の家政婦・サマンサである事が写真から発覚し、自らの記憶と矛盾が生じた事によって本来の事件当時の記憶を取り戻したバーナビーに全ての真相を語り、薬を入れたコーヒーを飲ませて動けなくした上で、再び「犯人はジェイクである」という偽の記憶を植えつける。
- 20話で、病室でクリームが語ったジェイクのアリバイを、バーナビーと共に聞いた虎徹にも、バーナビー同様に薬入りのコーヒーを飲ませて記憶の改ざんを試みるが、虎徹はコーヒーを口にしなかった為に失敗する。同時に、サマンサもまた同じく記憶に矛盾が生じ、疑問を持って虎徹に面会に来ていたのだが、ウロボロスの構成員に連絡してデパートの爆破事件を起こして、2人の面会を妨害して彼女を拉致させ、そのままサマンサを口封じの為に殺害する。
- さらに、虎徹がマーベリックの部屋で、スケート場で自分がバーナビーに渡した自分とおそろいのピンズを拾った事で、「バーナビーが行方不明になる前に、マーベリックの部屋に居たのではないか」という疑問を持った事から、彼をサマンサを殺した犯人に仕立てあげる。
- バーナビーを含む他のヒーロー達やHERO TVのスタッフ等の、アポロンメディア内のワイルドタイガーの正体を知る者達全員から虎徹に関する記憶を抹消し、彼らに虎徹を追うよう仕向ける。
- 楓の活躍で記憶の改ざんはどうにかなったものの、今度はニセタイガー(H-01)を使ってヒーロー達を倒して楓と共に監禁する。そして虎徹と記憶を取り戻したバーナビーの2人を、ジャスティスタワーに来るように指示を出して、他のヒーロー達もろともH-01を使って抹殺しようとする。
- 虎徹の捨て身の戦法でH-01はなんとか倒されたが、虎徹は能力が減退していた為に攻撃を避けきれずに重症を負ってしまう。ブルーローズの能力をコピーした楓の活躍によってヒーロー達の首輪爆弾は解除され、ヒーロー達と楓は2人の元へ向うも時は既に遅く、虎徹は息絶えていた…。
- 25話で、悲しみに暮れるヒーロー達に目の前にロトワングと一緒に現れ、量産したH-01達でヒーロー達に攻撃をしかける。この際に現在のNEXTのヒーロー達を始末した後は、より扱い易いアンドロイドのH-01達を、新たなシュテルンビルドのヒーローとして擁立する計画を立てている事を明かしている。しかし、斎藤さんがセーフティーモードのパスの解析に成功した事で、H-01は全機が機能を停止した。
- そして、ジャスティスタワーから墜落しそうになった際に、ロトワングを用済みとして蹴り落して殺害し、メインサーバーからH-01を再起動しようとするが、ヒーロー達に阻止される。彼らの前で自身の権力なら全てをもみ消せると開き直るが、そのヒーロー達への脅しをアニエス(実は記憶が戻っていたが、マーベリックの目を誤魔化す為に、記憶を失ったままの「フリ」をしていた)によって、皮肉にも自分が作り上げた「HERO TV」の生中継で暴かれてしまった。
- いよいよ後が無くなってしまい、楓を人質に取って逃げようとするも、意識を取り戻した虎徹に楓を取り戻された上で殴り飛ばされる。ヒーロー達が虎徹の復活に気を取られている隙に改めて逃げようとしたが、折紙サイクロンが投げた巨大手裏剣によって止められてしまい、とうとう逃げ場が完全に無くなってしまう。
- 最後は「ウロボロスは終わらない」と言い残して、自分に能力を使って廃人となり、精神的な自害を図る事で、あくまで自分の罪から逃れようとする。しかし、逮捕後の護送中にルナティックによって襲撃され、「何人も、己の罪からは逃れられない」とする彼によって最期は粛清されて、肉体的にも死亡した。
以上の事から、「マーベリックをフルボッコしたい」「殴りたい」「イボ連打したい」などのイラストや漫画が19話以降の放送から多数投稿されている。
ちなみに監督曰く、「マーベリックのイボを押すと『やめなさい!』と声が出る」(参照)らしく、さらに「ピンポンダッシュより難度高い」(参照)ようだ。
有志によるチャレンジが待たれる。
上記のように、放送中からその後も多くの視聴者やファンから嫌われている彼ではあるが、当時は一般人からは気味悪がられたり、人間扱いをされていなかったNEXTに対する意識を改善している事や、その手腕を認める声も少なからずある。
要するに、そのやり方と本人の人間性の問題である。
関連イラスト
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ロイミュード001・・・・同じ能力を持ち、同じような内容をやった者繋がり。