概要
東アジア一帯が原産地で、日本の他に台湾や韓国の一部にも生息する。草丈は40~100cmくらいに成長する。葉は20~30cmで先端は尖っている。地上部の茎に見えるものは葉が変化したもの。日陰の方がよく育ち、根茎を庭の片隅に植えておけば簡単に収穫できる。
名称は、古代の日本では、ショウガより香りが弱いことから、ショウガを「セノカ」(兄の香)と読んだことに対しミョウガを「メノカ」(妹の香)と呼んだことに由来するとされる。
多くは「花みょうが」と呼ばれる花穂を食用にするが、若い芽を遮光して栽培したミョウガタケも食用にされる。「花みょうが」が夏から秋にかけての食材であるのに対し、ミョウガタケは春の食材である。
麺類や冷奴の薬味にされる他、天ぷらや酢の物、味噌汁の具にもされる。
俗に「食べると物忘れがひどくなる」と言われており、落語にも宿屋の夫婦が預かった金のことを忘れさせようと飛脚にミョウガを食べさせる『茗荷宿』という噺がある(飛脚に大量にミョウガを食べさせすぎたため、飛脚が宿賃を払うのを忘れていったというオチがつく)が、実際にミョウガにそうした成分は含まれておらず、むしろ近年の研究では、ミョウガの辛味成分に集中力を高める効果が期待されている。