概要
フルネームはミルウーダ・フォルズ。
貴族に対するテロ活動を行っている平民戦士による革命集団「骸旅団」に所属する女剣士で、組織のリーダーであるウィーグラフ・フォルズの実妹。外見は一般ユニットの女ナイトと変わりないが、ステータスおよび会話時の顔グラフィックは固有のものが使用されている。
五十年戦争当時、義勇軍「躯騎士団」として戦線に参加していたが、戦後、充分な恩賞を与えられぬまま切り捨てられ、極貧の生活を強いられた過去を持ち、苛烈な身分差別が蔓延するイヴァリースの現状に強い憤りを覚え、「貴族も平民も無い平等な世界」を志すようになる。兄ウィーグラフとは共に苦境を渡り続け強く信頼し合う関係だが、明日食えるともわからぬ現状に焦燥し、腐っても騎士たらんとする兄の方針にはもどかしさを感じている。
作中での動向
作中ではチャプター1『持たざる者』にて登場。
骸旅団の鎮圧を命じられた主人公ラムザ・ベオルブたち士官候補生の一軍と二度に渡って対峙する。一度目の盗賊の砦での戦闘中、ラムザやディリータ、アルガスに対して自身ら虐げられる平民の悲痛と苦悩を訴えかける。貴族も平民も同じ「人間」だという彼女の主張に対し、絶対的な身分主義のアルガスからは「平民は生まれたときから貴族の“家畜”でしかない」「家畜に神はいない」と一蹴されてしまう。戦後はラムザの恩情により逃がされるも、以降も変わらず骸旅団として活動する。
二度目の戦闘は、骸旅団によって誘拐されたディリータの妹ティータを救うために彼らのアジトを目指す道中のレナリア台地にて対峙(このとき既にアルガスはラムザたちと離別している)。貴族として平民の苦悩を知らずに育ったラムザの甘い考えに対し、彼の中にある「当然」がすべての人の「当然」ではないと制した。
最期はラムザたちに敗れその場で横死し、彼女の死はラムザとウィーグラフを深い因縁で結びつけることになる。PSP移植タイトル『獅子戦争』では、風車小屋での敗走後のウィーグラフが彼女の墓を立て弔うシーンが追加されている。
…しかしその一年後、満身創痍の中で聖石アリエスの加護を受けルカヴィ「魔人ベリアス」に変貌したウィーグラフは、その強大な力に心酔し、気高い志も妹への想いも忘れ去り、ただ世界を混沌と絶望で支配することを望む怪物へとなり果ててしまう。
関連タグ
ウィーグラフ:兄