概要
学名は「Centrorcymnus owstoni」であり、英名は「Roughiskin dogfish」。
マルバラユメザメ(Centrorcymnus coelolepis)と共にユメザメ属を構成する。マルバラバラユメザメとは腹部の隆起線の角度から見分けることが可能。ユメザメはより角ばるため、静岡県の漁師はこの点からユメザメを「カクバラ」、マルバラユメザメを「マルバラ」と呼称し区別していた。
語源については、瞼状の器官により“目を閉じる”ことができることから、「夢を見るサメ」としてユメザメと名付けられたとする説が一般的である。
日本では千葉県以南の太平洋に分布する。生活水深は約150〜1500m。
国外ではオセアニア周辺、ペルー近海、カリブ海、アゾレス諸島、南アフリカ沿岸、マダガスカル周辺、スリランカ沿岸などと三大洋全てで分布が確認されている。
生態
全長は雄で約80cm、雌で約1m。最大記録は120cm。
他の多くのサメと同じく食性は肉食であり、魚や軟体動物を捕食する。
利用
主に肝油を目的として他の深海サメと共に漁獲される。
生活している深海のような低水温環境では成長が遅いため、漁獲などの影響を受けやすく絶滅の危険性が高いとしてIUCNは危急種としている。
一方で、ニュージーランド自然保護局(DOC)は独自の指標に基づいた評価で絶滅危惧種にはあたらないとしている。