概要
2000年代後半以降は強化策が実り、北半球最強の一角へと成長を遂げた。しかし、ワールドカップイヤーは振るわないのが一種のお約束で、2019年現在も一度もワールドカップにおいて開催国に勝ったことがない。
アイルランド共和国とイギリス領の北アイルランドを対象としてアイルランド島全体を対象、アイルランドの構成地域の意匠が載った旗を採用。国歌斉唱時も独自の「Ireland's call」を採用している。
アイルランド統合の象徴
以上の理由には、アイルランドの過酷な歴史が関係している。
1937年にアイルランドはイギリスより独立したが、プロテスタントが多数を占める北部のアルスター地方はカトリックの南部統合されることで割りを食うことを嫌ってイギリス残留し、現在もアイルランドは分裂状態が続いている。
この際サッカーなども南北で協会組織が分裂したのだが、イギリス人とアイルランド人の中産階級が中心層のラグビーは統一状態を保持した。
しかし、サッカーやラグビーなど英国由来のスポーツは強硬な民族主義者から敵性スポーツと見なされ、アイルランド発祥のスポーツを管轄する協会では近年までそれら英国系スポーツを行った会員を除名処分にしていたほどだった。
加えてアイルランド共和国は1990年代までアイルランド全島の領有権を主張しており、IRAもこれに敏感に反応し、爆弾テロでラグビー選手を引退に追い込んだり、南北合同チーム結成を提案したサッカー選手を脅迫するなどアイルランドにおいてスポーツと政治は切っては切れないものであった。
その中で南北統一を守り続けたラグビーチームはアイルランド島民だけではなく全世界に散らばったアイルランド移民の統合の象徴でもある。このため政治的に敏感な問題を引き起こす国家と国旗問題においては、オリジナルの旗と曲を採用することが現在行われている。