登場人物一覧
タオニア
本作の主人公。詳細は該当記事を参照。
ハンの次に召喚された★4英雄の女騎士。先行スキルとして【戦闘理論】【中級細剣術】【騎士の心得】を保有している。チュートリアルの合成でマスターである『ドーデモ』が操作を誤り、★1英雄であるハンに合成された。他の下級英雄と違って悲嘆する事なく合成を受け入れ、ハンに後を託す。彼女の戦闘スタイルは、その後のハンの戦い方に少なからずとも影響を与える事となる。
■イセル
待機所においてマスター代理を務めている女妖精。管理者権限を使ってのネットサーフィンが趣味で『ロキ』の大ファン。当初は他の英雄達と違って得体の知れないハンの事を目の敵にしていたが、正体がロキと判明してから一転して彼に尽くす心強い味方となる。傲岸不遜で小生意気な性格だが、中間管理職の宿命か、上層部からの圧力のもとマスターと英雄を繋げる役目として奔走し、有象無象の英雄達の管理・後始末に追われては日々ストレスに苛まれる苦労人(?)でもある。こう見えてもレベル257の猛者で、英雄達は彼女に歯向かう事ができない(危害を加えた時点で即死が確定する)。
初期メンバー。赤い髪を三つ編みにしたそばかすを持つ少女で、召喚される前は猟師の娘として森で暮らしていた。★1で召喚された英雄ながら、優れた潜在能力を秘める後衛。ハンの相棒的立ち位置の人物で、自称『ハンの部下1号』。その類まれなる才覚と適応力の高さはハンも驚嘆する程で、ゲームの前知識が無ければ彼女に後れを取っていただろうと唸らせた。とはいえハンには頭が上がらず、実戦では大体打ち負かされている。陽気でややお調子者なパーティのムードメーカー的な存在だが、野生動物を屠殺する際は一切の躊躇いもなく淡々と処理するなど冷酷な一面も。
パーティ1所属。
初期メンバー。元商人で召喚された当初は戦う事を拒否していたが、ハン達の姿に触発されて心を入れ替えた。典型的な★1英雄で、努力に対して能力の伸びが悪い。本人もそれを自覚しており、思い悩んでいる。金髪長身の青年でハン達よりも恵まれた体格を有しているものの、戦場では全く活かせずに大抵いつも足を引っ張ってしまう。故郷に幼い妹『ニーナ』を残して来ており、強くなって元の世界に帰る意思は人一倍強い。ニブルヘイムの指導サービスに同行した際、自分の道を進むため生存率3%未満の世界『ルアナン』で成果を上げる事を決意し、ハン達と別れた。
パーティ1→2→ルアナンへ。
■クロエ
初期メンバー。長い黒髪を束ねた20代前半の大人しい女性。★1英雄の中でも戦う力の無い非戦闘員だが料理スキルを保有しており、調理師に任命される。料理の腕前は見事なもので、英雄達の腹を満たす重要な生命線として陰ながら支えている。宿舎増設後は2階への移住を認められ、主力メンバー達の専属調理師として任命された。
■エノック
初期メンバー。★1英雄として召喚された無骨な中年男性で、大工スキルを保有している。クロエと同様、戦いとは別の面からハン達をサポートしている。
初期メンバー。ウェーブが掛かった黒髪のワイルドでセクシーな雰囲気の女性。非常に仲間思いで、仲間達の面倒見がいい姉御肌。父親の頼みで加入していた『鬣狼傭兵団』の仲間達と一緒に★3英雄として召喚されたが、リーダーのアヴァント達の暴挙に愛想を尽かして決裂。ハンと手を組み、共に塔を攻略する道を選んだ。ハンによってこの世界の秘密を知らされた数少ない人物の1人。
パーティ2のリーダー。
初期メンバー。貴族の血を引く元素魔法使いで、二つ名は『リベルの魔女』。★3英雄として召喚され、当初は無理やり戦場に立たされる扱いに強い抵抗感を抱き、ことある毎に不平不満を(特に自身をぞんざいに扱うハンに対して)垂れていた。絶大な威力を誇る炎魔法を扱うが、身体能力は★1英雄以下のスペックで詠唱中は防御も移動もできない。ハン曰く『火力に全ブッパしてる珍しいタイプ』。なお、この弱点はハン指導のもと後に克服した。貴族らしく高飛車なプライドの高い美女だが、かなりのポンコツっぷりと不憫属性で、何だかんだで憎めない性格。かつては帝国に名を馳せた名家の令嬢だったが、政争に敗れ実家は没落してしまい、いつか自身の手で再興させるのが夢。普段着ているドレスは家門の特注品で、炎魔法の威力をさらに高めてくれる特殊効果がある。
パーティ1所属。
初期メンバー。★3英雄として召喚された初老の男性で、長年の経験を持つベテラン警備隊員。アロンと同じ槍使いだが、その洗練された実力はアロンの比ではない。腕が立つだけでなく冷静沈着で状況把握力にも秀でており、イオルカが貴重な魔法使いと判明するまでは、ハンもエディスも率先して自分のパーティーに彼を加えようとした。エディスのパーティーに加入してからは、サブリーダー的な役割に徹して彼女を支える。戦闘面以外でも人に教えることにも長けているが、情に厚いがゆえに仲間が死ぬたびに長いこと酷く悲しむ節がある。
パーティ2所属。
二期メンバー。卓越した才能と、強さへの欲求を併せ持つ★2英雄。強敵との闘いを好む荒々しい性格の青年で、己より強いハンを先輩と仰ぎ事ある毎に勝負を挑む。才能そのものはジェナには敵わないものの、情に流されない冷徹さと獰猛な精神力といった彼女とはまた別の強みがハンから一目置かれている。同期のネリッサとよく共に行動しているが、仲はそれほど良くない。しかし、一度息を合わせると抜群のコンビネーションを発揮する。
パーティ3→1へ。
二期メンバー。毒物の扱いや搦手に長け、偵察から前衛まで器用にこなす★2英雄。黒髪の寡黙なクールビューティーで、隠密や情報収集など幅広くスキルを保有しており、対応力が高い。また、とある理由で他の★2英雄よりも以前の記憶を強く保っており、かつては『タオニア四大家門』のひとつであるハルギオン家門の邸宅で働いていた経験があり、タオニア大陸の情勢についても詳しい。同期のベルキストとよく2人で行動しているが、仲はそれほど良くない。お互い何かと張り合っては罵り合う光景が日常茶飯事となっている。
パーティ3→1へ。
四期メンバー。ハンがニブルヘイムに出発した直後に★4英雄として召喚された女獣人。スペックだけ見れば★5英雄に届きうるものを持っている。ハン不在の状況下で、共に召喚された部族の仲間と共に25階まで攻略を進めた(ただし25階はハン曰く他の5の倍数階ほどの難関ではなかった)。腕試しとしてハンと互角以上の死闘を繰り広げ、彼を強者として認めている。獣人族の特徴として人間より優れた身体能力と苛烈な気質を持つ反面、水が苦手で全く泳げなかったり精神的に打たれ弱い弱点を持つ。
パーティ3のリーダー。
ニブルヘイム
序列5位以上
ニブルヘイムで上位5人に数えられる英雄達。序列100位までの英雄達が束になっても最上位の5人には勝てない。なお5人の間では大きな能力差は無く、いつでも勝敗は変わるとの事。
■【王の炎】シリス・アジェントハイム
序列1位。5大神器のひとつ、炎剣【レーヴァテイン】の使い手。大神 柳ことロキが手に入れた唯一の★4レア英雄。どんな状況でも能力を発揮できるロキと同じ系統のオールラウンダーで、名実ともにニブルヘイム筆頭格の気高い女騎士。後述する序列3位のリディギオンが評するには『昔の彼女は自分より劣る部分がたくさんあったものの、謎の力でそれを克服していた』との事。主君に忠実なニブルヘイム主要メンバーの中でも、唯一ロキに反発した経歴を持つ。ロキの捜索はユルネットに任せて自身はある重大な調査に身を投じるなど、何やらとある目的を持って行動している模様。ちなみに、初登場時と現在とで髪型等のデザインが若干異なっていた。
■【王の目】ユルネット・シード
序列2位。5大神器のひとつ、幻影の魔導書【ナグルファル】の使い手。サブマスターであるシリスに次ぐ管理権限を有しており、ニブルヘイムの運営は実質的に彼女が取り仕切っている。マスターである『ロキ』を心から敬愛しており、忠誠を捧げている。ニブルヘイム最強の幻術師で、その実力は数百機の飛行艇のプログラムをハッキングして一瞬で制御指令権を奪い取り、数十人が生命力を消耗して発動した上級魔法を容易に消し去り、相手が不老不死だろうと問答無用で完全消滅させる程。そんな彼女の助力がなければ、ロキもA級以上の武具を作る事は叶わなかった。普段は礼儀正しく貞淑ながらもミステリアスな雰囲気が漂う美女だが、意外とお茶目な性格で表情豊かな顔芸に定評がある。ただし、怒らせると微笑みを浮かべつつ非常に恐ろしい殺気を放ち、特に立場を弁えずロキに剣を向けたり不純な動機で彼に言い寄ったりしてくる女性に対して滅法容赦がない。初期のキャラデザインおよびノベル版では白髪ストレートで比較的スレンダーな体系だったが、現在は白桃髪にウェーブが掛かったグラマラスな体系へと変更されている。
■【王の剣】リディギオン
序列3位。5大神器のひとつ、天剣【クラウ・ソラス】の使い手。元は★2の英雄で、ニブルヘイム随一の超凡な才能を誇る天才。レベル7の時点で下級剣術がレベル10に達しており、そのあまりの才能を前に、ロキも最初は彼をバグキャラかと疑った。総合的な性能ではシリスに一歩及ばないものの、剣客としての実力と戦闘能力は彼女をも凌ぐと称される対小規模戦闘と対人戦のスペシャリスト。ニブルヘイムで実際に彼と剣を交えたハンは、彼が★1レベル1の英雄のステータス相当に調整していたにもかかわらず終始圧倒され、彼の前では身体能力の数値差などまるで意味を成さないと悟った。その実力は、自身の剣を使うまでもなく★6レベル上限を多数含む50名近くの英雄を一瞬にしてミンチにする程。全身が傷だらけの屈強な見た目とは裏腹に、非常に温厚な好青年で、ユルネット曰く『普段は落ち着いているが、一度興奮すると歯止めが効かないタイプ』。
■【王の槍】ミューデン・ナイデルグ
序列4位。5大神器のひとつ、魔槍【ルイン】の使い手。少年のような見た目をしている。かつてはアロンと同じく伸び代のない下級英雄で、アロンよりも才能に恵まれず途中で何度も見捨てられそうになった。最初から完成されていたリディギオンとは真逆の大器晩成型と思われる。数年前に行われたワールドレイドの舞台であり現在アロンもいる『ルアナン』に滞在しており、そこで成果を出して上位に登り詰めた模様。
■【王の矢】ニハーク・ゲストフェル
序列5位。5大神器のひとつ、雷弓【ブリューナク】の使い手。外征担当で、普段は殆どニブルヘイムにはいない。長いプラチナブロンドの髪を三つ編みにした小柄な少女で、ニブルヘイム上位5名の中でも最も明るくて活発なパーティー1の末っ子的存在。会話では語尾に「~っす」と付ける体育会系の口調で話す。自身の身体を黄金に輝く稲妻に変えて、光のような速さで攻撃する事ができる。その威力は、遊び半分で巨大な飛空艇を数十層もある魔法障壁と鋼鉄の装甲もろとも一撃で突き破って破壊し、レベル70近くもある20数名の猛者を一瞬で葬り去る程。さらに、その稲妻には様々な呪いが兼ね備わっており、不死者の再生をも阻止する効果を持つ。召喚された当時は何もしようとせず死んだように部屋に籠って息をするだけで、ロキからは戦闘の才能を偶然見出さなければそのうち合成素材に使われていたであろうハズレ枠と見なされていた。容姿もさることながら、弓を得物にしている点といい、明るく人懐っこい点といい、どことなくジェナを彷彿とさせる。
序列6位以下
序列9位。指導・訓練全般を担当する女所長。かつてはロキを裏切った他マスター所持の英雄で、ニブルヘイムの敵対者だった。戦いに敗れて捕虜にされた後、シリスから処刑するように訴えられたものの戦力補充を優先したロキに登用された過去を持つ。只者ではないと見抜いたハンを尋問にかけようとしたものの意外とヘタレやすい部分があり、事情を知らなかったとはいえ彼に刃を向けてしまった罪をユルネットに詰問された際は半泣き状態で自決を覚悟した。後にハンに謝罪しようと彼の部屋を何度か訪れたものの、結局すれ違いとなってしまった。
ユルネットの秘書。武闘系メイド。敵対者の首の骨を砕ける。訓練期間中はハンの護衛を務めた。メイドだけに家事スキルも万能。
序列114位。ニブルヘイムの上級教官。威圧スキルを所持している。元は★1の英雄で、初戦闘ではパニックに陥って何もできなかった。しかし今では優秀な鬼教官である。
■リデル
ニブルヘイム所属の魔学者。飛行船【ランドグリーズ07】の船員を務める少女。ノベル版での初登場時は一人称が『僕』の黒い制服姿の少年として書かれていたが、再登場を果たした現在はSMARTOON版と同様に一人称が『私』の女性乗務員に統一されている(おそらく単なる誤記か設定変更によるものと思われる)。
その他
■ドーデモ
ハン達が所属するタオニアのマスター。ハンこと大神 柳と同じく普通の地球人で、定期的な時間にプレイをする傾向から企業勤めの社会人と推定される。また躊躇いもなく積極的に重課金を行うプレイスタイルから、財力には相当余裕があると思われる。最初の頃は堅実なプレイを心掛けていたものの、ハンが自力で5階を攻略した頃から自惚れ病に陥ってしまい、徐々に王道の攻略法から逸れて後先考えずに英雄を大量召喚したりパーティーのコンディションを無視して出撃強要といった数々の悪手を打ってしまう。見かねたハン達からも命令拒否されて一時期はスマホをぶん投げてゲームに手を付けなくなってしまうが、掲示板で他のプレイヤー達から叱責されてイセルの力を借りたハンことロキの必勝攻略法を伝授されてから改心。ハン達とも和解して、以降は聞き分けのある立派なマスターとして頭角を現していく。名前のネーミングセンスもさることながら、しつこく軍馬の彫刻をプレゼントしたり、かなりKYなところがある。
■テル
PICK ME UPの開発元である株式会社『メビウス』の共同代表理事。大神 柳をハン・イスラットとしてPICK ME UPの世界に引きずり込んだ張本人で、本作における黒幕的存在(なお、大神がゲームの世界に召喚されたのは彼女も予想外だった模様)。その容姿は、イセルを成長させたような黒髪ロングの妖艶な女性(イセルと酷似しているのは、数多の世界のイセル達自身が彼女の模造品として造られた存在であるため)。当初は正体不明の不気味な人型モンスターの姿で登場し、ニブルヘイムの★6英雄達をレベル999の絶対的な力で瞬く間に葬り去り、プレイヤーだった大神はシステムエラーと勘違いした程だった。イセルと同じく大神ことロキの大ファンで、100階をクリアした暁には元の世界に帰すだけでなく自身が所有するメビウスの株を半分以上譲渡する事を約束するなど、その真意と目的は謎に包まれている。テルという名前もタオニアに合わせた仮名に過ぎず、本名は不明。
帝国の皇女で、第二皇位継承者。ウェーブが掛かった白髪の心優しい美少女で、愛称はプリア。15階の護衛任務で初登場した特殊NPCで、その後の階層でもハン一行と深く関わることになる本作のキーパーソン。数年前から大陸滅亡の予知夢を見て各地の異変を感じ取り人々に訴えるも、本人は強大な影響力を持つ兄皇子と違って名ばかりの皇女で誰からも信じて貰えず、ついには姦計に嵌められてあらぬ罪で反逆者の汚名を着せられてしまい、亡命生活を余儀なくされる。帝都から脱出した後は、世界を救う鍵集めの旅に奔走する。出会ったばかりの過去のタオニアでの年齢は10代半ばで背も低く寸胴であったが、3年経って再会した現在では背丈が少し伸びて女性らしく豊満な体つきに成長した。命の恩人であるハンに対して、異性として想いを寄せている描写が垣間見られる。