レミントン・リー
れみんとんりー
ジェームズ・パリス・リーが設計し、1879年にシャープス・ライフル社が最初に生産、後にレミントン社が生産を引き継いだ黒色火薬のボルトアクション式ライフル。
世界で最初に普及に成功したボックスマガジンを持つライフルである。この設計はイギリスによってリー・メトフォードに取り入れられ、20世紀初頭から中期にかけて最も広く使用されたライフルの設計の1つとなった。
アメリカ軍のテストに参加し、一応採用されたものの軍の満足行く代物では無く非常に限定的な配備となった。
大手の顧客となったのは中国で、1884年に合計13,000丁が調達され、清仏戦争中にフランス軍のグラース銃に対して完全な優位を取ることになった。
M1879
最初のモデル。アメリカ海軍がテストしたもののシャープス社が倒産してしまい半ばで頓挫、生産を引き継いだレミントン社が納入したものの正式採用とまではいかなかった。変わりに中国がレミントンから購入し4000丁ほど調達した。
M1882
ボルトアクション機構と着脱式ボックスマガジンを変更した改良モデル。陸軍のテストされた他、中国に採用され9000丁ほど調達、その殆どが11mmヴェルンドル弾(11.1×58mmR)や.43スペイン弾(11.1×57mm)を使えるように改造された。
M1885
企業再編を得て開発された1882の再設計モデル。主な違いはボルトヘッドやエキストラクター。アメリカ海軍に採用され最終的に3700丁が調達された。
M1899
無煙火薬の普及を受けて開発された再設計モデル。しかしこの頃には既に本国どころか諸外国も無煙火薬を使うライフルの開発を終えており、需要が無く民間向けに放出されたものの生産数は1500丁足らずだった。基本的には.30-40クラグ弾を使うが、7mmモーゼル、7.65mmモーゼル、.303ブリティッシュ、6mmリーネイビーなどの弾薬に対応したモデルも試作された。