CV:山崎たくみ
概要
ラタトスク、フレスベルグ、ニーズヘッグの父親。世界樹ユグドラシルから生まれた存在であり、その半身でもある神。そのため世界樹内の移動や操作を可能とする。
彼に認められた者しかユグドラシルに入れないという。
ラタトスク達にそれぞれ別の任務を与えており、その任務を遂行した後には自害するように命じているなど、かのスルトを彷彿とさせるような残酷さを持っていると考えられる一方、親として、癒し手としてラタトスク達に優しかった過去がある。
そして第8部7章にて、アスク王国・エンブラ帝国の両国念願の和平調印の儀にヘンリエッテの姿を借りてアルフォンス達の前に現れる。彼は人の心に入り込む力を持っており、対象が自身を認識するだけで憑依が可能になるという。それを利用し、アルフォンス達が知らぬ間にヘンリエッテを操ることで瀕死状態に追いやる毒を飲み込ませた。
ヘンリエッテの毒を解毒する方法を得るためにユグドラシルに入り込んだアルフォンス達がエイクスルニルの相手をするように仕向け、警戒がそちらに向かっている間に今度は召喚師に毒を打ち込んだ。
第8部10章にて、実はレーラズ自身はアルフォンス達にこれといった私怨はなく、今まで行ってきた和平妨害も“ある者”によって依頼されたものであることが判明した。依頼を承諾したのも向こうがレーラズの望みを叶えてもらえることになっていたからである。(その依頼者については未だ不明)
しかし、レーラズは依頼者よりも九の世界の神々に匹敵するほどの力を持つ召喚師に期待をかけていた。なぜそうであるかはレーラズの望みとその発端になった過去が関係していた。
性能
心の葬り手 レーラズ
属性 | 無 |
---|---|
兵種 | 獣/重装 |
武器 | 心の葬り手の枝(専用) |
現状は敵ユニットで登場。
ステータスは攻撃守備魔防はかなり高いが速さは鈍足。
専用武器はキラー武器効果に加えてターン開始時、自分のHPが25%以上の時は最も近い敵とその周囲2マス以内の敵に守備魔防-7かつパニックと混乱付与。
そして最も守備の低い近接武器と遠距離武器の敵に囮指名と反撃不可を付与。
もう一つはHP条件がそのままで戦闘中、敵の攻撃守備が自分の魔防20%+6分減少して敵の最初の攻撃前に自分の奥義カウント-2
そして魔防の20%分、受けるダメージが減少して敵の奥義による攻撃時はさらに魔防の20%分、受けるダメージが減少し、戦闘後にHP7回復。
守備の低い敵には無理矢理囮にして味方に倒させて自分は強固な守りで耐え抜くという卑劣な効果になっている。
余談
元ネタは北欧神話に登場する「ユグドラシル」の別称の一つレーラズ。
担当声優の山崎たくみ氏はファイアーエムブレムシリーズ初担当。
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レーラズの過去(ネタバレ注意)
かつて、癒し手として数多の世界に住む人々を癒やし続けていたレーラズとその子供達は自分達の役目に誇りを持ちながら幸せに暮らしていた。
あるときレーラズはある国の王が病にかかり、その癒しを行うことになったが、件の王は気に食わないというだけで首を刎ねるなどの暴虐を働く人物で民からも死を望まれていたほど憎まれている話をレーラズと子供達は知っていた。子供達は不安に思っていたがレーラズは相手が悪だろうと癒し手として公平であらねばならないと言い、子供達が心配しないよう笑顔を向けながら王の元へ向かっていった。
そして王の病を無事癒すことはできたが、王はレーラズの力に目を付け不老不死になるためにレーラズが自分の言いなりになるよう「逆らえばレーラズを殺す」という脅しで国に連れてこられてしまったユグドラシルの家族を人質にする。
そして彼に「自身を不老不死にできなければ子供を一人ずつ殺す」と脅して____
…レーラズは王の望みを叶えることはできなかった。癒しはあくまでも癒しなのである。
彼は王も国もその気になればどうとでもできる力は持ってはいるものの、【ユグドラシルの癒し手】である以上傷付けることは出来ないため、それを見抜かれ逆手に取られたのである。
酷く追い詰められたレーラズはとうとう【癒し手】であることをやめ、王に抵抗し、子供達を返してもらうよう要求する。しかし王のある言葉で残酷な真相が明らかとなる。
それは、「子供達は連れてこられた最初の日から既に王によって処刑されていた」というものであった……。
この経緯からレーラズはかつての優しさを失い、殺された家族を取り戻したいと望むようになったため、あらゆる手を使うようになる。そのため召喚師に「家族を蘇らせてほしい」と取引を持ちかけてくる。しかし彼は
「君の召喚の力ではだめなのだ。異界の同一人物ではだめなのだ。」
と言い放つ。つまり目的は殺された自分の家族を召喚するのではなく、そのまま蘇らせることだったのである。
しかし召喚師は召喚の力は持ち得ていても、死した者をそっくりそのまま蘇らせる力など持ち合わせていない。
だがレーラズはなにやら召喚師なら死者を蘇らせることができると、取り憑かれたように妄執していた。
「君はどうすればその方法を思い出す?」
なんとしても家族を蘇らせたいレーラズは召喚師に脅しをかける。
アルフォンス、シャロン、アンナに召喚師に撃ち込んだものよりもずっと強力な毒を流し込む。
仲間が死ぬような危険にさらされれば、召喚師はもっと必死になり、必ず自分の願いを叶えてくれると、そう信じて。
⚠更にネタバレ注意⚠
ラタトスク、フレスベルグ、ニーズヘッグ、エイクスルニル、ヘイズルーンは実は彼の本当の子供ではない。レーラズによって傷を癒され、偽の心(記憶を含む)を植えつけられた『かつて死にかけていた者達』。つまり偽の家族を演じさせられていたのである。
そのためレーラズはラタトスク達を「亡くなった子供達の代用品」としか見ておらず、愛してもいない。エイクスルニルが「レーラズ様」と呼び、他人行儀にしていたのはこのことを知ってしまっていたからである。
また今のラタトスク達が最初ではなく、それよりも前から「かつての誰か」を偽の家族にし、用が済んだら心を元に戻し、打ち捨てるを続けていることがエイクスルニルによって明らかとなる。
(心を戻されたからといってそもそも死にかけていたのが殆どの者達なので業が深い)
暗殺任務が終えたら自害するように命じていたのもこのためであり、それは『本物の家族』を取り戻すまでの土台でしかなかった。