概要
『ZOMBIEPOWDER.』の登場人物。
アッシュ・ドウター強盗団の首領であり、ジェットエンジンを仕込んだ大剣「ジェットリッパー」で回転斬りを使う事から「スピンボーイ」の異名を持つ。
見かけは中性的かつ若く可愛らしい少年の姿だが、人物像が外見とは裏腹に騙し討ちや命乞いを何とも思わないゲスで失態を犯した部下は容赦なく処刑する。
その正体はショタジジイであり、フェニキサミン(成長因子操作薬)という薬の効果で外見の若さを保っているが、それでも薬を摂取し続ければ効力が薄れていくためにゾンビパウダーの力で永遠に若いまま生きていこうと企んでいた様子。また、威厳を考慮してか、手下達には自身の正体を明かしているようである(いくら能力があっても外見通りの年齢で強盗団を率いるのは無理があるため)。
なお、若さを維持するためにフェニキサミンを3倍に濃縮して投与していた事や、後述の場面でC・T・スミスが口にした「キャルダーおじさん」という言葉に反応して青筋を立てた事から、老いに対するコンプレックスを抱えていると思われる。
作中の行動
主人公芥火ガンマと対峙した当初は「姉を目の前で拷問され泣き叫ぶ弟」の振りをしていた(この演技のためか女性を手下に痛めつけさせていたが、手下の方は気が進まない様子だった)。
隙を突いてガンマに襲い掛かり、彼が女子供を殺せないのをいい事に一方的に圧倒していた。
しかし、外見だけなら年上であるはずのガンマをガキ呼ばわりした事から自身の正体を見破ったスミスに「キャルダーおじさん」と挑発された事で思わず動きを止めて激昂。更にはいつでもトドメをさせると過信していたのか、目の前にガンマがいるにもかかわらずスミスに対して自ら若さの秘密をペラペラ喋るという真似をしてしまっている。
その結果、本気を出したガンマからは「手加減する必要が無い相手」と見なされて形勢逆転。彼が繰り出す火輪斬術には全く敵わず敗死する。
そして残された死体は瞬く間に老人の姿と化し惨めな最期となった。
ちなみに火輪斬術の秘密を知っていたようだが、本人が死亡した事に加えて設定を消化しきれないまま物語が打ち切りで終了したために永遠の謎である。
余談
作中では終始三つ編みにしているせいか、髪型がパッと見でベリーショートに見えるが、実はややウェーブがかった長髪であり、その姿が描かれたラフイラストが単行本1巻に掲載されている。
関連タグ
ガウス・ゴール…『ARMS』に登場する悪役。こちらも科学的な手段で少年の姿をした老人であり、最終的に老化する末路も共通している。
老いるからこそ死ぬからこそ堪らなく愛おしく尊いのだ…キャルダーに対するアンチテーゼ。