概要
西部劇風の世界を舞台に、死者を蘇生させ生者を不死身にするマジックアイテム『ゾンビパウダー』を求め、旅をする賞金首・芥火ガンマの冒険を描いた物語。
週刊少年ジャンプにて1999年34号から2000年11号まで連載されていたが、打ち切りにより未完で終わってしまった。
オサレな世界観、超カッコいい名言、胸を打つストーリー、荒々しい画風、心配になるほど白い背景、巧みなギャグセンス、洋楽、無駄に可愛い女性キャラ、おっぱいなど、ザ・久保帯人な漫画。全4巻とお手頃なので、『BLEACH』のファンは是非手に取ってみよう。
あらすじ
右腕に鎧を打ち込んだ長身の青年・芥火ガンマは、「黒腕の死神」と恐れられるS級賞金首。彼は巨大な剣を引っ提げて『ゾンビパウダー』を作り出すとされるアイテム、『死者の指輪』を捜し旅をしていた。ある日、ガンマは立ち寄った街でスリの少年エルウッドに出会い、彼を警察に突き出さない代わりにという名目で食事をごちそうになり、立ち去る。しかしエルウッドをこき使っていた悪人・キンクロはエルウッドが自分を殺すようにガンマに依頼したと邪推し、エルウッドの姉を射殺してしまう。キンクロはガンマにより成敗されたが、エルウッドはまだ諦めていなかった。
これは、不死身の肉体を求める青年と、大切な人との再会を願う少年の旅の物語。
登場人物
主要登場人物
- 芥火ガンマ(芥火完真)
この物語の主人公。普段は皮肉屋で大食いなただのチンピラだが、人々を苦しめ肥え太る外道には容赦しない正義感の強い男。身長190㎝とかなり大柄。
チェーンソーに似た大剣を使用し、火輪斬術という黒い炎を身に纏って戦う特殊な剣術を「歴代最強」と言われるほどに使いこなす。右腕には銃弾・砲弾を叩き落すために鎧を打ち込んでおり、拳の一撃で虎をも屠る。もう全部こいつ一人でいいんじゃないかな。
過去のトラウマから、女子供には本気を出せないという弱点がある。あとスポーツ万能だがスキーだけは苦手。ついでに雪だるまを作るのも下手。
- ジョン・エルウッド・シェパード
この物語のもう一人の主人公。まだ13歳だが、姉の治療費を稼ぐためにスリと投げナイフの腕を鍛え上げた過去がありスリと投げナイフの技術を叩き込んだキンクロからは「スリの才能には溢れてるが、ナイフの才能はない」と評価されていた。なおかつ家事もうまく金銭感覚も必要以上にしっかりしている(要するにケチ)というハイスペックなショタっ子。『死者の指輪』の影響で弟が昏睡状態になったウルフィーナとはかなり仲が良いらしい。
戦闘面ではあまり役に立っていなかったが、最後の戦いでは敵幹部との一騎討ちを制するなどなかなかの活躍を見せる。最終話ではガンマから別れを切り出され、ゾンビパウダーを巡るライバルとして生きることとなる。…なのだがそうなるまでの件が結構唐突なため「せっかく戦闘面における成長を見せたにもかかわらず結局よくわからない理由でスミスに見限られて置き去りにされた」ようにしか見えないため疑問符が浮かぶ結末を迎えている。
- C・T・スミス
ガンマの相棒の凄腕のガンマン。銀縁眼鏡にスーツ姿で二丁拳銃を使いこなすナイスガイで実力もガンマと同等にやり合えるレベルで高い。好きな言葉は『Dカップ』。
いつも笑顔を絶やさないが、人には言えない過去を持つらしい。作者曰く「メンバー中最も得体の知れない男」。
特技は特にないらしいがとりあえず何をやらせてもそつなくこなせてしまう羨ましい人。
- ウルフギャンギーナ・ララ・ジェット
茶髪のポニーテールが印象的な爆乳ジャーナリスト。三脚を武器に戦うお姉さん。
通称ウルフィーナさんじゅうはっさい。『死者の指輪』に寄生されてしまった弟を助けるために、犯罪組織を叩き潰し金を稼いでいる。姉を亡くしたエルウッドを猫かわいがりしている。本人によれば「汚い手段で弱者を傷つける連中は更にド汚い手段で叩き潰す」。
彼女が登場するのは終盤なので出番は少なく、ゾンビパウダーにも興味がないため連載が続いていたとしても早期にフェードアウトするのは確定していたと思われる。
ちなみにバストは101㎝のHカップ。
その他
本作の大ボス。
女性ファンから非常に人気が高かった悪役。アッシュ・ドウター強盗団首領。
詳細はリンク先参照
- バラーニュ・ビノワ・バルトルイユ・バルムンク
本作のラストボス。
『魔術師』の異名を持つ連続殺人犯で、強盗殺人を繰り返す死のサーカス団を率いている変態紳士。ウルフィーナの弟の体内に眠る『死者の指輪』を巡り、ガンマと対立する。
死闘の末に片腕を切り落とされ、不利を感じたことで撤退。このため決着はついていない。
- ナズナ・ジェミニ
画像中央のどことなく砕蜂に似た女性。ガンマが「この世でたった一人だけ尊敬する」とまで称する、世界一の外科医。…なのだが作者によれば「数々の国家事件に関与しながらもその罪のほぼ全てをガンマになすりつけている悪魔のようなヒト」らしくそれが正しいならガンマがバカでかい賞金首になっている一因といえるため、なぜそんな人間をガンマが尊敬してるのかは不明。
個性的な姿のメイドを多数雇っているが、ソッチの趣味は無いとのこと。気まぐれでぶっきらぼうな性格でありころころマイブームが変わるためその度に付き合わされるメイド達はいい迷惑。
ちなみに画像の右端の女性がウルリカさん、左端の女性がジェラルディーンさんというらしい。
- エンジェル・ベル・ローズ・クーニー
ジェミニの元で暮らしている超能力少女。瞬間移動の能力を持つ、ガンマのことが大好きなマセガキ。ただ連載が続いていればエルウッドとフラグが立っていた可能性もあった。
余談だが、作中で唯一ウルフィーナのおっぱいを揉むことのできた人物。彼女曰く「ま、まるで本物みたいじゃない」「化け物」。
表記ゆれ
関連項目
週刊少年ジャンプ 週刊少年ジャンプ連載終了作品の一覧 久保帯人 西部劇 打ち切り BLEACH
トライガン:いろいろと似ている漫画。
肉の芽:ジョジョの奇妙な冒険に登場したDIOの使う洗脳道具。人間に寄生して外科手術で宿主から取り出そうとすると触手で反撃する際の描写が似ている。
別な用法
中米のハイチを中心に信仰されるブードゥー教において、共同体の中で裁くべき罪を犯した者を、意志のないゾンビに変えて奴隷として使役するという刑罰に用いられるという秘薬。
材料については諸説あるが、意識障害を起こさせる毒を持つチョウセンアサガオと河豚が使われていると考察されるが同定には至っていない。