概要(本当に大雑把)
燃料を急速に燃やし発生させた高温・高圧のガスを噴出させ反動で推力を得る、という点でジェットエンジンと同じであり共通項も多いが、ロケットエンジンの一番の特徴は、
燃焼に使う酸素(もしくは酸化剤)をあらかじめ搭載し自給自足する
ことである。そのため、ジェットエンジンの特徴に加えて、
・水中以外ならどこでも使える
・ジェットエンジンを大幅に超える推力を狙える(代償として燃費はさらに悪化する)
・出力の調整が難しい(特に固体燃料ロケットは出力を安定させるだけでも一苦労)
・使う燃料によって環境にやさしかったり厳しかったり
といった特徴を持つ。
次世代超音速機用エンジン「SABRE」
簡単に言うと、「ラムジェットエンジンとロケットエンジン、双方の特徴を持つハイブリッドエンジン」。
静止状態からまずはロケットエンジンとして離陸、マッハ0.5あたりから空気を取り入れラムジェットエンジンとして稼働しそのまま加速、マッハ5を越える速度と超高高度では再びロケットエンジンとして稼働し最高速度マッハ25を狙う、という非常に野心的なエンジンである。
マッハ5以上を狙う時点で燃料は液体水素に限定される(燃焼速度が非常に速いため)ので自動的に環境にもやさしくなり(酸素と反応させれば出るのは水だけ)、あとは速度ごとのコントロールをいかに行うか、という段階まで研究が進んでいる(2019年に機体に積んでのテスト飛行が行われる予定)。
それでも、実際に飛行機に積んで使えるようになるまでに10~15年はかかるそうだが、今後の動向に注目したい。