演:川村壱馬(THE RAMPAGE)
概要
本作のコメディリリーフ。自称「王子様」の占い師。相談客がきっかけで呪いのビデオと関わり、その中で知り合った一条文華とともに呪いのビデオの解明に挑む。
当初、文華からは「まえだおう つかさ」と読みを間違えられた。
人物像
胸元にリボンのついた服を着用する。
初対面の相談客にも親身に接し、自分を助けてくれた文華やKenshinへの恩を忘れないなど、基本的には人が良く素直な善人だが、それ以上にウザくてイタい言動が目立つ。
名前の通り王子様を自称するナルシストで、自分の顔写真が入ったポスターやTシャツ、レトルトカレー等のグッズを作っている。カッコつけて鼻の下を右手人差し指でさすり上げ、思いついちゃった名言みたいなものをキメ顔で放つのが癖。
一方でかなりのビビりであり、事あるごとに人目も気にせずオーバーリアクションをとる。
知り合って間もない女性(愛や文華、果ては文華の母親の智恵子も)を下の名前かつ「ちゃん」づけで呼ぶなど馴れ馴れしい態度をとる。軽率で惚れっぽく、腕には元恋人とお揃いのタトゥーがある。
文華や感電ロイドによる呪いのウイルスの解説に全然ついていけなかったり、文華の信条である「トライアル・アンド・エラー」を「虎がいるイエロー」と聞き間違えてプロ球団を連想したりと、頭もいいとは言えない。珍しく真面目な考察をしたかと思ったら直後に「何言ってんだ俺」と自分でツッコミを入れる場面もある。
自宅はリサイクルショップ「プリンス」で、昔は新聞屋だったらしい。生活リズムはかなりルーズで、2階にある自室は物が多くめちゃくちゃ散らかっている(ビデオ通話用のセットまわりは一応綺麗にしている)。
多い時は一日に3回も職質を受けているらしく、警察を嫌っている。
駆け出しの占い師らしいが、劇中で占うシーンはない。
自分を助けてくれた文華には大いに感謝している。そのことについて文華を王子様みたいだと例え、「王子様はお前だろ」というツッコミを制しながら自分はお姫様気分だったことをカミングアウトしている。当然文華には引かれた。
劇中の動向
初対面の客である愛から、巷で噂になっている呪いのビデオを見てしまったと相談を受ける。彼女を助けるために「他の者に呪いのビデオを見せれば助かる」という昔の噂に従い、自らも呪いのビデオを視聴するが(この時愛も同席していたが、怖がって画面を見ていなかった)、結局愛はビデオを見た24時間後に呪い殺されてしまう。
次に死ぬのは自分だと怯え、霊媒師として有名なKenshinに、撮影していた愛の死に際の映像を送って助けを求める。しかし予約が埋まっていたため叶わず、愛を助けられなかった自責もあって自棄になり、Kenshinのサロンの屋上から投身自殺を図るが、同じく呪いのビデオの件で尋ねてきた文華から「この高さで飛び降りても痛いだけ」と指摘され、ビビって踏みとどまる。
結果的にKenshinに見てもらえることになり、除霊の儀式の一環で持参したビデオを再び視聴した。その時、同席した文華が呪いのビデオの謎を解明しようとしていることを知り、愛への償いのために、自殺を止めてくれた礼も兼ねて協力を申し出る。
文華と喫茶店に立ち寄り、自身のタイムリミットである20時が近づくにつれて人目も気にせず大騒ぎするが、何事もなく24時間が経過したためKenshinのお祓いのおかげだと安堵する。しかし双葉のタイムリミットも迫り、呪いのビデオを検証することに決めた文華のために、ビデオデッキのある自宅に案内する。この時、コーヒー代とタクシー代は後で払うと約束するが「結構です」と断られた。
「複数人でビデオを視聴することによって呪いが分散し無効化できる」と推測した文華が、智恵子とともにビデオを再視聴するよう双葉に助言を送って助け、ネットに情報を拡散するのを見届けた後、文華に改めてお礼がしたいと言うがやはり断られる。
翌日、Kenshinこそが呪いのビデオを拡散していた騒動の元凶だということを知り、文華とともにKenshinを問い詰める。死人が出ているにもかかわらず、すべてはエンターテインメントだと言い放つKenshinに憤るが、直後にKenshinがタイムリミットを迎え、貞子に呪い殺される場面に遭遇する。
警察の事情聴取後、自分と文華の前にそれぞれ貞子が出現し、前述の推測が間違っていて自分にかかった呪いがまだ解けていないことを知る。今度こそ真相を突き止めるために、手掛かりを求めてKenshinが呪いのビデオのコピーを行っていた彼の実家である天流神社を訪れ、そこで感電ロイドとも合流する。この時タクシー代は後で払うと文華に約束し、今度は彼女からも「絶対に返してください」と受け入れられた。また、勝手に敷地に入ったことで祟られたりしないか心配していたが、すでに呪われているとつっこまれている。
最終的に文華が「24時間以内に再び呪いのビデオを視聴することでタイムリミットがリセットされ生き延びる」という結論にたどりつき、ロイドが持ってきたビデオをタイムリミットの近い一条家とともに視聴して九死に一生を得た。
エピローグでは、夜10時の一条家とロイドとの呪いのビデオ上映会に遅刻しかけたり、ビデオを巻き戻すのを忘れていたり、やむを得ずネットで拡散された動画で代用しようとしたら端末のバッテリーが切れたりと相変わらず間の抜けた様子だった。
思いついちゃった名言の数々
3点リーダーのあたりで例の仕草をする。
だって見えちゃったんだ……運命ってやつが。 |
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呪いのビデオを観てしまい自棄になっている愛を引き止めて必ず守ると誓い、なぜ初対面なのにそこまでしてくれるのかという問いに対して。 |
男と女が一度出会ったら……それはもう運命でしょ。 |
Kenshinに事情を説明した際に、初対面の愛のことを下の名前で呼ぶことに疑問を呈した文華に対して。これを受けた文華は「ああ、そういう感じの人ですか」とすぐに王司の人柄を察した。 |
この左腕に刻まれたタトゥーは俺にとって……二度と消せない呪いなんだよ。 |
喫茶店にて、別れた恋人とお揃いで入れたタトゥーに言及した後で。呪いのビデオとかけているのだろう。 |
人の美しさは……心で決まるんだよ。 |
自室の惨状を見た文華の「これでよく王子様を名乗れますね」というツッコミに対して。 |
さっきも言ったでしょ。この世には方程式じゃ解けないこともあるって……人の気持ちも方程式じゃ解けないんだ。 |
自室にて、知り合って間もない相手への心の開きっぷりに驚く文華に対して。 |
失うのが怖いのは、それだけ大切に思う人がいるからってことでしょ。それって……幸せなことだと思う。 |
天流神社にて。父を亡くして以来、ずっとそばにいた人がいなくなることを恐れていた文華に対して。珍しく本当にいいことを言っているが、直後に文華の姿をした貞子が背後まで迫っていたことに気づいてビビり散らかした。 |
ここにいるよ……君のことが気になっている男が。 |
エピローグの相談客とのビデオ通話にて、奇抜な格好ゆえに周囲から避けられていることに悩む女性に対して。直後に通知で呪いのビデオ上映会のこと、同時に自身のタイムリミットが近いことを思い出して大慌てで通話を終了した。 |