いざ神寄りの時は来ませり
人の世に仇なす大蛇神
神なる剣の力もちてうち祓い鎮めん
いつつのいくさものよろい、世の汚れきよめたもう
むつつるぎ、ふたみたま、ひとのいし
剣神天叢雲剣、来たりませい!
概要
CV田中敦子
陽と月の巫女の手によって召喚される剣神。
オロチロボがそうであるように、二人の巫女によって操縦されるロボット。
非活動時には剣の姿で月の社に封印されており、活動時には人型に変形する。
本編では千歌音が巫女側を裏切った為に、大神ソウマと来栖川姫子が搭乗。
本来の力こそ発揮できなかったものの、全オロチロボを瞬く間に瞬殺。
しかし、倒されたオロチロボが合体した邪神八岐大蛇には歯が立たず、中破にまで追い込まれる。
だが、ソウマの命を賭した一撃でオロチの動きを止め、千歌音の待つ月の社に続く道を切り開き、姫子を送り届けるとソウマが呪いの影響で動けなくなった為に、天叢雲剣も活動を停止した。
その後、姫千歌があんなことやこんなことしている間に活動を停止したオロチにパーツを噛み砕かれたり四肢を引っこ抜かれたりのバラバラにされてしまった。
が、姫子と千歌音が巫女として完全に覚醒した瞬間、オロチのボディを突き破って復活。
本来のパイロットである姫子と千歌音が乗り込んだ為フルパワーでの戦闘が可能になり、全身が黄金に輝き、背中に炎の輪(日輪?)を背負った姿に変貌。
オロチ本体に肩からの光線を浴びせてトドメを刺そうとしたが、オロチへのトドメはソウマへと譲り、姫千歌を連れて戦線を離脱した。
そして、本来の役割である世界の再生の為に姫子と千歌音を引き離し、千歌音を月の社に封印し、再び長い眠りについた・・・。
なお、邪神八岐大蛇がそうであるように、本機も意思を持って喋る事ができる。
絶対少女聖域アムネシアン
――-そなたたちが大好きだった!!
妾に選ばれし巫女よ、妾の願いを叶えてたもれ♪
従来のロボット状態でなく巫女装束を纏った女神「叢雲の命」の姿で登場。神殺しを謳う来栖守姉妹(神無月の巫女)と敵対する。
かつてはこの国を愛した神であり、人々もまた神を愛し、月の社とこの星を繋ぐ祭壇(後の「神無月」にて千歌音が姫子に暴行を行った場所)を建てた。然しいつしか人々の信仰は薄れ、神への愛を忘れ、ただその加護だけを望むようになり、彼女は‟月の社”中心に幾重もの結界、‟龍哭”に封印され、籠目機関に管理されていた。「籠の鳥」として
「籠の鳥」の目覚め
本編開始より4年前、水萌(みなも)によって龍哭の一つが破壊され来栖千歌音の前で目覚める。千歌音の姿を真似て。(曰く残った封印のせいで本来の姿が取れないとのこと)
混乱する千歌音に自身の‟願い”を叶えるよう懇願するも、安倍信濃の「日本を守れ」という言葉や千歌音の「姫子を守りたい」という気持ちから、再び封印されそうになる。その選択にムラクモは厭きれつつ、自身に向かう七星剣を千歌音に返し、殺害した。千歌音殺害後、このムラクモがどうなったかは描かれていない。然し千歌音が復活し「九曜」として神に反旗を翻した際は既に・・・
チカネとせつな
2章にて愛宮千歌音が、せつな共々ムラクモの分霊であることを思い出し、せつなと魂を合わせることで本来の姿・力を取り戻した。(ただし複数の封印により十全ではない)
紫がかった長い銀髪と見透かすような赤い瞳を持ち、華奢な外見に似合わない大剣を軽々操る。本編では「愛宮千歌音」としての意識が強く「神」の意識は薄い。(神格化(ムラクモモードとルビが入る)することで神としての側面や発言をすること、姫子が「千歌音ちゃん」と「神様」は別の存在と言っていることから某真祖に近いのかもしれない)
女神の深層(かのじょのねがい)
ムラクモノミコトは願ってしまった。‟愛する巫女たちと愛するこの国でずっと一緒にいたい”と―――神にとってのささやかな願いは、人である二人とって呪いとなるのをわかっていながら。
ムラクモ曰く最初から人型でなく人を愛したがゆえに同じ姿をとるようになったらしくロボットの方が本来の姿らしい
余談
概要はアニメ版を元に記述したが、コミック版ではソウマが姫子を月の社に送り届けた後も単独で戦闘を続けており、オロチと相打ちになって消滅するも、その直後身投げした千歌音を受け止めに何事も無かったかのように元のピンピンした姿で登場し再生の儀式を執り行った。
と、アニメ版コミック版共にまるで天叢雲剣が二体いるように感じる所があるが、そこは神の力でなんやしてるのだろう。気にしたら負けである。
コミック版での初登場は一巻のシルエットだが、武夜御鳴神や嶽鑓御太刀神のように初登場時はアニメ版とは違う姿をしていたが、回を追うごとにアニメ版に酷似した姿に変化していった。
『京四郎と永遠の空』では女性的にアレンジされた姿でかおん(千歌音)の旧約天使形態「絶対天使ムラクモ」として登場。
人間時のデザインは『京四郎と永遠の空』に登場するミカに近い。なおこのデザインは作者のデビュー作『超絶対無敵美少女天使エンゼル・ハート』から既に確認できる。その時の大剣の名も神罰剣とついていたが本作では不明
世界を再生させる為とはいえ姫千歌の悲恋の要因を作っている事から、嫌う姫千歌ファンもいる。が、彼女もまた愛した人間達に裏切られ、人々の都合で利用され続けた可哀想な存在である。