割烹とは、飲食店の形式の一つである。
概説
飲食店・居酒屋の中でも、懐石料理など手間暇をかけた本格日本料理を提供する店。
板前や女将が料理をふるまい、カウンターから直接提供するスタイルを指す。
割烹の原義は【手間暇をかけた料理、またその調理工程】そのものを指す言葉とされる。
「割」はものを切ったり割ったりする“包丁仕事”、「烹」は“煮炊きもの”をそれぞれ指す。
料理の内容も基本的には高級指向であり、一皿で一人前を少量で提供することが多い(酒肴としてちょうどいい量となる)。
本格割烹の一号は、京都府祇園にある板前割烹「浜作」との説が有力であり、大阪で大人気となった。昨今でも、関西を初めとする西日本で多い和食料理屋スタイルである。
よって仲間でわいわい騒ぐのではなく、一人もしくは気心の知れた数人の友人とともにゆったりと静かに酒や料理を楽しむことを目的にするものとされている。
料亭と同じく一見さんお断りとまでは行かないが、予約必須の店が多い。飛び込みで客となっても、仕込みの甘い料理などは出したくない職人の心意気から来ているものである。
この割烹のスタイルを踏襲しつつ、もっと気軽に親しんで欲しいと始めた形態として居酒屋に近い、大衆割烹(大衆食堂と割烹の間の子で、チェーン展開も多い)というのもある。
関連タグ
割烹着 ―― 直接の関係はないが、原義として由来を共通している。