千魂華厳自刃童子
せんごんけごんじじんどうじ
忘れないで 刻みつけてあげるから
留まり続けるように 死んだ後もずっと
CV:早見沙織
東京版・全国版の両方に名を連ねる危険度Sランクの心霊スポット、「H城址」の地縛霊。首の傷口から血が流れている、白い着物を着た黒い長髪の女性の霊。封印を解く際の言霊は「絶って」。ゾウの人形に封印されている。
初登場時は不気味な姿だったが、元に戻った際の姿は結構別嬪。
元は安土桃山時代にH城が敵軍に攻め落とされた際、家族の前に首を晒させない為に自刃し、御主殿の滝へ身投げした女性の一人であり、H城で起きた悲劇を後世へと伝える為、自身の分霊を使い観光客へ当時の思い出を見せたり、冷やかしで来た客を脅して追い返すなど、基本的に生者へ危害を及ぼすつもりはない善霊だった。
しかし何者かが設置した呪物の影響によって狂わされ、夜宵と螢多朗が心霊スポット攻略の為H城址を訪れた際には、観光客などを自身の分霊で作り出した巨大なドームに閉じ込め、徐々に首を切り落とす呪いにかける悪霊へと変貌していた。
螢多朗と合流した夜宵が呼び出した卒業生の一体、『邪経文大僧正』と交戦し、大僧正の首を切断するなど序盤は優位に立っていたが、経文によって分霊達が地獄送りにされ徐々に消耗し、遂に限界を迎え敗北。ゾウの人形へ封印された。その後は呪物との繋がりを断ち切られた事で正気に戻り、自身を助けてくれた夜宵達と協力関係を結んだ。
彼女固有の霊現象として、具現化させた無数の手を操り、手が触れた箇所を切り裂き、不治の傷を負わせる力を持つ。
その他にも多数の分霊によってドーム状の結界を作り出したり、分霊を使って偵察をしたり、相手を拘束する事も可能。
また、彼女から託された帯を使う事で彼女の封印されている人形を持ち歩かずに遠隔での召喚ができる。
呪物で悪霊化する前は善霊であったため、無差別攻撃をしたり平然と夜宵の命を狙ってくる者もいる卒業生の中でも、運用する際のリスクはとても低い。
ダークギャザリングでは単行本におまけで4コマ漫画や台詞コラが追加されているが、彼女はお神酒を持ってくるといった夜宵に対して「ドンペリ飲んでみたいなぁ…♡」と要求する台詞コラが8巻で追加されたため、「H穣」や「ドンペリちゃん」などと読者があだ名をつけることになった。