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司千

つかせん

司千とは、週刊少年ジャンプで連載中の『Dr.STONE』に登場する、獅子王司×石神千空のカップリングである。読み方は「つかせん」。
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概要編集

Dr.STONE』の獅子王司×石神千空のカップリング。出会ってすぐに対立し、やがて世界を巻き込む戦争にまで発展させてしまう。また、互いが互いを殺しあった仲である。


プロフィール編集

※以下、単行本未収録の内容を含みます。




獅子王司石神千空
年齢18歳(4巻時点) 16歳(4巻時点)
身長195cm171.4cm
体重99kg61kg
血液型BAB
誕生日10月10日1月4日
役割戦闘員科学者
お互いの呼び方千空
声優 中村悠一 小林裕介

原作の描写編集

出会いと対立編集

1巻 Z=3 KING OF THE STONE WORLD編集

2人が邂逅を果たした回である。ライオンに襲われた千空と大樹が「霊長類最強の高校生」である司を復活させ、司は圧倒的な力でライオンを撃退した。それを見た千空は「いくらなんでも強すぎんぞこの獅子王って男」と、司を評価しつつも警戒し、額に汗を滲ませた。


Z=4 純白の貝殻編集

殺めたライオンを余すことなく食することで自然の輪廻に感謝しようと考える司に対し「感謝とか何とかは1mmも興味ねえが肉を無駄にしねぇのは大賛成だ」と、合理的な意見を述べた。


千空のクイズ「科学文明にまず欲しい一番重要なモンはなんだ??」に、大樹は「スマホか!?」と時代の先を行き過ぎた回答をする。それに対し千空は「想像を超えるアホ回答に色白の司が倍プッシュで顔面蒼白じゃねぇか」と吠えた。(アニメでは一部オミット。)


炭酸カルシウムでモルタルや石鹸を作り出した千空を見た司は「──千空君は 素晴らしい男だ」「君より切れる男を見たことがない 尊敬するよ心から」とストレートに千空を称賛する。

それに対し千空は

「目の前で男を褒める男はホモか策士かどっちかだ 何が言いてえ」と警戒すると、司は「困ったなそんなに深い意図はないよ 君なら本当にゼロから近代文明をつくれてしまうかもしれない うん ただそう思っただけだ」

と答えた。

互いに腹の探り合いをしているかのようなやり取りである。またこの回で司は自らの理想を千空に語るが、千空がそれに頷くことはなく、司vs千空の構図が顕著になっていく。


Z=5 編集

硝酸を採るため洞窟へ向かう大樹を司が止めると千空は

「(ククク当然そう食いつくわな)」と、司の思考を読んだ上で復活液作りに取りかかった。その後千空は司を「善い奴で人殺し」と評価し、司の掲げた理想に否定も肯定もせずといった様子であった。


Z=6 大樹vs司編集

硝酸を持ち帰った司と大樹が戦闘になり、千空が司に向けてクロスボウを放つが、司はそれを掴み止めてしまう。時速200kmを超えるクロスボウをも掴んでしまう司に対抗するため、千空は銃(火薬)を作ることを決意する。


Z=7 火薬の冒険編集

千空らが箱根へ向かう際に残した足跡を見た司は「(千空君は 尻尾を巻いて逃げ出すような男じゃない)」と考える。数日前に初めて出会い、しかも敵対したとは思えないほどの、ある種の信頼のようなものを千空に寄せていた。そしてわずかな手がかりから、千空らが箱根に向かったと推測する。司もまた、完全に千空の思考を読んでいた。


2巻 Z=8 狼煙をあげろ編集

千空らは、司との取引に使用する火薬を作り出すことに成功した。一方司は千空らの後を追い箱根へ急ぐ。だが、千空はもしも司との取引が決裂した場合、司は千空が火薬を完成させていた場合

「殺すしかない」

と互いに殺意を露わにする。


火薬の爆発で起こった噴煙に呼応するかのように、遠方から狼煙があがった。火薬をさらに燃やすか消火するか二択を迫られる千空であったが、

「(…ククク勘とかいう非合理的なもんが告げてやがる ここで点けたら俺はきっと──)」

と、全く根拠のない″勘″で司が追ってきていることを予感し、その上で狼煙をあげた。


Z=9 千空vs司編集

司は千空らのすぐ近くまで迫っていた。

司は、千空が己の武力を警戒していたこと、その上で『貝殻の重要な使い道その4』を隠したことに気づいていた。


杠を人質にとった司が千空の前に現れる。千空が石化復活液のレシピを司に教えることで司が千空を生かす理由はなくなるのだが、司は千空に科学を捨てることを要求し

「そうすれば俺は──

千空 君を殺さなくて済むんだ」

と告げる。

司にとって千空は、生きているだけで危険な存在である。それにもかかわらず、科学を捨てた千空ならば生かそうと考えていたのである。千空の言葉通り「そんな約束なんざ適当に」結び、一方的に破ることも可能である。しかし司は千空は科学にだけは嘘をつかないと言い切った。

司は、千空の科学に対する情熱を理解していた。理解した上で、科学を捨てることを要求していたのである。もちろんこの要求に千空がなんと答えるのかも、もう予測はついていた。


Z=10 科学の徒編集

千空は司の要求に対し

「無理だな それだけは」

と言い放った。

司は、箱根へ向かう際には千空を「殺すしかない」と決意していたにもかかわらず、いざ殺すとなると

「千空 できれば殺したくない」「今ここで誓ってくれないか 科学を捨てると──」

と確認を取り千空を殺すことを躊躇った。そしてこれは

「千空 もしも俺たちが 3700年前に出会っていたら この星が石の世界になる前に出会っていたら 初めての友達になれたのかもしれない」

という発言から見れるように、自身が友達になりたいと思えるほどの男を手にかけるからである。

司は自身の理想のために科学者である千空を殺さなければならなかったが、千空という人間に対しては尊敬の念を抱いていたのである。


4巻 Z=26 薄っぺらな同盟編集

ゲンは千空と出会う10日ほど前に、司の手によって復活させられた。司はゲンを、千空の追跡へと向かわせようとする。なお司は2巻Z=12で「(確実に首の頸神経を砕いた)」と千空の死を確信していたのだが、その確かな感覚よりも、ここでもまた千空へのある種の信頼のようなものが勝ってしまった結果、生きているかも分からない千空の元へゲンを向かわせた。

自身の手で殺したにもかかわらず千空の捜索をさせるほど、千空への執着がかなり強いということが確認できる。



STONE WARSへ編集

6巻 Z=46 STONE WARS編集

司率いる武力帝国が村に攻めてくるという知らせを聞いた千空ら。司は以前ゲンをスパイとして村に送り、4巻Z=26でゲンから「千空ちゃんは影も形もいなかった 死んでるよ〜間違いなくね!」と聞いていたはずなのだが、それでもなお千空の死を認めようとしなかった。

「ゲン 君は千空の死体を見たわけじゃない

万が一どこかで生きていれば

いつか村を見つけて科学王国を創るだろう」

仮に千空が死んでいたとしても、2巻Z=11で「友達の君たちが手厚く葬ってあげてくれ」と言ったのは紛れもない司自身である。もし火葬や土葬などをされていた場合も「影も形もいなかった」に該当するはずだが、それでも司は、千空が生きている可能性を捨てようとしなかったのである。


Z=49 そして現代へ編集

スイカ氷月ら帝国民を村から引き離すため、自ら囮になり硫酸湖の方へと逃げる。

泉の毒ガスを科学王国が作ったと誤解した帝国民に対し千空は、毒ガスのみならず近代兵器までも作り出したとほらを吹き、加えて

「今は帰って司ママのオッパイでも吸ってろ!」

と煽る。

千空は一体司のどこに「ママ」の要素と「オッパイ」の要素を見出したのだろうか。


Z=50 人類最強の武器編集

司が氷月を復活させた際の回想から始まる。司は一通り自身の理想を語ったあとで突然

「千空という友──

と言うべきかわからないが」

と千空の話を切り出す。

司はZ=26の際のゲンや今回の氷月など、復活させてすぐの相手にはまず自分の理想や千空のことを語る傾向がある。


また千空が生きていると報告された際には、筆舌に尽くし難い表情をしている。

できれば殺したくなかった、理想のためには殺すしかなかった男が生きていると知った時の彼は、一体何を考えたのだろうか。


8巻 Z=70 PAPER SHIELD編集

帝国に捕らえられたクロムを救出するため、装甲車での突撃を計画する千空であったが、その考えはやはり司に読まれていた。司が警戒した「蒸気機関の車両による突撃」とは、まさに千空がこれから行おうとしていることであった。

やはり司と千空は、思考が似通っているのである。


9巻 Z=76 FINAL BATTLE編集

奇跡の洞窟を制圧した科学王国であったが、彼らの前に司と氷月が立ちはだかる。司と千空が、約1年ぶりに再会を果たした回である。

「永い 永い闘いだった あれから一年

哀しいな君を二度も この手にかけなくちゃならないのは」

「ククク冷てえ奴だ

テメーに逢いにせっせと地獄から 昇ってきてやったのによ

アホほど細い科学の糸でな……!!!」

見開きの左右ページを使って豪華に再会を果たした。

司は、氷月が「そこで提案ですもし君が──」と言いかけたところを制止するが、それは千空の発言通り「いちいち言わねえでいい分かってる」からである。

司と千空は聡明で察しがいい人物であるため、必要以上に会話をしなくても互いに何が言いたいのかを理解出来ているのである。


Z=77 科学の力編集

科学王国vs司帝国この最終決戦の火蓋が切られた。千空ら科学使いは、奇跡の洞窟で科学の武器を作成しようとする。そして"司の目の前で最初に作ってみせた化学グッズ"である石鹸を用いて、ニトログリセリン(ダイナマイト)を作りだすことに成功した。

「石鹸で始まった闘いが

今 石鹸で終わるんだよ……!!」

  • 余談

この回が掲載されたのは週刊少年ジャンプ2018年45号であり、同誌は司と千空が強い眼差しで睨み合う表紙となっている。

また巻頭カラーの見開き絵が、9巻の表紙に用いられている。


Z=78 壊すもの救うもの編集

千空らがダイナマイトを作り出したことによって、場が膠着状態となった。紙飛行機ダイナマイトを手にした千空は、箱根では叶わなかった「取引」を司に持ちかける。司についての考察をめぐらせ、司には妹がいること、その妹が病床に伏していたということを見事看破した。そして千空は、妹復活を停戦の条件として提示する。

司は、千空の理論、そして実際に千空の首が石化復活時の周辺修復力で完治したことを知ってもなおそれらを「与太話」と言ったが、

「俺の言葉だけだ 科学に嘘はつかねえ 足りねえか」

という千空の発言を聞き

「…いや十分だ 十分だよ」

と停戦要求を受け入れる。

科学的な理論や証拠を述べられた後にそれらを与太話だと否定しておきながら、千空が何の科学的根拠もなく「俺の言葉だけだ 科学に嘘はつかねえ」と言うと素直に千空を信じた司は、科学よりもその使い手である千空に強い信頼を寄せていたということがわかる。


Z=79 ずっとこの瞬間を編集

司の妹である未来を復活させることに成功したが、反旗を翻した氷月に未来が狙われ、未来を庇った司は管槍で胴体を貫かれてしまう。

千空は川に落ちていく司の手を必死な表情で掴んだ。2人の体重差は30kg近くあるため、"ミジンコパワー"の千空には重傷で動けない司を引っ張りあげることなどほぼ不可能であると考えられるが、その現実を差し置いて、なんとかして司を助けたいという千空の気持ちが先行しているということがわかる。



共闘とSTONE WARS終結編集

10巻 Z=80 人類最強のタッグ編集

司の手を掴んだ千空であったが、氷月に川に落とされ、氷月もまた2人を追って川に飛び込んだ。

司が瀕死であること、氷月という脅威を前にしたことで、千空の手は震え始める。司はそれを察したのか、氷月を前に後ずさる千空に拳を握って見せ、自分はまだ戦えるということをアピールする。それが反撃の合図となり、2人は共に氷月に立ち向かうことになる。言葉の要らない関係とはまさにこのことである。

「今度こそ!!もう二度と危険って奴は訪れない

これからは この俺が闘うからだ………!!!」

氷月曰く「手負いの獅子」と「戦闘能力のない男」。個々の力は弱くとも、2人合わされば人類最強になり得るタッグがここに誕生した。


Z=81 FINGERTIP編集

司と千空が2人で氷月に立ち向かっていく。

「氷月は心を折るために言っている でも戦況内容は事実だよ」

「あ″ーだろうなぁ 司テメーが言うなら間違いねえ」

司が戦闘力に長けているため、戦闘においては司に多大な信頼を寄せている。

千空は的確に現況を見極め、司に指示を出す。

「11時!!」

と叫ぶ様子は、1巻Z=3でライオンに襲われた際、復活してすぐの司に状況を簡潔に伝えたシーンを彷彿とさせる。


司と氷月は互角の闘いを繰り広げているかのように見えたが、司は確実に押されていた。

氷月に「なぜもがくのですか 君の死だけはとうに確定しているのに──」と問われた際に

「さあ分からないな 俺にも

ただ…もしかすると

少しでも長く闘っていたい そう思うほど

楽しかったのかもしれない 最後の今この束の間の共闘が──」

と語った。これに対し千空は

「クククこっちも楽しめたぜ 司テメーとのタッグはよ」

と笑ってみせた。

そして千空は、氷月に「俺と司の科学プレゼント 喰らいやがれ 10万ボルトのスタンガンだ……!!!」と電撃を浴びせた。

司と千空、どちらかが欠けていれば氷月に勝利することなど出来なかった。2人で闘うことによって、現状最強の男である氷月を打ち負かす人類最強のタッグとなった。


Z=82 EPILOGUE OF STONE WARS(第二章最終話)編集

スタンガンで氷月に勝利した司と千空は、やはり言葉で示しを合わせるでもなく、ハイタッチをする。

だが司が致命傷を負ったという事実は変わらず、千空は医療用の接着剤や手術など、司に延命処置を施す。

「司 テメーを救う方法が一つだけある

テメーを石化させんだよ

人類を滅ぼした天敵石化光線を 逆用してやる!!」

司の命を救うため、石化の謎を解くと宣言する。


Z=83 Dr.STONE編集

千空は司の命を救うため延命処置を施す。麻酔なしの手術を行う際には

「ククク霊長類最強男なめんな 麻酔なしでいけんだろ司」

「もちろん」

と、今まで敵対していたとは思えないほどノリの良い会話をする。

司を助ける方法は石化復活に伴う周辺修復効果しかないと踏んだ千空であったが、石化を治療に逆用するには何年かかるかはわからないと言う。

「俺がこの手でテメーを殺す」

「冷凍して殺す!文字通りのコールドスリープだ」

「その間に石化法を見つけだす どんだけかかっても復活させてやる!!」


「それっきゃねえんだ 俺を信じて殺されろ」


21世紀の科学を超えた石化光線の謎を、たとえ何年かかろうと必ず解き、司を復活させると約束したのである。それに対し司は


「もちろんだ

むしろ死ぬなら君の手で──」


千空に殺されることは本望であると言った。


司が入るサイズの冷凍庫を作り出した千空は、最期に司と話をする。

3人乗りの宇宙船ソユーズの同行者として誰を乗せるか?という千空の質問に対し、何か裏があるのではないかと深読みした司は

「最期に…有能な人材のリストアップをしておいて欲しいってことかい?」

と問う。

「あ″?? 何言ってやがるただ聞いただけだ」


「? なぜそんな 最期に 無意味な話を──」



「無意味な話はダメなのか」


千空が合理性を重んじる男であるということは司も十分理解していた。しかしここで千空はあえて、司と"無意味な話"をしようとする。やっと2人は、打算も腹の探り合いもない、他愛のない会話が出来たのである。

「だろ

そう思うだろ…

なあ 司──」

声を震わせ、眉間に皺を寄せ、顔を手で覆う千空であったが、その時彼がどのような表情をしていたのかを、確認することはできない。


11巻 Z=95 ファーストコンタクト編集

相良油田で石油を手に入れた千空は、モーターボートでオイルのテストを行おうとする。

「あ″ーボートじゃなくて聞いたのはエンジンの話か?」

と、誰もエンジンのことなど問うていないにもかかわらず突然エンジンについて語り始めるのだが、このエンジンは司の冷凍庫の仕組みを応用して作ったものなのだと言う。

  • 余談

12巻の巻頭コメントで、作画のBoichi先生が司の冷凍庫について記述している。

司の冷凍庫のデザインには、千空の

「俺がいなくても、司がちゃんと無事でいられるように」

という気持ちが込められているのだという。

冷凍庫にはこのような思い入れがあるため、モーターボートのエンジンの説明にもつい熱が入ってしまったのではないだろうか。



司の仲間入り編集

16巻 Z=140 新世界飛行士編集

宝島で石化装置を手に入れた千空らは、ペルセウス号に乗り本土へと向かっていた。

次なる目標を月と定め、宇宙船に乗るパイロット、科学使い、実働部隊について会議していたが、この時点でパイロット、科学使いは決定していない。

ただし実働部隊について千空は

「楽しい天下一武闘会開くまでもねえ 最強ならとっくにいんだろが」

「コールドスリープから叩き起すぞ 霊長類最強の高校生 獅子王司をな…!!!」

と、司を名指しにした。

科学使いはロケット完成時点で一番科学に強い人間だと千空は言った。千空は、司ならば今復活させてもロケット完成時点までずっと最強でい続けるであろうと評価したのである。司の武力に対する千空の信頼は厚い。


Z=141 FIRST TEAM編集

石化装置で司を石化させ、復活時の周辺修復効果で傷を完治させることに成功した。

司復活の第一声

「現況は?」

は、1巻Z=3で最初に石化復活を遂げたシーンを彷彿とさせる。

千空に「月に攻め込む」と伝えられると、その突拍子のなさからさすがに驚きの表情を見せるが、すぐに

「うん…月へ行ける人数はわずかだ

単体で強い戦士が必要 俺を復活させたのは偏にその為だね」

と、少ない情報から冷静な分析をする。それに対し千空は

「……クククそうだ100億%な 分かってんじゃねえかんでなきゃテメーの顔なんざ見飽きすぎて見たくもねえわ」

と悪態をついてみせる。2人が顔を突き合わせていた時間は長いようで短いのだが、千空がその短い時間の中でも司のことをとても気にかけていたということが滲み出るかのような発言である。

千空自身は語らなかったが、銀狼曰く「冷凍が腐る前にって司のために急いで戻ってあげた」らしい。


司が自責の念に駆られた際には、「あ″ーいいからそういうの」「しちめんどくせえことはあとでハゲるほど考えりゃいいじゃねえか」と、司の肩の荷を下ろしてやろうとする。

そして司は、科学王国への仲間入りを果たした。

  • 余談

この回が掲載されたのは週刊少年ジャンプ2020年14号であり、同誌は3周年を迎えた『Dr.STONE』が表紙と巻頭カラーを飾った。

巻頭カラーの見開き絵は、復活した司を千空が見つめるというものになっている。


17巻 Z=146 BAR FRANÇOIS~BITTER SIDE~編集

科学王国一行は、復活液に必要なアルコールを得るために、アメリカへと向かう船の上にいた。武芸指南の為にと氷月を復活させる際、不安を抱くクロムに千空は

「もう銃も司もいんだぞ暴れる余地もねえわ」

「バトルはテメーが専門だ司 テメーがいるっつうんなら好きにしろ」

と、司の戦闘力を見込んだ上で決断を委ねた。


19巻 Z=166 最強のナイト編集

ペルセウス号を敵科学王国に制圧されたが、敵科学王国へ特殊部隊として送り込まれた司らもまた、ゼノを捕らえようとしていた。

「最強のナイトでチェックメイトだ──

お互いな」

千空が戦闘において司に多大な信頼を寄せているということは、何度も上述してきた通りである。

最強の武力を持つ男であるが故、出会った当初は警戒し、敵対し、殺し合いにまで至った。しかし、最強の武力を持つ男であるが故、味方になってからの信頼は格別なものとなった。


本誌内容編集

※以下、単行本未収録の内容を含みます。



Z=179 綱渡りの絆

南米で仲間に加わったチェルシーのために、メンバーの簡単な相関図が作成された。チェルシー曰く「殺した多すぎくない!!?」

司と千空に至っては相互に「殺した」という矢印が向き合うまさに″人間関係変態″な相関図となっていた。


またこの回でロープウェイがクラフトされたが、これには司と千空が共に乗った可能性が高い。



Z=181 NEW WORLD SCIENCE

千空らの目の前には、石化装置が山のように広がっていた。

しかしこれだけの数があるからこそできることがあると司は言う。

「だろう千空?」

「あ″ぁ」

またしても少ない会話の中で意思疎通が成されていた。


単行本巻頭のあらすじ編集

Dr.STONEの単行本巻頭のあらすじは2巻から開始されており、ほとんどは三段落構成となっている。(2巻のみ一段落構成)

  • 一段落目

一段落目の内容は、6巻から19巻までほとんど変わっていない。

11巻以降文末表現に差はあれど、どれも「科学を拒む最強の高校生・司に、千空が殺されかける」といった内容である。

  • 二段落目

二段落目は11巻から17巻まで「千空は治療法を見つける時間を稼ぐため司を冷凍保存した」で締めくくられる文章で固定されている。また、18巻と19巻は同じ内容である。前半は18巻以前に似ているが、文末は「宝島で石化装置をゲットし、司の復活に成功するのだった」に変更されている。


司と千空の対立と千空死亡、司のコールドスリープと復活は、どれも物語の重要なターニングポイントとなっているということが見て取れる。2人の生死が、原作の内容に深く関わっているのである。


小説第二弾 声はミライへ向けて編集

第1章 メンバト〜あさぎりゲンvs.獅子王司編集

司は、出会った当初千空のことを「気の合う男」「絶対に相容れなかった」と感じていた。気の合う男とは千空という人間そのものについてであり、絶対に相容れないというのは、千空が扱う科学、またそれを駆使した文明復興のことである。やはりZ=10やZ=78の項目で述べた通り、科学のみを嫌悪し、千空のことは人間として好ましく思っていた。


また司は未来の質問

「兄さん、友だちおらへんの?」に、

「未来、兄さんはひとりじゃないよ。うん。俺は、ひとりじゃない」

と千空のことを思い浮かべながら答えた。


そして司はコールドスリープの直前未来に「千空を信じろ」と伝えた。

妹の復活、共闘、石化光線の治療逆用の宣言などから、出会ったばかりの頃に感じた「絶対に相容れなかった」という司の認識は、少しは改まったのではないだろうか。


第2章 声はミライへ向けて編集

ルリは科学を後世に伝えるため、科学の説話を編纂することを決意する。その結果完成したのが『千夜物語 「人魚姫」』であり、この物語が石神村のラジオ放送で語られた。これは童話『人魚姫』の本当の結末を知り、ショックを受けた未来のために編まれた。

主な登場人物は、元となった『人魚姫』と同じく、王子と人魚姫である。薬学に精通し、人魚姫の声を取り戻す薬を作り出した王子のモデルは千空なのだが、ならば人魚姫のモデルは誰なのか。この物語を聞いた未来は、人魚姫を兄である司と重ね合わせていた。この物語により未来は、科学がいつか司を救うという希望を与えられた。


アニメ第1期編集

原作と変更された箇所や、描写が追加された箇所について紹介していく。


第2話 KING OF THE STONE WORLD編集

誰から復活させるのかという大樹の質問に対して、「どうせ全員叩き起こすんだ 誰からでもいいわそんなもん」「ククク いきなり殺人鬼みてえな奴を起こすのはあれだがな」と返答し、鮮やかにフラグを立てる千空。ライオンに襲われ、司を復活させることで見事にフラグを回収してしまう。復活した司はツリーハウスを見上げ「これを君たち2人だけで?」と感心した後、研究室を発見するという描写が加わった。


漁猟でとれた魚を燻製にしていると、司が突然近くにあった岩を砕く。女性が岩の下敷きになっていたのだと言う司に対し「もはやスーパーヒーロー様だな」と千空は苦笑混じりで呟いた。


千空の頭脳を称賛する司に、「目の前で男を褒める男は 下心だらけの腹黒ダヌキって100億年前から決まってんだ」と警戒する千空。その夜、司に対抗するためクロスボウを作成した。一方司も、千空が『貝殻の重要な使い道その4』を隠したからか、はたまた千空がツリーハウスの外で作業をしていることを訝しんでか、暗闇でも眠ることなく目を光らせていた。


第3話 科学の武器編集

「その奇跡の水ってのはなんだい?」

奇跡の水の存在を知った司に対し千空は

「クククここでチンタラご丁寧に説明するよりか 実際見した方が100億倍早え ありがた〜く拝ませてやるよ 楽しい科学の人類復活ショーだ」

知られてしまったものは仕方がないというかのように、いつもの調子で振る舞ってみせた。


その後杠の復活、司と大樹の直接対決を経て千空・大樹・杠は科学の武器を作るため箱根へと向かう。道中で野宿をする千空らであったが、就寝時間になっても大樹は周囲への警戒を怠らない。

「何してんだテメー」

「獣から守らねば あるいは司が追ってくるかもしれん」

「あ″?今司に追いつかれたらどうせ詰みだ 心配するだけ非合理だろうが」


一方司は、もぬけの殻となったツリーハウスに散乱した土器の破片、乱れた足跡などから、千空らが箱根へ向かったと推測していた。

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