プロフィール
身長 | ??? |
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体重 | ??? |
異名 | 『冥神』 |
概要
暗殺と戦闘に特化した血族である『呉一族』の始祖にあたる人物。呉氏本家と征西派も当然呉黒の子孫。
現在から5000年前という遥か昔に存在した中国人であり、曰く『地の底から沸き上がり、人を殺し、獣を殺し、鬼を殺し、神を殺した』『夥しい返り血を浴びた「それ」の眼はいつしか黒く染まった』と言われている。
言及こそされていないものの、呉一族の奥義と禁術である『外し(鬼魂)』『回生』を開発したのは彼と思われる。
遥か昔の人物であるのでとうに死亡しているのだが、回生でしぶとくこの世に残り続けている。
回生
エドワード・呉とアラン・呉の項目にも書かれているが、回生とは洗脳術を用いた『疑似的な転生』であり早い話が自身の人格を他者の人格にコピー&ペーストする禁術である。
ただし、回生を受ける時期が遅ければ元の人格を保ちながら呉黒の人格を宿すことができて、個々によって元の人格が残っている「度合い」に差異が生じる。作中において、人格のほぼ全てが呉黒の人格に染められているのはアランだけ。
完全に倫理観を無視した洗脳虐待の代物だが、人格のみならずその人が一生を掛けて築いた『技術』や『強さ』も受け継ぐことができるというメリットがある。
『呉一族』と『呉氏本家』は上記の観点からか、この術を封印しているが『征西派』だけは今のなおこの術を用いている。
その征西派が呉黒の人格と技を今日に至るまで受け継いでいるので、疑似的だが存命を果たしている。
人物像
5000年前の人物であるため当の本人はとっくに死んでいるが、前評判と呉黒の回生を受けた人物の様子を見るに、傲岸不遜かつ凶暴で、血と殺戮を好む危険人物だったようだ。
その性格は呉一族最強の男呉雷庵と非常に酷似しており、ひょっとしたら雷庵がイレギュラーと言えるほど凶暴な性格をしているのは呉黒の隔世遺伝だからなのかもしれない。
ただし、呉黒の回生を受けた人物のほとんどが醜態という醜態をさらしているから読者的にはあまり強いイメージは無い。これは偏に呉黒に落ち度があるのではなく、単純に相手が悪かったことが挙げられる。
もっともその相手は全員、呉黒の下から離れた呉の人物なので、親離れを果たした現在の呉に付いてこれなくなっているのは否定できないだろう。
関連タグ
子孫を用いて転生を果たしている人物繋がり。ただしこちらは疑似的ではなく本物の転生。
この先ネタバレ注意
5人いた呉黒の転生者の内、4人が死亡した後、148話にて最後の呉黒にしてエドワードの兄であるハワード・呉が登場。
西洋諸国にて、エドワードが死亡したことにより征西派は次のリーダーを決めるためにハワードは立候補するが、エドワードの息子であるギルバート・呉はそれに意義を申し立てて、抗争に入る。ハワードは呉黒の記憶と技を受け継ぐ者として呉黒になれなかったギルバートを見下していたが結果は惨敗。
絶命したハワードを見下ろしてギルバートはこう告げるのだった。
「悪いな『兄貴』呉黒はもう必要ない」
そう、ギルバートの正体はエドワードのクローンでありエドワードの回生を受けた者だったのだ。
呉黒は確かに化け物だった。回生で絶命を防ぐだけの価値はあった。しかし、絶えず征服行為を繰り返して進化した呉であるエドワードにとって呉黒は最早、呉一族や呉氏本家と同様にカビの生えた骨董品に過ぎなかったのだ。
こうして、回生を繰り返して死を免れてきた呉の始祖は、自身の子孫によってこの世から消滅したのであった。