概要
罪を隠し持った罪人たちに、現世に現れた鬼がその罪を暴いて裁きを下す、地獄堕とし事件簿(ミステリー)。
罪を犯した人々を通して、時に鬼よりも恐ろしい“人間の闇 ”が描かれている。
装画は、アオジマイコ氏が担当している。また、ヤングエース2020年3月号よりコミカライズ版も連載されており、作画は藤堂流風氏が担当している。
あらすじ
罪を犯した人間の姿が“妖怪 ”に見える青年、遠野青児は、ネットカフェを転々とする放浪生活の末に辿り着いた洋館で、謎の美少年、西條皓と出会う。青児の目の力を見込んだ皓は、現世の罪人たちを地獄へ堕とす“地獄代行業 ”の助手として、青児を雇うことに──。
妖しき美少年探偵とペット扱い助手の、痛快な地獄堕とし事件簿(ミステリー)。
主な登場人物
遠野青児(とおのせいじ)
本作の主人公。幼い頃に〈照魔鏡〉の欠片が左目に入って以来、罪を犯した人間の姿が化け物に見えるようになる。
あらゆることから逃げ、ホームレス一歩手前のニート生活を送っていた矢先、皓と出会い助手として働くことになった。
雇い主である皓からは、助手というよりペットのように見られている節があり、頻繁に頭を撫でられたりしている。
西條皓(さいじょうしろし)
もう一人の主人公。死装束と見紛う白い着物に身を包んだ、和装の美少年。
その正体は、稲生物怪録に登場する魔王・山本五郎左衛門(さんもとごろうざえもん)の跡取り息子。現世の罪人たちを地獄に堕とす、“地獄代行業 ”を営んでいる。
紅子(べにこ)
黒硝子のような目をした少女。屋敷のメイドのような役割を担っており、日々の家事から車の運転まで何でもこなす万能な人物。
彼女の作るアップルパイは絶品。
凜堂棘(りんどうおどろ)
世間で評判の凄腕探偵。通称“死を招(よ)ぶ探偵 ”。
その正体は、稲生物怪録に登場するもう一人の妖怪の親玉、悪神・神野悪五郎(しんのあくごろう)の跡取り息子。皓とは、世代を跨いでの魔王の座を懸けた勝負をしている因縁のライバル。
小野篁(おのたかむら)
平安時代の才人で、死後も閻魔庁で第三冥官として働く人物。皓と棘の推理勝負の審判役。
緋(あか)
2巻にて登場した、皓の弟を名乗る謎の少年。
凜堂荊(りんどういばら)
棘の双子の兄。神野悪五郎が我が子らに命じた兄弟同士の殺し合いの末、自らその命を絶ったと言われているが──。
刊行
『地獄くらやみ花もなき』
『地獄くらやみ花もなき 弍 生き人形の島』
『地獄くらやみ花もなき 参 蛇喰らう宿』
『地獄くらやみ花もなき 肆 百鬼疾る夜行列車』
『地獄くらやみ花もなき 伍 雨の金魚、昏い隠れ鬼』
『地獄くらやみ花もなき 陸 黒猫の鳴く獄舎』
『地獄くらやみ花もなき 漆 闇夜に吠える犬』
『地獄くらやみ花もなき 捌 冥がりの呪花、雨の夜語り』
関連イラスト
コミカライズ版第一話試し読み
棲み分けタグ
腐向け作品用タグ→ じごくら【腐】
関連タグ
関連リンク
作品オフィシャルサイト: https://promo.kadokawa.co.jp/character-novels/series/jigoku.php