概要
正式名称は「USN陸軍戦車師団 特機中隊 前線都市防衛部隊 特殊小隊 第64機動戦隊」。
ゲーム内では通称である「地獄の壁」以外にも、正式名称の最後をとって「64機動戦隊」と呼称されている。
フロントミッションシリーズの初代に登場し、以降も1STとかかわりのあるナンバリング作品では存在が言及されるUSNの精鋭WAP部隊。
元々装甲が頑丈なUSNの主力WAPフロストに更に戦車用の積層装甲を追加した特殊仕様のフロストを愛用。構成員を支援型・近接射撃型・格闘型と2人1組にして、3方向から同時に攻撃を仕掛ける「デルタアタック」と呼称される戦闘形態を得意とする。
地獄のような厳しい戦場でも率先して前線に位置して、少しでも味方の損害を減らしながら戦果を挙げる勇姿から、友軍から畏敬の念を込めて”地獄の壁”と呼ばれている(そして敵対するOCUにしてみれば、こちらの攻撃をものともせずに迫りながら、自分達を押しつぶし地獄をもたらす壁として恐れられている)。楽な戦闘でも全機が消耗しつくして帰還するため、整備兵泣かせである一方、"地獄の壁"面々と作戦を共にした友軍機の損害は軒並み軽微になる。
ハフマン戦役開始後に様々な作戦で戦果を挙げ、OCU領首都フリーダム市攻略部隊の主軸として活躍、同市を占拠する。しかし翌年OCU側のフリーダム市奪還を賭けた一大反撃に遭い、市の西側防衛部隊の中核戦力として出撃。正規兵の攻撃はなんなく返り討ちにしていたが、OCU編主人公率いる傭兵部隊"キャニオンクロウ"との死闘の末部隊は壊滅してしまう。
その強面な言動から、一般兵からは(ぶつかった際の威嚇も相まって)敬遠されがちだが、戦線を共にすれば打ち解けて激励の言葉を投げかけたりするなど、破天荒なりに責務を果たそうとする真っ当な軍人として描写されている。
そのため、初代のOCU側シナリオでは初遭遇の時点では強力な敵として、PS版以降追加されたUSN側シナリオでは味方側の操作可能なNPC&後半でメンバーのうち一人が主人公のチームメイトとして正式加入するキャラクターとして登場している。
構成メンバー
グリーグ・デミトリーアス(扉絵中下)
・年齢:36歳(2090年時)
・身体:186cm・90kg ♂
・身分:陸軍大尉。
・WAPコード:Mad Bull(怒れる雄牛)
・近接射撃型
荒くれ達を束ねる強面の隊長にして地獄の壁の創設者。
フリーダム攻略戦で戦果を挙げるも、翌年の反抗作戦時にOCU側の切り札ともいえる傭兵部隊"キャニオンクロウ"と交戦し部下をほとんど失う。ちなみに一回目の戦闘時の撃破台詞は「俺達の戦法が通用しないのかーっ!」。
敗北後は"キャニオンクロウ"にリベンジを果たすべく権限を行使してBD手術を行い、試作機の大型ヴァンツァー"シーキング型"を駆りフォートモーナスで再び交戦するも敗死したと思われる。
デイブ・スターリング(扉絵左下)
・年齢:32歳
・身体:192cm・89kg ♂
・身分:陸軍中尉。
・WAPコード:Perfect Winner(完全な勝者)
・近接射撃型
部隊のNO.2的存在。自信家な言動で敵を追い詰めてゆく。
フリーダム近郊での"キャニオンクロウ"との戦い、もしくはその後の市街地での乱戦で戦死。
ミリガン・アシュトン(扉絵左上)
・年齢:30歳
・身体:190cm・82kg
・身分:陸軍中尉
・WAPコード:Dandelion(タンポポ)
・支援型
元はUSNでも有名なモデルだったが、撮影中の事故により左頬に大きな傷を負い、ヤケになりモデル稼業を廃業。心機一転して軍隊に入る。
フリーダム近郊での"キャニオンクロウ"との戦い、もしくはその後の市街地での乱戦で戦死。
リーバス・ビクター(扉絵右上)
・年齢:32歳
・身体:190cm・81kg ♂
・身分:陸軍伍長
・WAPコード:Happy Rang(幸せな音色)
・支援型
陽気で音楽を愛する黒人だが、時に激しい面を見せる。元ミュージシャン。それゆえ鼻歌交じりに戦う癖があるが、本人なりの一種の集中法であり、決してふざけているわけではない。
フリーダム近郊での"キャニオンクロウ"との戦い、もしくはその後の市街地での乱戦で戦死。
ジョッシュ・ダリン(扉絵右下)
年齢:28歳
身体:174cm・68kg ♂
身分:陸軍曹長
WAPコード:Stray Cat(野良猫)
・格闘型
東洋系の白人なのかメンバーではやや背が低めで、それをコンプレックスに持っている。
フリーダム近郊での"キャニオンクロウ"との戦い、もしくはその後の市街地での乱戦で戦死。
ゲッタ・セドリック(扉絵中上)
・年齢:24歳(2090年時)
・身体:183cm・74kg ♂
・身分:陸軍伍長
・WAPコード:Nothing(皆無)
・格闘型
部隊最年少で格闘系のWAPで前線を務める。
残虐で戦闘をゲーム感覚で楽しむとされているが、U.S.N.側ではぶっきらぼうながらも仲間思いな面が見て取れる。
SFC版当時は他のメンバーと同じく殉職したと思われていたが、PS版でUSN側シナリオが追加され隊長に加え、彼も辛くも生き延びていた真実が判明。"キャニオンクロウ"に敗戦した後も市街地での乱戦を生き残り、USN軍の全面撤退が決定した後はUSN軍のペセタ前線基地まで難民のトレーラーを護衛する任務に就く。途中OCU軍の追討を受けるも、救助隊としてやってきたUSN編の主人公達である"リンクス小隊"と合流して共闘。(ここで「他の奴とは市街地戦で逸れてそれっきり」と語っているので、隊長以外にも生存者がいた可能性がある。)
以降は"リンクス小隊"の食客的な存在として行動を共にし、紛争終結後も裏でニルヴァーナ機関と繋がっていたウインガー准将の企みを止めるべく エンディングまで活躍し最終的に地獄の壁唯一の生存者となった。
同僚や隊長とバラバラになりながらも「"64機動戦隊"として、やれることやっとかねぇとな」と口にし、他部隊と共に先に撤退せずに殿を務めるなど、"地獄の壁"として高い矜持を持っている事が窺える。
そのため、メンバーの中で唯一プレイヤーキャラクターとして機体をカスタマイズしたり、スキルを伸ばせるキャラクターとなっている。
習得するスキルは『ダブル(追加の格闘攻撃)』『ファースト(射撃武器持ちに先制格闘)』『スタン(一定確率で敵を行動不能。初期から習得)』『デュエル(近接射撃時に部位指定)』『ガイド(遠距離攻撃時に部位指定)』。ただし習得できるのは3種類までなので普通は格闘スキルを一通りそろえた方がいいだろう。また、ゲームの仕様上格闘武器を装備させない無手の方がダメージは伸びる。
余談
ちなみに1STにおいて、自軍で地獄の壁の機体を再現しようとすると重量オーバーになるため編成できない。本家は特殊な改造がされていたのだろう。
じごくの壁
同社開発のロマンシングサガ3 にて「じごくの壁」なるパロディチームが登場する。
メンバーの名前は元ネタの機体名に由来する。
また、殿を務めるマッドブルは元ネタをオマージュして散り際に「お、俺達の戦法が通用しないとは・・・」とつぶやく
その後もインペリアルサガ・サガスカーレットグレイスでも登場
関連タグ
ロマンシングサガ3:上記の通りパロディ繋がり。