概要
正式名称は『フロントミッションシリーズ ガンハザード』。
1996年2月25日にスーパーファミコン(以下SFC)用ソフトとして、スクウェア(現スクウェア・エニックス)より発売されたゲームソフト。
ジャンルはアクションRPGではあるが、各ステージはアクションシューティングとしての要素が強い。
ローラーダッシュしたり軽快にジャンプしたりしてヴァンツァーを操縦、状況によってはヴァンツァーを降りて行動しミッションをこなしていくゲーム。
開発元は大宮ソフト。同スタッフがメサイヤ在籍時代に手がけた『重装機兵ヴァルケン』を踏襲したゲーム内容になっている。
キャラクターデザインは天野喜孝氏。
音楽はファイナルファンタジーシリーズの植松伸夫氏とクロノシリーズ、ゼノギアスの光田康典氏が担当。(関連動画の-Atlas-は植松氏)
メディアミックスとして小説版【鉄脚の傭兵】(著・山口宏)がアスペクトノベルスから出ている。
当時はシリーズ初の外伝作品であったが、現在はフロントミッションシリーズの中では唯一パラレルワールドの扱いになっている。
カオスな台詞の数々と、素晴らしい操作性で現在も人気が高い。某動画サイトでも生身縛りだのオワタ式だのといった狂気のプレイ動画で有名(なお、通常であればヴァンツァーで行く所に生身で行くと台詞が変わる場面も複数用意されている)。
2008年5月20日からWiiのバーチャルコンソールでの配信も行われている。
登場人物
【プレイヤーキャラ】
●アルベルト・グレイブナー
搭乗機:ハービーG他
主人公。ベルゲン共和国NORAD軍軍曹。クーデターの最中に大統領誘拐犯としての濡れ衣を着せられ、祖国でその身を追われるが、ブレンダと共に辛くも国外脱出に成功する。
その後は傭兵となり、傭兵派遣組織カーネルライト協会に所属して世界中の紛争地を巡る事になる。
しゃがみは完全無敵な事を理解すると一見不可能に思える生身縛りも光明が見えるハズ。
小説【鉄脚の傭兵】では最終決戦を前にレロスとの思い出を垣間見られる。
「これだけ追いつめれば おれの ジェットパックだけでいける!」(生身用のセリフ)
●ブレンダ・ロックハート
搭乗機:タッドポール他(愛称:カルボナーラ)
カーネルライト協会所属。キャリアーパイロット。ベルゲンのクーデター派に「大統領誘拐犯の捕獲」という表向けの名目から依頼を受け傭兵として参加するが、ヴァンツァーパイロットのパートナーを殺害されたため、無実を主張するアルベルトと共に国外へ脱出する。
戦闘時はヴァンツァーには乗らず、ベースキャリアーの砲台で支援攻撃を行う。
輸送機から戦艦などどんどん物騒なものにランクアップするが、画面外からの砲撃のためあまり戦闘時では実感がないのが少々残念。ただ積み込める物資の数はかなり変化する。
「銀行でも おそえば?」
●クラーク・ウィルソン
搭乗機:ハービーG・L型他
スイス連邦軍の大尉。国内ゲリラ掃討後も、ヴァンツァー技術習得のため、アルベルトらと行動する。
アルベルトと同型の機体を扱うが、武装はマシンガンのみで水平方向しか射撃できず、シールドを構えることもできない。
「ブレンダさんは お金が大好きなんですよ」
●エミル・シンスキー
搭乗機:ルィビンスク
ヤクート反政府軍の補給機パイロット。反政府軍内の規律違反のため処刑されるところをアルベルトに救われ、以後パーティーに加わる。
搭乗機体が回復に特化しているので攻撃はできない。しかも要請が必要なのでイマイチ使い勝手が悪い。
「でも ヴァンツァーの中は冷房完備ですけどね」
●ルヴェン・アルハーディ
搭乗機:ジェスター
コードネーム:ボマー。アラブ連邦のARS紅海連合軍の諜報員。
連邦内テロ組織の壊滅後、背後にある陰謀を感じ取り究明のためアルベルトに同行する。
爆薬を扱う機体に搭乗するが、戦闘ではヴァンツァーによる投擲で爆薬を使用し、敵にダメージを与える。
…しかしこのゲームの爆風は敵味方の区別なくダメージを与える為、機体のグレードが上がると爆弾の威力が上がりフレンドリーファイアでこっちが死にかねない。
小説【鉄脚の傭兵】では捕獲される前の諜報活動中の彼が見られる。
「敵に消されちまうとは マヌケなスパイどもだぜ」
●アクセル・ボンゴ
搭乗機:スクワラル
ザンボラ軍のパイロット。アフリカ統一戦線安定後、故郷に戻るもザンボラとタンガニーを巡るソサエティの陰謀に巻き込まれ、その結果アルベルトと行動を共にする。
機動性に優れた小型ヴァンツァーに搭乗する。シールドも攻撃の方向指定も付いてるし純粋なアルベルトの小型化と言う印象。
「おっさん!無理すると 体に毒だぞ」
●アキヒコ・サカタ
搭乗機:水月
アトラス建造にも関わっていたシールド工学博士。大口径マイクロウェーブ砲の対策に苦慮したアルベルトがスカウトし、パーティーに加わる。
記録や限界に挑戦することを生き甲斐としており、ヴァンツァーに乗るのも、あらゆる兵器の攻撃を実地で受けるためという、文字通り体当たりの学問を実践している。防御専用のカスタムヴァンツァーに搭乗するため、攻撃はまったくできない。機体の熟練度が低い内はシールドを張るエネルギーが少ないので、エミル同様に要請して節約する必要がある。
自身が作ったヴァンツァーのほかにペットロボットのカゲミツがいる。
苗字は坂田だが、ガンハザードとフロントミッションは別世界の設定のため関連性はない。
小説【鉄脚の傭兵】ではブレンダとの即興の連携を見せている。
「こいつを おともに連れていくと 心がなごむのだ!」
・カゲミツ
レーダーを表示し地形の探索をサポートするロボット。サカタの製作したロボットであるが、マリョーキン山近郊で実験中に反政府軍の攻撃に巻き込まれはぐれてしまう。その後は主のサカタの帰還を山麓の中でずっと待っていた。
HPが存在しないかべらぼうに高く、グレネードの直撃を受けても衝撃に驚くような声を上げるだけで平気。
その為、生身でのプレイの際にプレイヤーからハンドグレネードの熟練度を上げるために何度もグレネードをぶつけられている事も。2P操作でも攻撃はできないが、小型のデコイシールドになる。
「ピポ?」
●アニタ・ディアモンテ
搭乗機:エスパーダ
ガーディアン所属。南アメリカ支部リーダーの女性。ソサエティ幹部に監禁されていたところをアルベルトに救われ、以後ガーディアンの一員としてパーティーに加わる。
機銃と爆弾投下装備を備えた小型支援戦闘機に搭乗する。
「私は あなたといっしょに 戦いたくて ここへきたんですから…」
●ルーク
搭乗機:フォイアツォーク
クリムゾンブロウの1人。義に厚く、卑劣な行為を嫌う戦士。本名不明。
ジェノスの根底にある信念を信頼しており、敬服している。
とあるミッションでジェノスが単身ソサエティに立ち向かってしまい、これを追うアルベルトたちと共に行動する。
「ジェノス様! あなたは 本心をいつわっておられる!」
【傭兵部隊クリムゾンブロウ】
●ジェノス・フェルダー
搭乗機:ホイレンヴォルフ
クリムゾンブロウのリーダーで、凄腕のヴァンツァーパイロット。
紳士的だが、自信家でプライドが高い。同じ傭兵同士、アルベルトとは戦場で何度も出会う事になる。
「戦闘に感情をさしはさむようなアマチュアが 何をほざくっ!」
●ビショップ
搭乗機:ブルートドゥフト他
クリムゾンブロウの1人。常に狂気を纏わりつかせており、人質に取っていた民間人を自分の気分次第で射殺するなど非人道的行為に何らためらいも見せず、むしろ快楽すら感じていた破壊と殺戮にのみ興味を見出す男。
「ヒャア がまんできねえ 0だ!」
【秘密結社ソサエティ】
●ヘンリー・シャーウッド
ソサエティ総統。高齢で機械的な補助で生命を繋いでいる。世に絶望しきっており、人類を抹殺する目的でアトラス建造に関与し、自身の死によって世界に破滅的な被害を齎す機能が働くよう細工を施した。
「聞こえんか…あの新たな…戦いの調べ…が…」
●ロイス・フェルダー
ジェノスの妹。ソサエティの幹部で、ヘンリー直属の腹心。紛争で兄以外の親族を失ったため、戦争を憎んでおり、政治的混迷状態にある各国政府の応酬を終結させ、秩序ある世界を作るべくソサエティに与する。
「ちっ アークはどうも つめが甘くて困る」
登場メカ
【ヴァンツァー】
●ハービーG
アルベルトの初期搭乗機体でベルゲン共和国製。
末尾の「G」はガンナーを意味する。
元が作業用のためか、コクピット剥き出しでロールバーのみという漢らしい機体である。
サブウェポンは1つしか搭載できずHPも低く性能は劣悪だが、小型ゆえに被弾しにくいのが取り得。
更にはコクピット剥き出しのくせに深海潜行や大気圏再突入までこなす怪しい機体である。
●スティンガー
アメリカ合衆国で開発された軍用ヴァンツァー。機種は「軽装甲機動戦闘騎兵」。
ハービーとは雲泥の差。設定上ではスラスターノズルを標準装備しているとされる。
サブウェポンは2つまで搭載可能。
●シルヴァファング
アメリカ合衆国で開発された軍用ヴァンツァー。機種は「装甲機動戦闘騎兵」。
機体各所にマニピュレーターを搭載し、運動性能を大幅に向上させている。
サブウェポンは3つまで搭載可能。
●ナイトマスター
アメリカ合衆国で開発された軍用ヴァンツァー。シルヴァファングの発展型。
サブウエポンは4つまで搭載可能。
●ドラグーン
ソサエティが極秘裏に開発したヴァンツァー。ある条件を満たすことで購入できる。
ナイトマスターよりも更に高性能で、アルベルトが搭乗可能な機体の中では最も高い性能を誇る。
サブウェポンは6つまで搭載可能。
なぜクラーク用の簡易版(ドラグーンL)が存在するのかは謎だが、気にしてはいけない。
HPがカンストするほど成長する機体だが、カンストした後にアルベルトを乗せ続けているとアルベルトのHP成長が阻害されてしまうちょっとしたワナがある。
【その他】
●軌道エレベーター・アトラス
世界的に起こった資源とエネルギーを巡る戦争の教訓及び世界平和のシンボルとして造られた軌道エレベーター。
しかし、新エネルギーの発見と経済的価値の相対的低下から建設は中断されてしまい、最終的には民間団体が完成させたものの、稼動はされていない。
秘密結社ソサエティが関わっており、ゲーム終盤になると、地上への攻撃システムが作動し、無限とも言えるエネルギーと強力な対空砲、機動兵器に守られた要塞となってしまう。
最後のミッションではアトラスの中枢を破壊することになる。
関連動画
CM
名?セリフ集
BGM-Atlas-
外部リンク
(C)SQUARE ENIX/OMIYA SOFT
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