基本概要
17歳・高校3年生。通称「ヤミ姉」。
体から放電する「ブリッツ」という超能力を持つ。
長い青髪と赤いツリ目、豊か過ぎるバストが特徴。腕力が(超能力とは無関係に)異様に強く、直感力も秀でている。
性格は勝気で豪快。典型的な姉御肌だが、重度のブラコンでもあり、黒須繋介(クロ)を弟分として過激に可愛がる。クロ以外の男性には一切興味が無い様子である。
爆乳な上に平気できわどいファッションを着てクロをからかう。傍目に見たら立派に変態であるのだが、なぜかいつも一緒にいるクロが変態扱いされる。
一見非常に明るくポジティブに見えるが、それはクロ達の前でだけの顔であり、自らの能力とそれによってもたらされた暗い過去のため精神に病んだ部分がある。
そのためか学校では極めて態度が悪い不良少女で、当然友達などいない。
ブリッツを使いすぎると熱を出して倒れる。また、ブリッツを完全に制御できるわけではなく、無意識に出てしまうこともあるようである。
夕闇の母は3年前に心臓病を患い、ペースメーカー手術を受けて入院生活を送っているが、ブリッツが暴発すると危険なため一度も面会に行くことが出来ないでいる。
現在までの経緯
7年前、10歳だった彼女は「エスパー少年」というTV番組の看板娘で、ブリッツを使ってスプーン曲げなどを披露していた。
この番組はTV局のプロデューサーであった夕闇の父・暮井士郎が企画したものであり、いうなれば夕闇が番組を代表する存在になったのは当初から予定されていたことであった。
このとき夕闇は父親と非常に不仲であり、決して親に番組での地位をねだったわけでは無いが、自尊心の高い共演者・淀君凛子からは反感を買うことになる。
かつて夕闇は家族を顧みずに仕事に没頭していた父の気を引こうと、超能力を使って暴れた。それを見た父・士郎は娘を怪物と罵り、心に深い傷を負わせてしまう。
以来夕闇は父を憎み、父は母と離婚して家を出て行った。父と不仲で苗字も違うのはそのせいであると思われる。
父はこのことを後悔しており、夕闇をメインとする番組を制作したのは娘への償いの意味が強かったが、父が自分をダシにして名声を上げようとしていると思い込んだ夕闇は父を許すことは無く、「父が自分と決して会わないこと」を条件として出演した。
ますます父を憎み、心を閉ざした夕闇は他の出演者とも折り合いが悪く常に孤立していたが、共演者の1人であったクロだけは夕闇を疎外せず、何かと夕闇の味方に立ったことから親しくなる(ブラコンの原因はこのあたりにある)。
ある日、生放送中のスタジオの袖で、父が約束を破って夕闇の前に姿を現す。彼は自らの過去の行動を詫びたが、なおも夕闇は許せなかった。しかしその直後、突然夕闇の頭上にあったスタジオの照明セットが落下。父・士郎は咄嗟に夕闇を突き飛ばして彼女を救うが、自らは照明の下敷きになって死亡してしまう。
夕闇はそこで初めて父が本当に後悔していたことを知る。
重大な放送事故を起こしてしまったため番組は即刻打ち切りとなり、出演者たちは解散。以降、自暴自棄になった夕闇は不良少女同然となり、チンピラや非行少年たちを勝手に粛清する偽善行為を送る日々を重ねた。
そんな7年が過ぎたある日、かつての共演者で同じように不良となっていた超能力者・音羽響市が多数の手下を連れて現れ、ケンカになる。夕闇に手下を一網打尽にされて恐れを抱いた音羽は逃げ出したが、そこに突如不審な黒ずくめの男が現れ、音羽は夕闇の目の前でこの男に拉致された。翌日、音羽が遺体で発見される。
その遺体発見現場で、野次馬に来たクロと7年ぶりに再会するが、彼もまた直後に黒ずくめの男に襲われる。夕闇はこれに気づいて彼を救助するが、彼を襲った男は「アンチ」と名乗り、逃亡した。
夕闇は、過去の放送事故が仕組まれたものであり、犯人はエスパー9のメンバーの誰かであろうということにも気づいていたが、これ以来、この「アンチ」こそが黒幕であり、つまり「アンチ」は元エスパー9の中の誰かであると確信する。そしてクロを自宅に匿い、彼とともに「アンチ」を追っている。
実際には、かつての照明落下事件を計画したのは淀君だったことが、後に淀君本人によって明かされる。しかし彼女は夕闇に怪我をさせて番組を降板させ、夕闇から番組トップの地位を横取りしようと考えていたのであり、殺人を企てていたわけではなかった。
この事件がここまで大規模化したのは、彼女の私怨に乗じて計画を乗っ取り、夕闇の殺害を目論んだ者が他にいたためと思われ、その人物こそ「アンチ」ではないかと見られている。