規律を乱すクズは━━死罪! 例外はない!
概要
異名 | 夕暉の翼レグネジィ(せっきのつばさレグネジィ) |
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種族 | 鳥竜(ワイバーン) |
クラス | 司令(コマンド) |
CV | 森久保祥太郎 |
警めのタレンがリチアに集めた英雄の一人。自らの群れを一国の軍にまで育て上げた鳥竜の統率者。
高い知性と残虐性で隙のない戦略を組み立て、鳥竜の軍勢を率いる。
命すら捨ててしまえる彼の兵達の秘密とはー。
性格は厳格さと鳥竜特有の残虐性さが混ざった苛烈なる軍人の将そのもの。
自分より弱いあるいは格下の相手に対して『クズ』『マヌケ』と罵倒するなど粗暴な印象を受ける自信家。
しかし統率個体ゆえの自制心や理性、判断力を用いるなど決して短気な気質ではない。
星馳せアルスとはかつて同じ群れに属していたのだが、アルスが(レグネジィから見て)群れから逃げてから起こった『本物の魔王』の惨劇と、彼自身が突出した才能を発揮し一羽でその偉業を轟かせている事実から、『真に強き者は率いる者、より多くの命に責任を負う者である』と彼に対してある種の対抗心のような複雑な感情を抱いている。
一方で晴天のカーテという人間の少女に対しては他者に比べて柔らかい態度で接しており、目の見えない彼女に自分が鳥竜であることを気づかせないよう細心の注意を払っている。
彼女の歌はかつて『本物の魔王』の狂気に蝕まれた彼の心を癒したそうで、レグネジィは時折彼女の歌をせがむ。
外見
外見的には他の鳥竜と大差ない、肉体的には特筆すべきことのない一羽の鳥竜。
際立った体躯を持たぬ彼はしかし、他の鳥竜とは隔絶した知能を備えている。
能力
それはこの世界で唯一の、広大な空を支配する自在の飛行軍勢を持つ。
それは死をも厭わぬ絶対服従の群体を、まるで一つの生命体の如く統率する。
それは戦局を支配する知性で、一つの国家の中枢へと深く根を張っている。
獰猛の攻撃者にして秩序の守護者。何よりも特異なる天の災禍である。
百にも届くような無数の鳥竜の群れ(軍)を自在に操り、高度な戦術の下で運用する。
戦況が整えばリチア新公国軍の狙撃兵(人間ミニア)との連携さえ可能。
また詞術の腕にも長け、赤い楔状の閃光を放つ熱術を操る。群れの隙間を通して敵のみを攻撃する精密な制御を戦闘の速度で行うことができる。
鳥竜の「兵」は命すら投げ出して彼の命令に従う。
虫の一種を生術によって自在に操作する。
操作した虫を使い、群れの鳥竜の脳みそを食い荒らして自由意志部分を破壊。その後に生術による「処置」を行い、盲目的な指向性を付与。意志を奪われた鳥竜の群れ、これが彼が自在に操る「空軍」の正体である。
昆虫に対して本来持ち合わせていない習性を後付けするほどの卓越した生術の才。
それが彼の本能を超えて群れを支配する力のからくりである。
作中の活躍
リチア上空にて星馳せアルスと対峙、『鳥竜に英雄はいらない』と彼の有り様を全否定するべく戦闘態勢に入る。
アルスの持つ魔道具の能力を事前に調べ、群れの鳥竜と狙撃兵の連携により彼を追い詰める。
アルスも負けじと新しく見せる魔道具、自律追跡する超高温の炎「地走り」を解放。互いに一進一退の攻防を繰り広げる。
最終的にレグネジィはアルスを鋏刻虫の巣の真上に誘導することに成功する。
呼吸器官を喰い荒らされ絶体絶命のアルスだが……
アルス「上に……上に逃げると思っていたよ……」
なんと彼は事前に市外へ放っていた「地走り」を塔の上へ誘導し、自分諸共レグネジィへ浴びせ致命傷を負わせたのだった(アルスは魔具「死者の巨盾」により防御、まとわりつく虫を焼き殺す)
レグネジィ自身は全身に火傷を負いながらもギリギリ生存していたが、もはやいつ死んでもおかしくはない状態だった。
その後最後の力を振り絞って晴天のカーテが居る塔へ向かい、彼女にすぐ逃げろと伝える。
レグネジィ「僕が最後には勝つ……星馳せアルス……ざまあみろ」
例えここで自分が死んだとしても、彼にとって本当の宝であるカーテが生きてさえいれば自分の勝利であると、せめてもの一矢を報いいることに勝ち誇るレグネジィだったが……
しかしそこへリチアの制圧にかかる静寂なるハルゲントが現れる。
血を流す鳥竜に寄り添う人間の少女、その光景を見た静寂なるハルゲントは動揺して『それは間違っている』『そいつは鳥竜なんだぞ』とカーテにレグネジィの正体を明かして銃を向けるも、カーテが庇った事で反応が遅れ飛びかかってくるレグネジィに襲われる。
そして、『友達(ハルゲント)を襲う』というアルスにとっての最大の逆鱗に意図せず触れてしまったがために、一度はレグネジィを見逃したアルスに窓の外から狙撃される。
運悪く銃弾の軌道上にいたカーテ諸共貫かれる形で。
かくして英雄の生きざまを否定し、たった一人の『群れ』を守るために死力を尽くしてきた将軍は、矜持も命もたった一つの宝すら、何もかも英雄に奪われ尽くしてしまうという、あまりにも報われない悲しい最期を迎えてしまったのだった。