CV:飯塚昭三
概要
『VS騎士ラムネ&40炎』に登場する巨悪。
その出自は謎に包まれているが、黒い炎の巨人のような姿をしており、時折擦れたような寄声を放って強烈な衝撃波を放つ。
妖神ゴブーリキを生み出した張本人であるが、コミカルな一面もあったゴブーリキとは異なりシリアス一辺倒な悪役。
そして勇者ラムネスとは数千年にもわたる因縁を持ち、彼と関係者を繰り返される運命の輪の中に閉じ込めた元凶である。
漫画版では人間たちが無意識に放っている負の思念が6高次元に蓄積されて実態を持った姿ということになっている。
経歴
以降は過去、現在、未来らが複雑に入り組んでいるうえ、ネタバレも含むため閲覧注意。
大前提として、「ラムネスの定理」というものがある。
掻い摘んでいうならば「闇あるところに光もあり、光あるところに闇もあり」といったもので、強大な闇(アブラーム)に反応して光(勇者ラムネス)も誕生するという一種の法則である。
これは逆もまたしかりであり、強大な光に反応して闇もまた生み出されるといった側面もある。
客観的に言えばアブラームを倒すために過去へ飛んだラムネスの影響でアブラームを封じてもこの法則が働きまた別の形で生み出されてしまうという負のスパイラルが発生してしまっている。
- 過去と未来のドキドキスペース
過去のドキドキスペースにおいて誕生したアブラームは、未来の世界において強大な力を持ちドキドキスペースを破壊しつくした。
この危機に際し、ラムネスの定理が働いて闇に反応し誕生した初代ラムネスは「過去のドキドキスペースで生まれたばかりの弱いアブラームならば倒せるのではないか」と考え、仲間のボルト・ナット、オルガン・シンフォニーとともに過去の世界へ飛んでしまった。
それを察知したアブラームはゴブーリキを生み出し、妨害を図る。その結果、ラムネスはゴブーリキとともに目標の時代より数十年前のドキドキスペースへ飛ばされてしまった。
- 数十年前のドキドキスペース
ゴブーリキとともに数十年前のドキドキスペースへ飛ばされた初代ラムネスは記憶喪失になり、初代聖なる三姉妹や初代サイダーと遭遇。初代ミルクと恋仲になる。
記憶がないままアルカナイカ星人の超兵器キングスカッシャーを駆り、ゴブーリキと交戦。その最中記憶と使命を取り戻し、ゴブーリキを倒した後、目的を果たすためにミルクに別れを告げ目標の時代へと飛んだ。
この時ほかの守護騎士や破壊戦士とも出会っている。
- 過去のドキドキスペース
何とか目的の時代に到着し、ボルトやオルガンと再会を果たしたラムネスは改めてアブラームと戦う。しかしここでラムネスの定理が働き、強大な光の存在であるラムネスが現れたことで強大な闇の力を持つアブラームもまた別の形で生まれてしまった。
強大すぎる力に圧倒されたラムネスは、仲間の命を犠牲にして発動する「ラムネスの剣」を使うことを拒否し、アブラームを倒す方法をオルガンたちに託し、自らを犠牲にアブラームを封印した。結果、ラムネスの魂は二つに分裂し、二代目と三代目が生み出された。
残されたボルトはガオガオゾーンに帰還し、ミト・ナットたちの先祖となった。一方のオルガンはアンアンゾーンに研究施設を作ると自身をコンピューターと融合。神霊騎士とドラム、チェロ、トランペットのアンドロイド三姉妹を作り出すといずれ現れる三代目が神霊騎士と出会うための布石を残しておいた。
- アブラーム封印から5千年後のドキドキスペース
ゴブーリキの復活に伴い、ラムネスの定理が働いて地球人の馬場ラムネが勇者としてドキドキスペースに召喚。二代目聖なる三姉妹やダ・サイダーと協力し、復活を果たしたゴブーリキを倒す。
しかしDr.カタストロフがラストユンケラー起動実験中に倒されたゴブーリキの魂を呼び戻してしまい憑依されてしまう。カタストロフはダ・サイダーを洗脳して配下に加えると守護騎士を奪い、そのエネルギーでラストユンケラーに憑依する形でゴブーリキが復活。キングスカッシャーEXに進化した二代目ラムネスによってラストユンケラーは破壊されゴブーリキは完全に消滅する。
戦後、ラムネはミルクと結婚し息子の馬場ラムネードを授かる。アブラーム復活に伴い、ラムネードが三代目勇者としてドキドキスペースへと召喚。しかしラムネスの剣を使うことをためらったためアブラームに敗北し死亡。
- 未来のドキドキスペース
強大になったアブラームは世界を破壊しつくしたが、ラムネスの定理に従い転生という形で初代ラムネスが誕生。
結果、強大なアブラームを倒すために最初に戻る。という無限ループが発生してしまった。
初代ラムネスはループするたびに別の方法でアブラームを封印し続け、今回は自身の肉体へと封印。
アブラームを倒せる唯一の武器であるラムネスの剣。それはボルトとオルガン、現代ではミトとドラムの命を犠牲にすることでその魂を宿し、強大な力を発揮する武器。それを使うことは何としてでも避けたかったのであった。
終盤、アンアンゾーンのコンピューターと融合していたオルガンから真相を知らされたラムネードはラムネスの剣を託される。その間アブラームは初代ラムネスの肉体を乗っ取りブラックラムネスとして暴れまわり、最終的にラムネードとダ・サイダーの乗るカイゼルファイヤーによって乗機のゴッドブラームは破壊されたが、それによって封印が解けアブラームは完全復活。
衝撃波でカイゼルファイヤーは大破し絶体絶命の危機に陥るが、事情を知りグラフサンダーとウォーターバロンに乗ってやってきたミトとドラムが悲しい連鎖を断ち切るために特攻という形で自ら生贄となり死亡。ダ・サイダーもラムネードを脱出させてカイゼルファイヤーに残り炎の中へと消え、聖なる巫女パフェとカカオもラムネードをアブラームの近くまで運んだ末、力尽き墜落する。
多くの仲間たちの犠牲という悲しみを乗り越え、ラムネードは遂に完成したラムネスの剣を手にアブラームへと突撃をかけた。
戦いはラムネードの勝利に終わり、アブラームは今度こそ倒されループは崩壊。新たな世界が誕生するのであった。