CV:佐藤健輔
概要
「正義の味方」として名を馳せた仮面超人。三日月状のバイザーが付いた白い仮面と装甲服、赤いマントが特徴。
自身より巨大な怪獣をも圧倒し、巨大な瓦礫を平然と受け止める強靭な身体能力を発揮する。
愛用武器は三日月銃。
戦後まもなく現れ、専用オートバイで現場に急行しては悪をくじき人々を救い、事件解決後は風のように去っていくその勇姿は、敗戦に打ちひしがれていた人々の心にヒーローとして希望をもたらし、彼を慕う多くのファンが生まれた。爾朗や来人もその一人であり、特に爾朗は彼の影響を大きく受けている。
自身は断じて『正義』そのものではなく、あくまで『正義の味方』であると線引きしたスタンスで活動しており、彼の思想に触れた爾朗は後に、「自分には何が白で黒かは分からない。だからせめて『正義の味方』になりたい」と言う考えを持つに至った。
神化30年初期から活躍し、神化38年国際陰謀団により送り込まれたギガントゴンと交戦、その際、ギガントゴンが破壊した建物の瓦礫から爾朗を助け、その時爾朗に「あなたが正義の超人か」と尋ねられ、「違う。私にできることはせいぜい正義の味方だ」と答えた。
しかし、その数ヵ月後、牧大鉄少年を始めとする何人もの超人の子供を誘拐し身代金を要求する『大鉄くん事件』を起こし、身代金の受け渡し場所で突如炎上、焼死し、牧大鉄少年は救助された。
謎
この事件では南千住の潜伏場所に大鉄少年以外にも超人らしき少年少女が10名以上監禁されていたが、新聞記事によれば身代金の要求が出されていたのは大鉄少年のみで、他の子供達はどうなったのかは不明。
誘拐した理由は明かされないが、本人によれば「君達を守りたい」が理由らしく、大鉄達が通う研究所と何か関わっていると思われ、表向きは力の暴走によるものと思われるが、死因が明かされない事から謀殺説が囁かれており、結末も含めて多くの謎が残る。
彼の死後、天弓ナイトの仮面や三日月銃などの遺品は散逸。「ルシファーの瞳」事件でそれらはルシファーの瞳に変装した弓彦に奪われるも、最後は秋田課長や島津星七の暗躍で政府の手に渡り、「地球防衛軍の件はこれ以上反対をしない」という裏取引に使われた。これらのことから天弓ナイトの遺品、ひいてはその存在そのものが政府や超人課の上層部にとって何らかの利用価値があり、石川県にて見つかった大量の壊れた仮面と何らかの関係があると思われる。
関連タグ
月光仮面:元ネタと推測される正義の味方
【ここより先は、アニメ版第2期『THE LAST SONG』のネタバレをも含みます。物語の重要な部分に関わるので、観覧の際には注意を。】
真実
牧大鉄君誘拐事件の真相
正体
彼を超人たらしめるオーバーテクノロジーの結晶と噂されていたその仮面は、実は何の秘密も機能もない、ただの仮面でしかなかった。天弓ナイトの正体は超常の異能力を持つ人間でもなければ、人外の存在でもない「正義感の強いただの人間」だったのである。彼のスーツや仮面には何の機能もなく、彼はその勇気と知略のみで悪の超人たちと戦っていたのだ。しかし、だからこそ超人課にとっては問題だった。建前上、超人犯罪取り締まりのために設立した超人課にとって、設立の理由にした大鉄君誘拐事件の犯人は超人でなければならず、天弓ナイトの正体は隠ぺいされた。
このことを知った爾朗は唯の人間でありながら悪と戦った天弓ナイトはその精神性において間違いなく超人だったと讃えている。