ピクシブ百科事典は2024年5月28日付でプライバシーポリシーを改定しました。改訂履歴

天狗裁き

てんぐさばき

「天狗裁き」とは、古典落語の演目で、元々は上方落語であったが、それが江戸落語にも導入された例である。
目次 [非表示]

概要編集

長編落語『羽団扇』(演じ手は2代目三遊亭円歌など)の前半部分が独立して、一席の落語となった。

現在の演出は、上方の3代目桂米朝が発掘・再構成し復活させたものによる。東京では5代目古今亭志ん生が得意とした。

「くだらない話がどんどん大きくなっていくのを、同じやり取りをしつつそれぞれの立場で正当化させる」というところに面白味があるため、あらすじで見てもあまりよさが分からないかもしれない。


あらすじ編集

喜八さんが昼寝をしていると、妻に起こされる。「お前さん、どんな夢を見てたの?」

喜八さんは見た夢の内容を思い出せず「夢は見なかったよ」と言うのだが、妻は納得せず「隠さなくたっていいじゃないの」というが、「それでもおれは夢を見てないんだよ」となおも喜八さんが言うため、次第に本気の夫婦げんかになる。

その様子をたまたま見た隣人の徳さんが両者を仲裁するが、徳さんも喜八さんの夢の内容が気になるらしく、夢の内容を問うが、これまた「そもそも夢なんか見ちゃいないんだから、思い出せってのは無理な話だよ」と返され、また喧嘩になる。

今度は長屋の大家さんが喧嘩の仲裁に入ったものの、やはり大家さんも喜八さんの夢の内容が気になるらしく、夢の内容を問うが、「夢を見ていない」という喜八さんの弁解も虚しく、「隠し事をするんならこの長屋を出ていってもらおう」と大家さんを怒らせてしまう。

喜八さんが立ち退きの命令を拒否したため、お白州にてお裁きを受けることとなった。奉行は「かようなことで手を煩わせるな」と全面的に喜八さんをかばったが、やはり奉行も夢の内容が気になるらしく、見た夢を聞き出そうとする。喜八さんは「夢は見ていない」と答えるが奉行の怒りを買い、縛り上げられて奉行所の庭木に吊るされてしまう。

しばらくすると、突風が吹いて、宙吊りにされた喜八さんの体が浮き上がる。気がつけばそこは山奥で、目の前には天狗が立っていた。天狗いわく、「わしが奉行所の上を飛んで散歩しておったところ、たまたま理不尽な責め苦を受けている御前を見つけ、助け出したのだ」ということ。やはり天狗も喜八さんの夢の内容が気になるらしく、夢の内容を問うが、喜八さんはここでも「夢を見ていないので、詳しいことは話せません」と返した。しかし、天狗はそれを信じず、「わしを侮るとどうなるか、身をもって思い知るが良い」と喜八さんに掴みかかり、首筋に尖った爪を食い込ませ、喜八さんは呼吸困難になり悶えるが……。

実は今までのは喜八さんの夢で、喜八さんは自分の家で寝ていたところを妻に起こされたのだ。「随分うなされてるようだけど、どうしちゃったのさ?お前さん、どんな夢を見てたの?

関連項目編集

夢オチ

無限ループ

天丼

関連記事

親記事

落語の演目 らくごのえんもく

兄弟記事

pixivに投稿されたイラスト pixivでイラストを見る

pixivに投稿された小説 pixivで小説を見る

このタグがついたpixivの作品閲覧データ 総閲覧数: 3977

コメント

問題を報告

0/3000

編集可能な部分に問題がある場合について 記事本文などに問題がある場合、ご自身での調整をお願いいたします。
問題のある行動が繰り返される場合、対象ユーザーのプロフィールページ内の「問題を報告」からご連絡ください。

報告を送信しました

見出し単位で編集できるようになりました