CV:田中秀幸
概要
「天空王」という異名を持ち、魔人の中でも七ツ星と呼ばれる最上位の魔人の一角で、その中でも純粋な戦闘能力では最強格とも目される魔人トップクラスの実力者。ビィトと戦うことになった際には初戦でビィトを完膚なきまでに叩き潰した。
その一方、本人は星の獲得や弱者の蹂躙、魔人同士の争い等にはさして興味を持たず、「強い人間との戦いを楽しむ事」のみを目的としている。
ゆえに弱い人間を無暗に襲うことはせず、卑怯な手段を嫌って正々堂々とした真正面からの戦いを好み、敵であっても見どころがあると見込んだ戦士は見逃してさらなる成長を待つという、色んな意味で「魔人らしくない」ある種の深い度量や高潔な精神の持ち主。
その様は、かつてバロンと戦い敗北した一人の戦士(バスター)が、その気高く誇り高い勇姿を讃えて「バロン卿(サー・バロン)」と呼びながら死んでいった程。それを面白がった魔人の間にもその称号は広まるようになり、天空王と並ぶ彼の異名となった。
とはいえ断じて”善人”ではなく、本人もこれらは自分のこだわり・趣味嗜好であり、「人間と争い殺すという魔人の本能」には忠実と公言している。
しかしながら、やはりその高潔さは人間側からも一目置かれており、ある意味では信頼すらされている程。冷静を旨とするグリニデからも他の粗暴な魔人とは一線を画す存在と目されており、『究極に知的な存在』『別格』と褒め称えている。
キッスとも浅からぬ関係で、かつてバロンと相対した際、パーティーメンバーから捨て駒にされたキッスに見所を感じたバロンは見逃し、見捨てたメンバーの方は成長性ゼロと皆殺しにしてのけた。
後にビィト争奪戦の二番手として遭遇した際、過去のトラウマから我を忘れて逃亡してしまったキッスに対しては追撃を加えず僅かな失望をみせたものの、ビィトの啖呵もあって見損なってはいなかった。
ザンガ
バロンの中に存在するもう一人の魔神で、バロンの脳に共生した補助頭脳のような存在。バロンの額に顔があるが、普段は彼が被る鉄仮面に隠れている。
バロンにはない残虐性と残忍性を持つ魔人らしい性格だが、宿主のバロンを坊や(ボーイ)と呼び、彼の格を高める事が自分の存在意義と考えている。バロンにとって代えがたい家族のような存在ではあるが生存活動と言う意味ではバロンにとって存在する必要が無くその為かザンガはいざとなったら自分を捨てでもバロンを生かす覚悟をしている。
月に一度の「赤い月の夜」のみ、休眠状態に陥るバロンに代わってその肉体を使用する事が出来、戦闘欲以外の欲が無さすぎるバロンに代わって人間の虐殺を行い、星を獲得していた。
バロン本人は自身のポリシーに反するザンガの存在に忸怩たる思いを抱えているが、"バロンの為"という行動原理に嘘はない為、信頼関係自体は深い。
戦闘能力こそはバロンの肉体に依存しているために高く、戦闘に一切拘りを持ち込まず確実かつ堅実に殺しに行くスタイルはバロンとは違った意味で脅威的。
その一方で、戦いは基本的に自身の持つ暴力性と肉体のスペックに無理を言わせた力推しである為、天才的な戦闘センスをもって戦うバロンには一枚劣る。