概要
和歌山県北部、和泉山脈の南麓から紀ノ川下流域にかけて広がる小さな内陸の市。西は和歌山市に隣接し、東から南にかけて紀の川市に囲われ、北は山を挟んで大阪府泉南市・阪南市に接する。2006年に合併を伴わない単独での市制施行によって那賀郡岩出町から岩出市となった。それより少し前に那賀郡の他の町は全て合併して紀の川市となっていたため、岩出市の誕生とともに那賀郡は消滅している。
人口は5万3千人(2018年度)で隣の紀の川市よりもやや少ないが、旧那賀郡地域(岩出市+紀の川市)の商業的な中心地となっており人口規模以上に各種の店や商業施設が立地している。交通については、紀ノ川沿いの主要な東西の道路が全て岩出市内を通過し京奈和自動車道の岩出根来ICが存在するほか阪和自動車道の泉南IC(泉南市)からも近いため自動車を用いたアクセスはかなりよい。一方で鉄道の便は悪く、駅は市の南側を走るJR和歌山線の岩出駅と船戸駅があるのみ。和歌山市東部にあるJR阪和線の紀伊駅を用いる岩出市民も多いが、市北部の一部地域ではこれらのどの駅をとっても5km以上という厳しい立地に晒されている。
大阪府のベッドタウンとしての顔を持ち、2018年現在でも新たな宅地の分譲・住宅の建設が進んでいる。人口減少が深刻な和歌山県において数少ない人口増加傾向にある市町村であり、また高齢化・過疎化問題を抱える地域が多い県内では珍しく若年層の人口率が高い地域でもある。
郊外の住宅地といった町であり遠くから観光客が訪れることは少ない土地ではあるが、有名なスポットとしてはかつて戦国の世に僧兵集団による一大軍事力を築き鉄砲隊を擁した根来寺(岩出市根来に所在)が挙げられる。
関連項目
仮面の忍者赤影:根来編において舞台になっている。