概要
和歌山県の紀南地方の中心地として古くから栄えており、現在でも県庁の出先機関の東牟婁振興局を中心に様々な官庁の機関が置かれる。商業に関しては県内に二店しかないイオンやスーパーセンターオークワ南紀店など大型店舗があるため東牟婁郡の町村や、近隣の三重県南牟婁郡の町、奈良県吉野郡南部の村からも訪れる。また、紀伊半島を名古屋から海沿いに大阪まで一周する場合ほぼ中間点にあたる都市のため、近畿圏と中京圏の境界にあたる都市ともなっている。
しかし、関西人のほとんどを占める京阪神民や下手したら和歌山県内でも紀北住民からは「秘境」「関西じゃない」「観光地」扱いされている。それもそのはず、特急くろしおで新宮駅に至るまでに新大阪駅から4時間、和歌山駅からでさえ3時間強、車で行くにも和歌山市中心地から同じ県内なのに3時間弱かかる上高速の整備すら終わっていないという関西の陸の果てとも言える場所にあるためである。めぼしい産業にも恵まれないこともあり、年々人口減少が顕著となっている。
しかし、そうした反面豊かな自然や観光資源が残り、世界遺産である熊野古道をはじめ熊野三山の一社である熊野速玉大社がある。ちなみに、「新宮」の由来は市内にある神倉神社が旧宮に対して熊野速玉大社が新宮としたためである。