概要
常ホーとは、漫画『僕のヒーローアカデミア』におけるカップリングタグのひとつ。
雄英高校1年A組 常闇踏陰×ウイングヒーロー ホークスのこと。
ホークスが体育祭指名にて常闇を指名し、常闇がホークス事務所へ職場体験に赴いたことが二人の出会いである。
常闇にとってホークスは「師」と呼ぶほど敬愛する人物であり、ホークスにとって常闇は初めて指導をする後輩である。
作中の描写
以下ネタバレ注意
職場体験~インターンにおいて
ホークスが常闇をインターンに指名したり、エンデヴァーとの会話で常闇の名前を出したりするなど、これまでも関係性はほのめかされてきたが、実際に二人のやり取りが描写されるのはNo.199「新技即興オペレーション!」(単行本21巻収録)が初。
ホークス事務所に職場体験に来た常闇だったが、やることはホークスを追いかけホークスが治めた事件・事故の後始末をするばかりだった。ホークスが体育祭指名に初めて参加してまで常闇を選んだ理由は、「1年A組を襲った敵連合の話を聞く」ことが半分、「自分についてこれそうな優秀な鳥仲間」であることが2割だったためである。結果、常闇の職場体験は何も教わることなく終わる。
しかし、常闇は折れることなく奮起し、インターンでは新たに開発した必殺技・深淵闇躰を駆使してホークスに追いすがる。その姿を見たホークスは常闇を認め、「夜間飛行」と称して常闇を抱えながら夜の街を飛び回る。そして、常闇を指名した理由の残りの3割が「常闇が勿体ないことをしてると思ったから」と語り、常闇が空を飛べる可能性を示唆する。
その言葉を受けて、常闇は空中飛行を可能にする必殺技・黒の堕天使を編み出した。
インターン中は、「疾さは力に勝る」という教訓を伝えたり剛翼の弱点の話をしたりして、いい師弟関係を築いている模様。ちなみに後者は電柱と屋根の上で話している。かわいい。
インターンを経て、常闇はホークスを「師」と呼ぶようになり、No.2ヒーローの名を背負う責務があると感じている。また、ホークスの方も、常闇の食らいつく姿勢を見て後進育成に興味がない(おそらくすべて自分でやった方が速いため)という考えを変えており、「来てくれたのが君でよかった」と独白している。
ちなみに、「来たのが常闇でよかった」という旨の発言は、ハイエンド戦前のエンデヴァーとの雑談でも見られる。先述の通りこの思いはホークスの本音であるため、エンデヴァー相手に後輩自慢をしている可能性もある。
再開したインターンでは、ホークスが超常解放戦線に潜入している都合上事務所にいないにもかかわらず、常闇はホークス事務所でインターンを行っている。常闇としては、ホークス以外に師事する気はないということなのだろう。
全面戦争編
超常解放戦線との全面戦争の初動において、常闇は前線で黒影の暴走状態を制御した終焉を使いこなしてみせた。前線から後退する際、ホークスが近くにいることを知らされた常闇は、
言われた通り伸ばしたぞ 俺はもっと強いヒーローになるぞ
師(ホークス) 今ここにいるのなら あなたにまた見てほしいな
と、山荘を見つめ続けていた。
そして常闇は、炎に巻かれながら山荘の窓を飛び出す一閃を目撃する。それがホークスであると瞬時に理解し、剛翼の弱点である炎が出ていることからホークスのピンチを察して、常闇は山荘へと舞い戻り、間一髪でホークスの命を救った。
荼毘に「ホークスがトゥワイスを殺した」「プロは薄汚い」と揶揄され一瞬動揺するも、ホークスの呼びかけによって奮い立ち、「俺は ただ 師を案じただけだ」と黒影とともにホークスを抱えた。脱出を図るも荼毘に追い付かれ、炎に攻撃されそうになった際も、常闇は自分ではなくホークスの頭を抱えている。また、光や炎が怖い黒影も前に出て、両腕を広げて二人を守ろうとしている。
その後、脱出に成功した常闇は、山荘を離れてから大粒の涙をこぼし、意識のないホークスに向けて叫んだ。
「薄汚くなどないぞ ホークス!!」
「信じてる! 皆信じてる! 正しいことをしたんだと! だから! 死ぬな!!」
普段冷静沈着である常闇がここまで感情をあらわにするのは作中で初めて。また、常闇の個性であり、常闇の一部といってもいい黒影は、山荘でホークスを発見してから脱出後もずっと泣いており、常闇の受けた衝撃や悲しみの具合がうかがえる。