ゲーム概要
1997年3月6日発売の、同社が刊行していたディスクマガジン『Disc Station』14号に収録された。
同誌の定番シリーズ「幻世」シリーズの1作。
ストーリーは全8章となっており、主人公のアターホーが武道大会に助っ人としての出場を頼まれ、住処とする山を下りるところから始まる。
韓国での大ヒット
韓国ではコンパイルと韓国現地会社のコリアクロステクノロジー(KCT)の合弁会社である「コンパイルコリア」によって展開。
当時のコンパイルは日本のゲーム会社として初めて韓国に現地法人を設立した会社となっていた。
そして、1997年にリリースした韓国版『ディスクステーション』Vol.2に収録された『幻世酔虎伝』が爆発的なヒットとなり、DS Vol.2の在庫がなくなり、通信販売で申し込んできた客にKCTでゲームの入ったCDをその都度焼いて発送していたほどだったという。
韓国のゲーム雑誌『ゲームピア』(KBS出版)の1999年4月号にも再録された。
元コンパイルの仁井谷正充社長によると、最終的に当時の韓国の学校で支給された全パソコンに標準で本作がインストールされたとのこと(参照)。
このせいもあってか、『幻世酔虎伝』が『ぷよぷよ』をしのぐコンパイルの代表作となっているとか。
リメイク
2023年11月30日にリメイク『幻世酔虎伝プラス』が発売された。販売元は韓国のテウォンメディア。対応機種はNintendo Switch。
リメイクでは追加ストーリーの9章・10章が収録され、原作ではNPCだったキャラクター「ペトゥム」がプレイヤーキャラクターとして操作できる。
ゲームシステム
トップビューのRPG。戦闘はキャラクターごとに戦い方を切り替えてステータスに補正がかかる「モード」というシステムや、技をたくさん使うと技がレベルアップしてより強力になるシステムが特徴的。
キャンプモード(ステータス画面)では、キャラクターのひとり言が表示され、このひとり言も状況に応じて細かく用意されている。
ゲームをクリアすると、プレイ内容に応じて段位が認定される。
登場キャラクター
- アターホー
主人公。シリーズ過去作では仲間キャラクターとして登場していた。「虎の民」の拳士。年齢不詳だが歳の割に元気で、言動がかなりオヤジくさい。へんぴな山の中にひとりで暮らしている。酔拳の使い手で、多くのフィクションの酔拳に倣い「飲めば飲むほど強くなる」(実際の酔拳は飲酒して行うわけではない)。寝酒をこよなく愛している。
- リンシャン
仲間キャラクター。本作がシリーズ初登場。「猫の民」の女拳士。伝説の修行場に向かう途中でアターホーと出会い、行動をともにする。
- スマッシュ
仲間キャラクター。シリーズ過去作では何度も登場して主役経験もあった。「犬の民」の忍者剣士。相変わらずのスケベである。