概要
怨楼血
「閃乱カグラ」シリーズ初期から登場している怪獣のごとき存在。
道元によって呼び出された妖魔で、様々な無念を残した忍の怨念の集合体。
醜悪な姿をしているが、本来の姿は後述する異形の巨人のような妖魔。
姿形はアニメ版のみ異なるが、他のゲームタイトルではほぼ共通の外見。
道元によって召喚された際は不完全な状態だったため足りない部分を城の残骸などで補っていた。
口の中には怨念に満ちた不気味な人面がいくつもある。
設定画では傀儡師たちの無念からなる存在、という覚え書きもある。
体の大部分が瓦礫の寄せ集めだからか自立することも出来ず、蛇のように這って襲ってくる。
かろうじて喋ることが出来る程度の知能はあるようで、一人称は「我」。
性別はあるのかは不明だが、どちらの姿でも体格などは女性らしい体型なので、女性型の妖魔なのかもしれない。
怨楼血自身は、全ての物質を破壊し、全ての命を否定する、ただそれだけの存在である、と語っている。
「真影」「紅蓮」「真紅」いずれのメインシナリオでも、半蔵学院と蛇女子学園の戦いのあと、焔たち選抜メンバーをも取り込み、顕現する。
しかし外側では飛鳥と対峙し、内側では取り損ねた焔の奔走により他の四人らを救出。
「BurstRe:newal」では同じ傀儡師だからなのか不明だが春花が中心核に据えられていた。
そして飛鳥と焔のおかげにより怨楼血は敗れて崩壊、そして道元の企みも阻止された。
余談で「Burst」にて「紅蓮の焔」操作時に秘伝忍法を発動したカットインの秘伝動物には怨楼血が設定されている。
真ナル怨楼血
「真紅」で登場する、複数の手足を持つ異形の巨人で、前述の怨楼血が覚醒した真の姿。
背後の2つの円環は仏像のようなレリーフが刻まれ、顔も能面のようになっている左右に半分の顔が2つずつあり、真ん中にもう一つ顔があるという奇抜な特徴。
修学旅行先の京都での道元による暗躍により、彼の最終手段として再度顕現する。
その際、飛鳥と焔の仲間達8人に加えて奈楽も取り込んだ。
そしてその行為によって神楽が完全に覚醒するキッカケとなる。
胸元には道元がいるが、完全体として甦った怨楼血を召喚した後に一体化したらしい。
また、傀儡道元や真神楽と戦うステージの背景に停止状態の真ナル怨楼血らしき仏像?も存在する。
操作キャラクターで攻撃していくと、段階的に手足を失い弱体化し、撃破後は上半身のみになり腕も一部が欠損状態になる。
しかし、手足を失っても異空間に逃げ込むことで復活できるらしい。
そのため忍の力だけでは滅ぼすことができず、完全に滅するには神楽の力が必要となる。
「真紅」のメインシナリオでは、激闘の末に飛鳥と焔に敗れた怨楼血は異空間に一時撤退する。
しかしその場で覚醒した神楽に反応したのか異空間に逃れた直後に再び姿を現す。
だが、その瞬間を見込んだ神楽の術「イザナギ」で道元共々、完全に滅ぼされ、消滅。
この時、強引に神楽が引きずりだしたのか、反対に神楽を取り込もうと自ら出てきたのかは、その描写からは不明。
NewWaveでの怨楼血
「NewWave」でも蛇女子学園にて道元と「戦姫衆」らにより召喚される。
そしてBurst同様に蛇女子で暴れ回るが、焔や雅緋、総司たちと忍連合の総力によって倒される。
シノビマスターでの怨楼血
「シノビマスター」ではレイドイベントのプレイベントにおいて初登場し、幾度かレイドボスを務める。
のちにメインストーリー「怨楼血再来編」にて本格的に登場。
忍基地の地下闘技場にて、睡蓮によって小型の不完全体として召喚されたが、蛇女子学園で戦った同一個体なのか、それとも全く別の個体なのかどうかは不明であった。
しかし睡蓮によれば、怨楼血自体も意識を持つ存在であり、倒される前に自ら退散したらしい。
その後は四つに分散したようなので、蛇女子で戦ったときの同一個体と同様の存在である模様。
さらにその後の怨楼血討伐の際には、浅草、大阪城、恐山、巌流島にて再び身体を形成して根付こうと企てたので忍基地のメンバーが各地へとそれぞれ出向。
浅草の戦闘では怨楼血が雅緋を操り、同士討ちを企てるが、「BurstRe:newal」で描写された内なるもうひとりの雅緋や、忌夢たち仲間の呼び掛け、そして焔たちや総司たちのおかげにより事なきを得て、怨楼血は再び撤退。
どうやら雅緋や日影などが受け継いでいる、蛇視(じゃし)という瞳の持ち主に関わりがある様子。
そして、怨楼血が復活する際には、上述の妖魔や忍の血のほか、周囲の土地や忍気(忍の気)を吸収してからも、その身体が形作られるらしい。
さらに、その後の豹姫の独白からシノビマスターのメインシナリオにおいては、睡蓮ともども彼女たちに怨楼血自体のその力と気を利用されているというのが判明する。
また睡蓮の話によれば、"蛇視"というのは遥か昔に存在した「蛇の秘伝動物を司るカグラ」がルーツのようであり、そのカグラの血統が流れているであろう雅緋と日影は親類関係の可能性があるという。
さらに蛇視の血を持つ者は、長所としては通常の忍よりも忍としての身体能力が高まりやすいものの、短所としては蛇関連の存在に魅入られやすくなるともいう。
睡蓮は特殊装置により浅草、大阪城、恐山にて怨楼血の気を取り込み、巌流島の地でそれらを解放し、怨楼血本体に流入。
彼女は忍達が争いをしなくて済む世界にしようとの目的を掲げ、その一端としてまずは怨楼血という存在を使役しようと考え、「怨楼血傀儡化計画」を発動する。
しかし睡蓮自体に呪いの術をかけていた道元が睡蓮を介して復活。
睡蓮を乗っ取り、そして日影共々、怨楼血体内へと吸収させ移動。
睡蓮がかけた妖魔を使役する術をそのまま駆使して、忍たちを苦しめる。
だが怨楼血体外に居た仲間たちの想いもあり、体内で日影が覚醒状態となり、睡蓮も呪縛から解き放たれ、道元自体は強制的に分離される。
なおも道元は二人を相手にして戦闘するが、睡蓮の対策術と日影の支援もあり、怨楼血は弱まっていく。
しかし道元は体外で弱っていた豹姫に目をつけ、怨楼血の力ごと豹姫に流入。
そして今度は豹姫を乗っ取り強引に変身させて忍たちへと宣戦布告。
なお、この状態での豹姫は怨楼血の要素が表れた容姿へと変貌していた。
道元が憑依した怨楼血化豹姫に苦戦する忍たちだったが、乗っ取られていた豹姫自身が意識を表出して自分を斬るよう足止めをし、その覚悟を汲んだ麗王が豹姫ごとトドメをさす。
そして豹姫は辛くも生き延びる事ができ、さらに玉響の特殊能力で弱点の核部分を把握して破壊、二度と道元が復活しないよう対処を施した。
こうして「シノビマスター」でも怨楼血という存在は再び、消えていった。