概要
「放課後探偵部へようこそ」の事件の1つ。山形県が舞台。
しょっぱなから都の母親がヘイトクライムで殺害される衝撃展開から始まる。かつての旧友本多華凛によって立ち直った都は、小学生の時養護施設に入った時、友人たちになったかつての仲間が住む山形県鶴岡市温海地区へ行くことになる。
残虐な連続殺人、あつみ温泉駅のトンネルをうまく利用した殺人トリック、都が親友の犯行を暴かなければいけない人間ドラマなど、とにかくハードな作品。
この作品で、女子高校生探偵をやっている島都は決して人格的に特別な少女ではなく、何かの拍子に犯罪者の側に堕ちていてもおかしくない存在であることが明示される。
ゲストキャラクター
・子安秀人:34歳のディレクター。眼鏡をかけたニヒルな男。病気の少女のいる場所にならどこにもやってくる。
・新藤麗華:26歳。レポーター。
・武東全:46歳。カメラマン。
・本多華凛:16歳。都の孤児院時代の親友。旅館で働いている。パンクファッションでサバサバした性格だが、友達思い。都の母親の死を知って、茨城まで原付で駆けつけてくれた。
・太田太陽:水産高校在学。色黒で大柄。不器用で純粋な性格。
・相原佐知:眼鏡の文学少女。明るい性格。
・遠藤宇宙:眼鏡のニヒルな少年。エロい。
・青野凛:39歳。民宿のオーナーの女性。病死した青野さやかの母親。
関連項目
以下ネタバレ注意
この事件の犯人は本多華凛。
彼女は病を克服しようとしていた親友の青野さやかが、感動の演出のために3人の番組制作会社の人間に病死に見せかけ殺害された事を知って、島都に助けを求めようと茨城までやってきた。
しかし、都の母親が殺害されたことを知って、「これ以上都に何も背負わせられない」と何も言えず、結局復讐を選択してしまった。
宮名トンネルと住吉山トンネルを利用したトリックで、子安と新藤の2人を殺害した(武東も標的だったが、最後の殺人は都によって阻止された)。
このことを知った都は「あの時さやかの事を知っていたら、本当に探偵ではいられなくなっていた」事を認め、そのうえで華凛が殺人犯になってしまったことを心から悲しんだ。
この事件は結果的に、島都を探偵として強化することとなったが、彼女の心に癒すことのできない傷を負わせる事になった。