「デュフフフ」
「日本という国の為に反日左翼の手先のクソガキ、秋山優那をぶっ殺した英雄杉島進大先生の登場です!」
邪悪な人物像
「放課後探偵部へようこそ」の事件の1つ、「親指姫殺人事件」のゲストキャラクター。
紫藤出版社長の御曹司のニート。しかもネトウヨ。
でっぷり太っただらしのない体格で、10代の女の子が大好き。
自分の親の権力で、孤児院の17歳の少女、秋山優那と無理やり結婚したうえ、彼女が本当に好きな男性、二見守のところに逃げてしまうと、インターネットで誹謗中傷を行い、それをうのみにした統合失調症の杉島進が優那を刺殺、さらに心神喪失で無罪になると、彼を「英雄」としてパーティーに招くなど、悪辣非道な行為を行った。
さらに恋人を失った二見守にも、損害賠償をちらつかせて囲い込み、給仕として雇用したうえで残虐ないじめの対象としていた。
吹雪の中で遭難しかけた島都と結城竜を別荘に入れてやるものの、これも島都が自分の性癖にドンピシャだったからである。さらに都の親友の薮原千尋を、別荘のトイレで本気でレイプしようとした。
このような悪辣非道な行為も、自分の父親が政府とつながっているからいくらでももみ消してくれると思っているが、雪山山荘での連続殺人で父親や兄をはじめ、次々と優那を死に追いやった関係者が殺害されていくと、精神的に追い詰められ奇声を上げるようになっていく。
その醜悪で自分勝手な姿に、都や結城、千尋は憤りを覚えた。
この事件の犯人は、優那の復讐のために犯行を行っている事がわかっており、さらに最後の標的として紫藤敦彦の命も奪うことをモノローグで語っている。
関連項目
・外道
以下、ネタバレ注意
この「親指姫殺人事件」の犯人。
ニートではあったが、それは身内の発達障害を恥じた父親に別荘に閉じ込められていた為である。
実は秋山優那を無理やり敦彦と結婚させたのは、父親の公義と兄の恒彦であり、敦彦本人は何も知らずに自分と結婚してくれた優那を本当に愛していた。
その優しさは、全てに絶望した優那に、自分の人生を再度歩む勇気を与えるほど。
そして優那の様子から、彼女は無理やり結婚させられたこと、好きな人が別にいることに気が付き、彼女の気持ちを尊重して、逃がしてあげた。
「変だと思ったんだ、僕と結婚してくれる人がいるなんて」
そうやって一人号泣する場面は痛々しい。
しかし優那が逃げたことを知った父親の公義と兄の恒彦は自分たちが執筆していた、「女は無理やり結婚させたほうが幸せになる」という内容の本の執筆を台無しにされたことに憤り、優那の誹謗中傷を行い、それを本気にした杉島進という統合失調症の当事者によって、優那は殺害されてしまった。
優那の死をニュースで知った敦彦は絶叫、発狂。
その後、自分に成りすまして優那を誹謗中傷していたアカウントの持ち主の男を偶然突き止め、口論の末に殺害。そしてこの時事件の全貌を知って、彼女の誹謗中傷に関わっていた父、兄を含む言論者を殺害することを決意。さらに彼女を殺害した杉島、そして結果的に優那を死に追いやった自分も殺害対象に含んでいた。
誹謗中傷者による偽アカウントを本人が乗っ取ることで、自分が優那への誹謗中傷を行っていたように見せかけ、別荘に父、兄、優那への誹謗中傷に関与した言論人をおびき出すことに成功。連中の邪悪な人間心理を逆に利用するトリックで、次々と標的を殺害していった。
(ただし、治療後に自分の罪を深く反省し、悔やんでいた杉島進は標的から外している)。
醜悪で下劣で好色な振る舞いは、全て標的を確実におびき出し、殺害するための演技。守を囲い込んだのは公義と恒彦、千尋をレイプしようとしたのは敦彦に変装した恒彦であった。これには本気で驚愕していたが、必死の演技でそれを容認するような外道な態度をとっている。
標的4人のうち3人は別荘で殺害に成功したが、本来は優しい性格をしていたゆえか、所々で演技に限界がきて、女子高校生探偵島都にトリックや犯行を暴かれる。
全てを暴かれたのち、最後の標的の黒木秀己を道ずれに自殺しようとするが、千尋が優那が敦彦の優しさに救われていた事を知らされ、都に「優那さんにとっての大切な人を、殺さないであげてください」と笑顔で諭され、そのまま号泣して刃物を捨て、逮捕された。
本来は優しい性格をしていたにもかかわらず、徹底的に外道を演じて復讐を達成する点は、「金田一少年の事件簿」に出てくる犯人の形態を想像させる。ニートだった自分を10代の少女が好きになってくれると信じている時点でアホの子感は否めないが、絶望していた優那を立ち直らせる、彼女の幸せを何よりも大切に考え、それ故に復讐に走ってしまうなど、その優しさは本物だったことがわかる。