概要
漫画『結界師』に登場する風使いの一族。異能者の家系としては大規模で全国各地に散らばっており、その8割方が能力を有するとされるほか、扇一族そのものに仕えることを希望する異能者も大勢いる。
能力の程度には差があり、最上位になると飛行能力を持つだけでなく、天候をも動かすことが可能。
雇って仕事を依頼することができるが、報酬は高額。
本家は嵐座木の地に居を構える。嵐座木の土地神・繭香は昔気性が荒く、嵐を起こしては周辺一帯を荒らしており、それを鎮めるために用意された人柱の中から現れたのが扇一族の先祖と言われている。
作中では序盤から中盤にかけて、長男・扇一郎が同じ裏会幹部の墨村正守と激しく対立。一郎の殺害後入れ替わるように登場した七男・扇七郎は、同じ正統継承者という立場の墨村良守に関心を持つ。また六男・扇六郎が放ったある一言が、正守・良守兄弟の関係性に少なからず影響を与えることとなる。
墨村家とは「名のある異能者の一族」「兄弟が全員男性」「家督を継ぐのが長男ではない」等共通点が多いが、その顛末は対照的に描かれている。
一族の面々
- 扇二蔵
現当主。82歳。若かりし頃は十二人会第三客・竜姫と「風神」「雷神」と呼び合って暴れていたという。
裏会総帥・逢海日永に嵐座木神社を襲撃された際には、正守から情報を得ていた六郎に救出されたため洗脳を免れている。
二蔵と言う名前から七郎同様、長男ではなかったのではないかと考察されることもあるが真相は不明。
長男。裏会最高幹部の一人で、十二人会の第八客。見上げるほどの巨体で常に頭巾を被っている。
扇家を継げなかったため自分の能力を上げることに固執しており、烏森の力にも関心を持つ。最年少幹部となった正守を敵視し、ありとあらゆる手段で陥れようとする。
- 扇二郎
- 扇三郎
- 扇四郎
上から次男、三男、四男。作中では個々の姿は描かれなかった。
- 扇五郎
五男。作中では土地神殺しを夜行の面々の仕業に見せかけるため暗躍。
六男。24歳。兄弟の中で一番能力が低いため劣等感を抱いていた。
兄たちと融合して「扇一郎」を形成していたが、正守との戦闘中に傷を全て押しつけられ切り離される。
七男で次期当主。17歳。扇一族の歴代正統継承者の中でも抜きん出た才能の持ち主。
普通の高校生活を送る裏で家業の暗殺をこなし、「死神」の異名を持つ。
- 七郎の伯母
最終回に登場した扇家の人間。土地神の繭香の影響で本家がある山への出入りができなかったが土地神がまほら様に変わった事で七郎が女人禁制を解除したため出入りができるようになった。